映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「カラス屋の双眼鏡」 松原始

2017年05月26日 | 本(解説)
科学するココロの楽しみ

カラス屋の双眼鏡 (ハルキ文庫)
松原 始
角川春樹事務所


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『カラスの教科書』で一躍人気者になった松原先生は、動物行動学者。
研究対象のカラスをはじめ、鳥、ムシ、けもの、微生物。
頭上も足元もあらゆる生き物で賑わうこの世界は、
先生にとって楽しみに溢れた宝庫です。
ときにカラスと会話しながら研究に勤しむかたわら、
カラスのヒナを世話し、炎天下の川原でチドリの巣を探し、
ときに大蛇を捕まえ、猫王様の機嫌を伺い、夕食を釣りに行く
―すべての生き物への親しみをこめてユーモアいっぱいに語る、
自然科学の身近なおはなし。


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「カラスの教科書」で、すっかり楽しませてもらったので、
同じ著者によるこの本も、即購入。


この本ではカラスばかりではなく、他の生物のことにも触れています。
カラスを始めとした鳥類はもちろんですが、
ヘビとかクモの話になると若干、ついていき難い?ところも。
ルーペでよく見ると毛がもふもふしてネコっぽい
というのはハエトリグモのことなのですが・・・、
私は恐ろしくて写真検索する気にもなりません(T_T)。
ヘビはともかく私はクモは全くダメです。
とはいえ、そういう偏見なしに科学して、対象を愛する著者の心意気は好きです。


「終章」として、著者が朝起きてから目にする様々な虫や動物たち、
いちいち彼らと挨拶するようなそういう日常に、羨ましさを感じました。
とにかくそういう生き物の不思議に触れて観察することが好きでたまらないのですね。
それを仕事にできるというのも幸せなことです。


さて、でも一つ怖~い話もあったのです。
いや、クモのことではなく・・・。
そこのところ、夜に読んでいたので、本当にゾッとさせられました。
それは森の奥で野営した夜の話で・・・。
それ以上はとても書けません。
こればかりは「科学」の域を超えています。


「カラス屋の双眼鏡」 松原始 ハルキ文庫
満足度★★★★☆