映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

ミュージアム

2017年10月10日 | 映画(ま行)
血みどろ・どろどろ



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雨の日だけに起こる猟奇連続殺人事件。
常に謎のメモが残されていることと、
雨ガッパの不審な人物が目撃されていることから、
同一犯による連続殺人と思われます。
捜査にあたる沢村(小栗旬)は、
被害者は皆ある事件の裁判に関わった裁判官や裁判員であることを知り、愕然とします。
かつて沢村の妻(尾野真千子)も、その裁判の裁判員を務めたのです。
しかし妻は家庭不和により息子を連れて家出中。
所在もしれない妻と子供に猟奇殺人犯の危険が迫る・・・!!



なんとも陰惨ですな・・・。
サイコパスである連続殺人犯(カエル男)は、
殺人を自分の芸術作品のように思い、
その殺人現場の写真をミュージアムのように飾り立てているのです。
そこまでの殺人は一気なのに、
なぜ沢村一家にだけ監禁とか面倒な手間を掛けるのかが謎(?)ですが。
ま、警察相手だと余計に燃える、と、
そういうことにしておきましょう。



しかしこの、カエル男、妻夫木聡さんが凄かった。
カエルの仮面を取れば普通に妻夫木聡かと思いきや、
仮面を取ると余計に人相の悪い異常な男。
ちょっと見ただけでは妻夫木聡と気が付かないかも。
やたら惨忍な殺害方法・・・怖い怖い。
そして何と言っても、監禁状態にある沢村にハンバーガーを差し入れるのですが、
そのハンバーグは手作りのミンチだ・・・。
きゃ~・・・。
おぞましい予感が走り、いたたまれず、
正視しがたい感じでした・・・。



嫌悪感を誘い、心をざわつかせるというところでは一級品。
しかしあくまでもストーリーありきで、
細部の組み立てには若干不自然なところが目立つのではないかと・・・



ミュージアム [DVD]
小栗旬,尾野真千子,野村周平,丸山智己,田畑智子
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント


<WOWOW視聴にて>
「ミュージアム」
2016年/日本/132分
監督:大友啓史
原作:巴亮介
出演:小栗旬、尾野真千子、丸山智己、大森南朋、妻夫木聡
サイコスリラー度★★★★☆
満足度★★.5