ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

年納めダンスレッスン

2012-12-26 22:20:29 | 教育
 本当はダンスなんて踊ってる時じゃないんだ。1か月先には校内公演が迫ってるわけだし、年末は明日で稽古は終了。1月は荒天でどれだけ稽古できるかわからないから、基礎トレだって手抜きして校内公演の稽古に当てたいところだ。でも、どうしてもこの時期、ダンスをチェックしておきたかったんだ。3年生が抜けて1、2年生だけの新チーム、そのスタートにかなり崩れかかってたダンスを立て直したいって思ったからだ。

 これまでのチームは3年生がたったの4人、しかもそのうち3人が男ってこともあって、どうもダンスのレベルを高く保つことができなかった。2年生があまりダンスが得意でないってこともあったし、練習も嫌いじゃないんだけど、一つ一つ誤りを正していくという丁寧さが欠けていた。それにあの公演の多さだ。いつもいつも追いまくられてね、きっちりチェックする時間もなかった。その結果が各人気ままな振りと適当な動きになってしまって、とても見ていられない状況になっちまったってわけ。そのくせ、2年生には、自分はできる、なんて謂われなき自惚れなんかもちら見えてたから、これはいかん!正しいダンスをここらで確立せねば、置農ダンスは滅びるぞ!とまぁ、かなりの危機感を持っていたわけだ。さらに、ビデオで自学自習に励んできた1年生が目を見張る上達を示してもいた。忙しかった今年は、1年生にはビデオを渡して、家で見て勉強しなって、もうほったらかしもいいとこ。なのに、上手い!?

 こりゃ、2年生に、君らの実力はこの程度よ、1年生の方が上手いのよ!って面と向かって突きつけてやらなくちゃね。とてもじゃないが、外で見せたりできないって謙虚な気持ちを、たたき込んでやらなくちゃ。新チームになった今こそその季節だ!って決めつけて、冬休みに入ってからは毎日2時間近いダンスレッスンを行っている。そう、上手な1年生を前に立たせたりして、2年生の意欲に火を付けようとしたりしている。ただねぇ、元々ダンスが得意じゃないからね置農演劇部員、どれが上手いだか、とこがダメなんだか、わからないわけよ。ともかく自己流に過ごしてきちまってるから。そこが経験不足の悲しいところなんだな。沢山良いもの見ていれば、どんな動きが切れがあるのか、リズムに乗れてるかどうか、無意識のうちに判断できるはずなんだ。ビデオを見てもそうだ。ビデオの先生の動きと自分の動きの差がわからない!ああ!と゜うしたもんかい?こやつらを?

 って思い悩んでいたら、ぴったし卒業生が踊りに来てくれた。やったぜぇぇ!それも2人も!どちらもダンス大好き少女?って歳じゃないか、うち1人は大学の演劇コースで学んでいるバリバリだ。さっそく、2人を前に立てたり、2人だけで踊らせたり、チェックさせたりして、びっしりレッスンしてもらった。

 これは効くよぉぉ!尊敬する先輩だしね、演劇やダンス勉強中の現役だしね、もう、見るからに違い歴然!いくら鈍感な部員たちでも、自分たちの今までのダンスはとてもとてもダンスなんて言えないってことを痛感したようだった。一曲につきわずか数回のレッスンだったけど、確実に上達したな。まだまだ合格ラインまではほど遠いけど、間違いなく上手くなった。それ以上の収穫は、上手く成りたいって思いがほとんどの部員にしみこんだことだった。例外は野郎どもだけど。練習時間が終わった後も居残りして稽古してるのが何人もいたからね。こうなると上達するんだ。お手本見て、意欲高めて、上を目指して努力する、このひたむきさが欠けていたんだよ、今年のチームには。適当なところで、まっいいやって奴が多すぎたんだ。だから、演技も上手くならない、歌も上達しない、お芝居も好きにならない、これでいいものできるはずはないじゃないか。

 とても大切なことを気付かせてくれた卒業生たち、今度は新年開始の稽古に、男たちも集めてレッスンにきてくれるってことになった。すぐれた先輩、良い刺激、それで目覚めた部員たち、一時は、勝手にせい!ってほうり出したいくらいの連中だったけど、これなら子どもミュージカルの新作もしっかり書いてやらなくちゃって思ったよ。



 



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とこんとん議論、生みの苦しみ新体制

2012-12-04 22:16:54 | 教育
 どこまでやるの?って感じの演劇部、ようやくにして新体制に移行する。

 って言っても今、その話し合いの真っ最中だ。なんと12月のここまで3年生よく頑張ってくれた。いえいえ、まだ13日~15日の東京町田・杉並公演、さらには来年2月2日の「サントリー地域文化賞受賞報告会」まで続くわけだけど、取りあえず、地区内の公演すべて終了した時点で、2年生への引き継ぎとなる。

