ステージおきたま

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肩肘張って生きる女たち、ここにも!『82年生まれ、キム・ジョン』

2021-08-14 11:04:35 | 本と雑誌

 韓ドラにちょいハマり!ったって、『ヴィンチェンツォ』でのめり込み『愛の不時着』を見終えたばかりの新参者なんだが、へぇ、すげぇなぁ!今時の韓国。どんな社会なんだろ?

 どっちのドラマもかなりのクセの強さだからなぁ。方やイタリア帰りのマフィア顧問弁護士と有能な民衆派弁護士で、『愛の不時着』は財閥の後継者と北の将校、それも政治局長の息子。うーん、面白いにゃ違いないが、現実離れしてるよな。『パラサイトー半地下の人々』の方がどぎつくても庶民の暮らしや願望を描き切ってた。

 でも、もうちょい、フツウーの人たちの生き方や考え方ってどんななんだろう?

 韓国で100万部突破の大ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』読んでみた。

 82年生まれってことは今は39歳。本は2015年で終わってるから、生まれてから30台半ばまで、一女性キム・ジヨンの暮らしを淡々と描いた小説だ。精神に失調をきたしたキム・ジヨンのカウンセリングをする精神科医が聞き取りを書き連ねて行くって形式だから、劇的な構成や過剰な思入れなどはない。経年的に彼女がぶち当たった家族や学校や男たちや社会との出来事が綴られている。

 圧倒的な男尊女卑の1980年代!女の子産んで肩身の狭い思いするとか、4人目も女だったから中絶した、とか。男中心、跡取りは別格で大切にされるなんて話は、日本でもあったが、さすがに戦前だよな。でも、そこで虐げられた母親たちが頑張って娘たちを応援した。女が男と対等に渡り合えるのは教育、学問、学歴の世界。今では男女の大学の進学率はほぼ変わらず、8割を超すまでの高学歴社会になっている。

 それで女たちは力を引き寄せられたか?って言えば、就職は超難関、いざ入れたとしても男女の給料は大きく違い、与えられる仕事も差があって当然の社会が続いている。親も世の中も結婚、出産を当然のことと待ち望み、いざ、結婚して子供が出来れば、どんなに気に入った仕事でも辞めて育児に専念するのは女。なのに、三食昼寝付き?の「ママ虫」と害虫のように陰口を叩かれる。ならばと働き口を探してもあるのはアイスクリームの販売員で自給600円、専門性を生かすなんて夢のまた夢。

 と、2000年以降のキム・ジヨンの葛藤、なんか見たような景色じゃないか。

 いや、大学の入試でさえ内密に男に点数お手盛りする日本、(東京医大はじめいくつかの私立医大)女の立場はもっと苦しいだろうな。会社の管理職も、国会議員の女性比率も世界有数の低さだし。給料の格差は女一人じゃ暮らしていけないほど大きい。まっ、男の低賃金も大きな問題だけどな。

 なのに、MetooとかKutooとか少しでも声を上げれば、寄ってたかって叩かれる。逆に嘘つき呼ばわりされたりする。母子家庭の困難を訴えれば、性産業があるだろ、と、あしらわれ、男たちはその窮迫に付け入って女たちのサービスを満喫する。不当な対応にデモを仕掛けられる韓国の女たちの方が、間違いなく1歩も2歩も進んでいるかも知れない。

 そんな、両国の女たちを囲む現実を目の当たりされながら、この本を読み終えた。

 で考えた。俺は、ここまで女たちとどう向かい合って来たか?幸い、家って怪物とも距離が取れ、高校教員という比較的男女格差の小さい社会で過ごせたから、取り立てて差別的な行動はしていないとは思う。学年主任や教頭が女性だったこともあったが、別に意識することなく仕事してきたはずだ。

