ずっと違和感感じてたんだ。持続化給付金の業務民間委託のこと。
妖しい企業が不可解な入札を勝ち抜いたとか、すぐに業務のほとんど電通に丸投げしたとか、そこからさらに孫請け、ひ孫請けにまで委託が繰り返されたとか、、監督官庁はそんな実態さえご存じなかったとか。なんなんだよ、このいい加減さは!さすがに国会でも大いに問題になってたんだが、適当に質疑打ち切り、国会閉幕と来た。で、業務委託に問題はない、業務完了後、清算するから無駄は出ないとか、適当にはぐらかしてお終い。
次々に群がるピンハネ構造にあっけに取られて、怒りばかりが煮えくりかえったが、よくよく考えてみると、問題はそこじゃないぜ。
なんだって、公務員が給付事業担わないの?公務員てそんなに無能なの?公務員ってそんなに楽したいの?コロナ給付金の配布事務ってたら、苦しんでる人たちに直接手を差し伸べられる絶好の機会じゃないの。公務員冥利に尽きる仕事だと思うぜ。
なんてことを思っていたら、俺の疑問に力を与えてくれる記事が載った。朝日新聞<私の視点>前綾部市長四方八洲男さんの投稿だ。
「公的業務は公務員で 安直な民間委託に違和感」。
ほらほら、同じだよ。
論旨はこうだ。
➀自治体職員は地域の実情を知っている。
②納税その他で必要な情報も持っている。
③受付・説明会場などは自前で準備できる。
④コロナの影響で手が空いてる部署もあるし、必要ならOBの応援も得られる。
⑤災害対応など火急の事業ではこれまで存分に力を発揮してきている。その経験がある。
だから、状況が良くわからない下請け企業の非正規職員より効率的に業務が遂行できるはず。
なぜそうならなかったのか。
➀各省庁の企画立案に当たる官僚は、自ら実務で汗を流したことがないからすぐに下請けに回してしまう。
②市町村職員への遠慮もあっただろう。
この先は俺の見方だが、
➀市町村は10万円給付で手いっぱいだと気を使った。
②市町村職員の能力をはなから見くびってた。(これ、ありそう)
③電通との腐れ縁で、業務委託を当然視していた。(これ、さらにありそう)
④事業委託を繰り返すことで、自分たちの天下り先を確保できる。(これ、大いにありそう)
で、結論。
「こうした急を要する公的業務は、あくまで公務員が担うべきで、民間委託は最後の手段であることを認識すべきだ。本当に困った人に、1円でも多く届くようにしてほしい。」
大賛成!
そのためには、自治体予算の削減、業務の縮小、を迫るのじゃなく、日ごろからゆとりをもった職員の配置を心がけることだ。保健所や病院の統合縮小が、今回いかに危機的状況を招いたか、しっかり心にとめて、方向を大きく転換することだよな。先進国の中で、人口あたりの公務員数、最低レベルだって話しじゃないか。非正規、非常勤、アルバイトでやりくりしていく社会って基本、ダメなんだって!