 新しい体制は徹底的な議論を経て決定される。これまで一年間の反省・総括をし、相互批判を繰り返してようやく新しい部長、プレイリーダーが推薦される。この間、短くても3日、長い時には1週間も話し合いが続く。これから先一年間のリーダーを選ぶわけだから当然と言えば当然だけど、今時の高校生としてはかなり珍しい事態と言えるだろう。例えばクラス委員を決めるなんて言うと、誰もがやりたがらず弱い者に押しつけなんてのが結構ありふれた選出の仕方だからだ。

 演劇部の、このとこんと議論のやり口、悪くないと思っている。これまで不満に思っていたあれやこれやが怒濤のように吹き出し、時には個人攻撃の様相を帯びることもある。涙なんて当たり前、激しい言い合いにつかみ合い、にはさすがにならないが、かなり緊迫した一触即発にまで立ち至る、ようだ。顧問は一切関与しないので部員たちの様子から推測するしかないのだが。一年間、これだけハードな活動でぶっ飛ばしてくれば、それぞれの人間性も丸出しになる。ぶつかり合いはしょっちゅうで、泣きの涙の訴えをなだめ納めるのも顧問の大切な役目と言っていいくらいなのだが、なんせ、立ち止まることのできない自転車操業、泣く泣く我慢して次の公演に当たるなんてことで1年が過ぎてきた。そんな不満がどどーっと噴き出すのがこの話し合いなわけだ。だから、大いにぶつかりあって欲しい。

 今年は2年生に一人として傑出したリーダーが存在しない。演技面でも人間性でも他のメンバーを文句なく引っ張れる人間がいない。となると、不満はあってもどこかで折り合いをつけるしかない。ならばなおのこと、お互いに目一杯言い合って、疑問点をただし、納得行かない点を追求し合った末に選ぶしかない。この議論を今日は4時間続けていた。まだ明日までかかると言う。

 2年生にとっては修学旅行前の気分浮き立つ時期、こんな気の滅入る話し合いを延々と続ける、このうんざり感を乗り越えることでこれからの一年間を共に歩もうという一体感も生まれてくるのだと思う。大いに悩め!大いにいがみ合いなさい。納得の一年を迎えるために。


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1年生の育て方

2012-11-25 00:09:29 | 教育
 今年も食育子どもミュージカル、いよいよファイナルステージを迎えつつある。昨日、今日3回の公演で地元での公演は一応終了だ。まあ、2月にサントリー地域文化賞受賞報告会での公演はあるんだけど。残るは東京町田市での3つの小学校と杉並区での公演のみだ。

 この時期には1年生のデビューが恒例だ。大会作品ですでに舞台を踏んでいる1年生もいるのだが、ここでは全員の1年生が舞台を経験することになる。長かったよねぇ、下積み生活!ひたすら裏方に徹し、使い走りにこき使われるのも、取りあえずここまでだ。いよいよ、1年生も舞台の一員として場所を掴むことになる。その最初が子どもミュージカルへの出演なんだ。

 3月から上演活動を続けてきた『アーダコーダと魔女ナンダ』に端役ながら登場することになる。台本を書き換えて、善玉菌プラスワンや白血球その三になったり、スイーツトリオの一角に食い込んで、スイーツカルテットの一員なったりする。

 少ない登場ながら、結構笑いのとれる台詞をあげることにしている。まっ、笑いが取れるかどうかは当人次第だけど。で、昨日、今日そのデビューの舞台だった。上級生に囲まれ揉まれながら、役者としての力を付けていく。

 うーん、声が小さい!ふりがぎこちない!踊りに自信がない!あげつらえばきりはないが、まずは無難に初舞台を務めきってくれた。残り4回の舞台でどこまで自分のものなにするか、いよいよ、生き残りゲームだよ。

 この舞台を見て、2年生は校内公演のキャストを決めることになるし、僕が書く子どもミュージカル2013での役柄もも決まってくる。ってことなので、1年生、頑張れよ!




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大会終わって、ますます稽古!

2012-10-22 23:17:34 | 教育
 大会翌日の今日、部活は休みにしてやろうかな?なんてちらと思った。でも、大会でせっかく部員全体に行き渡った緊張感と充実感をなし崩しにしたくなかった。なので、今日もいつも通り7時までの稽古にした。やることはいくらだってある。『壁20XX』の装置もばらさないと部室の廊下まであふれているし、今週末にはまた演歌ショー2回公演が待っている。町の芸文祭、その一週間後には置農祭だ。ほったらかしに近い1年生を早急にレベルまで押し上げなくちゃならない。さらには、子どもミュージカルのキャストに1年生を組み込む作業も待っている。大会終わったからってだらけている暇はない。

