ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

不安的中!

2009-09-20 22:24:54 | 演劇

 演劇地区大会惨敗!

 理由は何?審査員からの詳しい講評をもらっていないので今は断言できない。どうやら展開がスピーディ過ぎてわかりにくかったってことのようだ。『きき耳族の少女』は一つ一つのせりふが緊密に絡み合っている。だから、一つ聞き逃すと筋が追えなくなる。それと、たった一つの象徴的な言葉に多くを語らせたりもしている。例えば、「人形は・・・愛を語りませぬ。」というダンカンのせりふで、王女ルルーへの愛を語らせたりしている。あるいはファンジャが過去の挫折を語るシーンなども、ミミンのせりふを引き取る形で語られる。こういったせりふをうっかり受け止めかねると、先が見えなくなる。こういう書き方、難しいのかなぁ。僕としては、いろいろ伏線を張ってずいぶんわかりやすく書いたつもりなんだけど。

 それと、上位二校が不登校といじめという定番中の定番だったことを考えると、やはり『高校演劇』強し!!ってことなのかな。物語や大衆演劇的なかっこよさとかは通じなかったってことだろう。身近な話題に身につまされることが大切ってことか。装置や衣装の優秀さは認めてもらえた。演技の質も悪い評価ではなかった。でも、これらをトータルに見て完成度で評価するという視点は無かったようだ。

 要するに事前の不安が的中してしまったってことかな。つまり、テーマも題材も表現法も、高校演劇の常道からはずれると、危険だってこと。やれやれ。

 予期していたのにその不安を乗り越えるだけの力が、僕の本と演出力に無かったことは確かだ。わかっていたなら、対策を立てればいい。そこに過信があったと言えば言えるだろう。それ以前にそんな作品つくらなければいい。でも、それは結果論ってもんだ。自信があるから書いた。今だってその自信にさほどの揺らぎはない。ただ、そんな冒険に付き合わせてしまった部員たちには済まなく思う。あれほどのエネルギーを費やして僕を信じてやってくれた生徒たちに申し訳ないと思う。 

 結果は出てしまった。もはやこの芝居を今一度観客に問うことはできない。それが何より残念だ。

コメント (11)
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