ステージおきたま

無農薬百姓33年
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コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

劇団菜の花座新年会でした。

2007-01-14 22:56:15 | インポート

 菜の花座の新年会でした。劇団って、同年代のメンバーが集まって結成することが多いけど、菜の花座は、ちょっと異質。十代から六十代までいるからね。職場以外でこういう多様な年齢層の集まりって、少ないのじゃないだろうか。最近は、気のあったもの同士、小さくつるむのがお定まりだから、なおのこと、菜の花座のこの多世代交流型組織はとっても貴重だと思う。

 ただ、年齢層にいくつかの固まりがあるのが、少し残念。今日、集まったメンバーで言うと、まず、20代前半が一つのグループ、次に20代後半が3人ほどいて、50代が数人。それに、圧倒的な女性上位。これって、今の日本の文化状況を如実に物語っているよね。30代、40代は、仕事でも家庭でも追いまくられて、文化や芸術とおよそ無縁。仕事的には最後のステージを迎えた50代が元気を盛り返す。そして、女が元気。まあ、こんな状況も悪くはないのだけれど、やっぱり、ちょっと異常だ。あっ、そうそう、20代後半の3人がすべて教員っていうのも、なんかすっごく含蓄がある。日本社会ってまだまだ成熟していないっていうのが実感だ。

 それはともかく、偏りはあっても幅広い世代が集まったこの集団、本当に貴重だと思う。こんな集まりが、各地でぽっぽっと生まれてくると、今の日本もきっといい方に変わっていくのじゃないだろうか。だって、今の時代って、断絶、隔絶、お互いに背を向けあって暮らしてるって感じだからね。年寄りは、若者が理解できないって嘆いているし、若者は若者で、年寄りなんか、見向きもしない。それぞれの良さを互いに認め合っていく、っていうゆとりをまったく失っているのが、今の時代だからね。

 いや、そうじゃないかな。日本では、これまで、若者と目上の人間とが対等に結び合うって関係が無かったのかもしれない。先輩は常に見習うもの、教えを乞うものっていう前提が濃密に支配していたんじゃないかな。仮に尊敬できない上役でも、表面上は立てなきゃなんない。それをいいことに年寄りが、先輩風を吹かす。儒教的伝統ってものかもしれないが、これは若い世代からすれぱ、やってられないよってことなんだ。だから、そんなもん知るか、って、若い連中が一斉にそっぽ向いて、古き良き(?)伝統が急速に壊れていったんだ。そして、とことん行き着くところまで行ってしまったのが、今の日本なんじゃないだろうか。だから、今、若者は、徹底的に年寄り不信。そして、年寄りはただひたすら「今どきの若いもんは!」って嘆き続ける。これが、今の時代なんだと思う。

 でもね、こんな不毛な敵対関係を乗り越えて行かなくちゃならない時に来てるんだと思うんだ。お互いが、それぞれの持ち味を尊重しあって、補いあっていく、そんな世代間の信頼関係を新たに築く時に来ているんだと思う。で、そういう流れから言うなら、菜の花座は時代の先端を走りつつあるのかもしれない、って、これはかなりオーバーか。でも、異世代ごった煮の創造集団が様々な局面でいろんな力を発揮するのは間違いないところだと思う。と、手前褒め、したところで、この文章はおしまい。

コメント (2)
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