 でも、さすがに心配だった。大会期間中、裏方に稽古に本番に、さらには観劇に、フル回転の4日間だったから、疲れは出ているだろうな、体力的にも精神的にも。ところがどうだ!部員たちまるで元気じゃないか!これまでにない和気藹々としたムードで、ばらしとダンスレッスンに取り組んでいた。

 人間、気の持ちようなんだなぁぁぁ。大会で盛り上がった一体感とやり遂げた充実感が、身体の疲れもぶっ飛ばしてしまったってことだ。最悪の審査結果も気にも留めていないかのような元気さだ。いくら審査員が無視したって、自分たちはやり切ったし、すぐれた舞台を作ったっていう自信なんだと思う。それと、審査の結果がはっきり一つの傾向を示していたってことも、納得しやすかったんだと思う。

 東北大会には行けなかったけど、まだまだ演歌ショーがある。毎年待っていてくれる玉庭のお年寄りたちを前にしての公演もある。拍手喝采間違いなしの町芸文祭もある。子どもミュージカルでは、12月東京公演が控えている。負けた負けたとぐじくじしてなんていられないってことだ。

 ってこう書いたからって、書くことで気持ちを奮い立たせてる、なんて思わないでほしい。僕自身もすっきり抜け出せている。午後から行った高山小学校での紙芝居公演&ワッフルカフェの楽しさですべてはふっきれた。このことはいずれ書くけど、結局、単線、単調、一直線はダメってことだな。複合、複線、二股掛け、これが常に前向き挑めるこつってことなんだと思う。



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リハーサルボイコット!

2012-10-20 23:05:33 | 教育
 高校演劇県大会第二日終了。置農もこれまでにないよい出来で終えることができた。やればできるじゃないか、生徒たち!

 でも、今回、僕はリハーサルをボイコットしていたんだ。リハーサルだけじゃない。その後の指導もすべて拒否!部員たちに顧問Nと一緒に勝手にやれって、ほっぽり出したんだ。

 理由は、大会前日、リハーサルの日に許し難いことがあったから。夜のリハーサルを前にその準備に精を出している最中、2年生の一部が別室で自分たちだけでこっそり夕食を食べていたんだ。これは絶対許せないと思った。演劇部員として以前に人間として許せないと感じた。

 全員を集めこう話した。人間としてあり得ないことをする奴がいた。そんな奴がいるチームは県大会に出場する価値はない。まして東北を狙うなどおこがましい。そんな人間がいるチームを指導するのはまっぴらだ。リハーサルにも一切タッチしない。後は勝手にやれ。

 本当に腹が立った。本当に情けなかった。二年生にもなってそんな道理もわからない生徒たち。そして、二年間も指導しながらそんな奴らを作ってしまった指導力の無さ。いったいなんだったんた?これまでの指導は。最後のミーティングもただ一言、「あしたはスタッフ黒服または、置農ジャージ」 不埒な行動をした内の何人かは常々服装でも注意をされ続けていた部員だったから。

 大会初日。不安だった。僕の怒りが彼らに伝わったのかどうか。もしかしたら、適当に聞き流してるんじゃないか?それどころか、自分が注意された理由も十分理解していないんじゃないか?案の定、問題を起こした生徒たちの服装は僕の要求を裏切るものだった。

 朝一番、他校の生徒が見守る中で、こてんぱんにけなした。やったことの意味を、それがどうして責められるべきものなのか、さらに、その不始末を追求できない他の連中の不甲斐なさはいったいなんなんだ!そんなことだから、学校指定ジャージを嫌がるんだ。大会終了まで面倒みない。後は自分たちでやれ。自分たちで律してみろ!君たちの行動を他者の目でじっくり見せてもらう。それ如何によっては、大会以降、指導から身を引かせてもらう、そこまで言った。そして、明日からは上下すべて置農ジャージ。それ以外は一切許さない。こう宣言した。

 冒険だった。これまでずっと僕や顧問Nに尻を叩かれつつ動いてきた彼らだ。果たして自分たちでやりきることができるのか?でも、本当に集中した舞台を作るには一人一人の自覚が必要なんだ。気の抜けた奴がいたり、それを見逃すような雰囲気の中で良い舞台なんでできっこない。だから、敢えて手を抜くことに決めた。口出ししたいところをぐっとこらえることを決断した。

 そして、今日の本番。生徒たちは顧問Nとともに見事やり遂げた。これまでで最高の出来だった。出来もさることながら、自分たちでやりきったことの満足感に浸っていた。これなら、結果がどうあれ、満足できる。東北大会に行くことよりももっと大切なものを彼らは学んだんだはずだ。自分で自分を律することの重要性、全員が一つに成ってぶつかることの力、そのためには服装をはじめとしてけじめってものが大事なんだってこと。

 大きく成長できた県大会だったと思う。そして、大会後はこのレベルから一歩も下がることなく積み上げて行ってほしいものだ。

 


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