食育子どもミュージカル『”いただきます”見つけた!』打ち上げました。3月から11月まで8ヶ月間に14回もの公演をおこなった。保育園児、小学生、中学生、園児のお母さんたち、米食普及協会のおじさんたち、そして、最初と最後はお年寄りたちに見てもらった。観客数はざっと計算しても、千人は軽く超すね。もし、ギネスに高校生演劇の連続公演記録なんてのがあったら、多分載るんじゃないかな。
さて、最後の公演はトラブル続出、ハプニング噴出の、実に『”いただきます”見つけた!』の千秋楽にふさわしい?舞台だった。会場は、玉庭小中学校の体育館、まずは、音響装置のチェック。今までは、必ず事前に会場の下見して舞台や音響の確認をしていたんだけど、なんせ、今回は3日連続、しかも、県大会直後だからね、すべてぶっけ本番で乗りきってきた。前日の愛宕小学校も装置の音質が悪かったので、急遽持ち込みのCDプレーヤーをつないでしのいだし、まあ、14回もいろんな会場でやってくれば、大概の支障はなんとかなる。
ところがだ、まず、スピーカーから音が出ない。ラックに組み込まれたすべての機器のあらゆるスイッチを押しまくり、つまみを回し続けたけど、ダメ。今日は公民館行事なので、装置がわかる先生は誰も来ていない。担当の主事さんも慌てふためいて、携帯を掛けまくり、ようやく連絡がとれた。何のことはない、一番下の機械の隅にある見えにくいスイッチ押せばよかったんだ。まずは、解決!
さて、明かりの方に移ろうか。舞台スポットと書かれたスイッチを押してみる。点かない!どうして?これまた、そこら中の壁面をなで回し有りとあるスイッチを押しまくる、点かない。あっ、もしかして、体育館入り口に走る。、スイッチは入り口にもあるはず。舞台袖のスイッチはダメでも、そっちでも点くのかも。案の定だ。点いた!舞台スポット。やれやれ。
次は持ち込みの1KWピンスポットを客席に設置して、えーい、おまけだ、学校の500Wスポットも正面から当ててやろう。う~ん、いいよ!なかなかいい、舞台が浮き上がってきた。と、その瞬間!暗転!!あーあ、やっちゃったよ、ブレーカー落としちまった。どこだ配電盤は?用具庫の中にあった配電盤を開けてみる。うっ!臭い!プラスチックの焼けこげた臭いだ。もしかして、焼き切っちまったか?ざわーっと恐怖が広がった。念のためブレーカーのスイッチを上げてみるが、むろん、上がらない。いやいや、筐体そのものが、触れないくらいに熱くなっている。どうする?ブレーカーダメになったかも?慌てるな!まず、冷えるまで待とう。近くにあった卓球のラケットで扇ぐこと15分。ようやく触れるまでに冷めた。祈る気持ちで、そっとスイッチを上げる。点いた!体育館で部員の歓声が上がる。よっしゃ!と、気合いを入れた途端、バチバチバチ、ブレーカーから火花が飛んでるじゃないか!大慌てでスイッチを切った。
さあ、どうする?ブレーカーおかしくなっちまったよ。主事さんは、電機屋呼んでくる、って外に飛び出して行った。でも、これ、直りっこないって、ブレーカーそのもの付け替えるなんて、30分やそこらでできっこないもの。もう、開演30分前なんだぜ。ありゃりゃ、おばあちゃんたちもう来ちまったよ、年寄りって早いものな、って感心してる場合かよ!
よし!全員集合!!今から、舞台をステージと反対側の入り口側フロアーに設置する。男は、暗幕はずせ!女は、ステージ上の袖としてしつらえたパネルをすべて移動!生きてるコンセントは、隣の棟の工作室だけだ。窓からコードを渡して、電源を取る。せめて、ストーブ2台と音響だけあればできる。明かりは、自然光でいい。ぞくぞく押しかけるお年寄りを、安全な一角にご案内して、全員で仕事にかかる。梯子を掛けて暗幕を外す、パネルを次々移動する、新しくできた舞台袖を暗幕で隠す、客席用の椅子を並べ替える、・・・・・その間、20分。作業完了。よし、音出してみろ。えっ、接続コード忘れてきた!もう、どういうことよ!絶対絶命だ!
ところがね、必ず現れるんだよ、こういうときに、正義の味方!今日の場合は、中学校の先生だった。ブレーカー見て、あっ、これ接続するボルトが緩んでるんですよ、って、何でそんなとこ緩んだりするの?工具でしっかり締め付けたら、なんと、一件落着!あーあ!で、それが開演5分前。仕方ない!このままやろう!ピンはつなげられたし、音響は使えるようになったから。音が、お客さんの後ろから聞こえるってのが、ちょっと気味悪いけど、勘弁勘弁!
と、いう具合で、ねっ、千秋楽ふさわしいどたばたぶりだったでしょう。でも、こんなアクシデントにぶち当たっても、部員達は整然と役を演じきったからね、これが、14回の強みってもんなんだよ!
いろんなところで声を掛けて下さった皆さん、ミュージカルを見て下さった人たち、大きく報道してくれたマスコミの方々、そして、応援してくれた置農の先生、ありがとうございました。