 でも、世の常識ってやつの手強いからなぁ。多分、爪の先とか足指の付けねとかにゃ女性蔑視の感覚がこびりついていることだろうな。残る何年かの人生、そんな残渣を洗い出さなくっちゃな。女たちにもっともっと活躍して欲しい。女たちが生き生きとすれば、世界はもっと住みよいものになる。そんな願いを込めて劇作活動もしている。そのためには、過去の女たちの惨状を目の当たりしなけりゃってことで「女たちの昭和」シリーズも上演し続けている。

 次回菜の花座公演『ダンスホールMitsu』もその一環、男たちに弄ばれた女たちの反撃の物語だ。ただ、このキム・ジヨンの行き詰った半生を読んで、まだまだ彼女たちの口惜しさや憤りにはたどり着けていないって痛感した。

 それと、も一つ、8歳の孫娘が成人する頃には、こんな女を取り巻く理不尽が消え去っていればいいんだが、って願いもね。

 

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パワハラ、セクハラ、マウント爺はレッドカード退場だっ!

2021-08-13 16:00:09 | 世の中へ

 オリンピック、森会長の本音の女性蔑視発言きっかけに、あっちからもこっちからも積年の膿が滲み出て、その意味ではオリンピック皮肉に良かった。あれだけ絞り出したら、もうしばらくは漏れ出て来ないか、と思ったら、いやはや、矢継ぎ早、オリンピック絡みで問題行動、問題発言続出だぜ。

 名古屋市長の河村たかしは、表敬訪問のソフトボール女子選手の金メダルは齧るは、でかいとか可愛いとかまるでキャバクラまがいの容姿いじりの末に、「ぜひ立派になっていただいて、ええ旦那もらって」「旦那はええか?」「恋愛禁止か?」などしつこくセクハラ発言。

 続いて張本勲もサンデーモーニングで、ボクシング女子金メダリストに「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだね。見ててどうするのかな?嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合ってね。こんな競技好きな人がいるんだ」と、差別発言!

 もう、堰を切ったようにセクハラ、パワハラ発言のオンパレードだぜ。

 森も河村も張本もジジイ、ジジイ、ジジイ!同じジジイ?として腹立ってしょうがないわ。どうして時代の流れがわからないんだよ、こいつら。年若い女性だと、上から目線で言いたい放題、女はああだこうだと決めつけて、すぐに結婚とか出産とか持ち出す。それが正しき女の道って信じて疑わないんだ。昔はありきたりの光景だったけどな、今じゃ容姿や私生活に茶々入れるのは御法度なんだぜ。会社で上司がそんなことすりゃ、セクハラ、パワハラで訴えられるご時世なんだ。

 いや、世間にゃ、ああいうコミュニ―ケーションしか取れない、それがユーモアだって勘違いジジイがまだまだわんさかいるってことは知ってる。地方議員とかボス連中とか、いや、国会議員だって大多数は同じ穴の貉だろ。だから、日本は旧態然で世界から取り残されてるわけだよ。男女平等ランキング120位!

 もうもう、ああいう時代錯誤のジジイたちには引っ込んでもらうしかないぜ。イエローカードで警告!なんて手温い。レッドカード一発退場でいいんだ。森も未練がましかったけど辞めた。河村にも辞任を迫る声が高まっている。張本は、もうTBSが切るしかないぜ。ご隠居さんのたわごとは長屋の連中相手にほざいてくれ。お追従笑いは真っ平だ。

 結局な、森の周りには同穴の政治屋どもがいるし、河村にはあんな下品で無礼な物言いと行動を囃し立てる名古屋市民がいる。張本にはメディアと視聴者がバックアップしてる。そんな連中の120位レベルの意識をとことん打ちのめしてやらにゃいかんのだよ。そのためには、一発退場!これをルール化?していくしかない。パワハラ、セクハラ、ヘイト、すべて一発退場!これは厳しいぞ。緊張感張りつめるぜ。下手なことは言えない。口に出す前に考えるようになる。そうさ、みんな真剣に考えろ!俺も振り返る。

 「そんなの思想信条の自由に反する」、そんな突如目覚める人権意識なんて、その先の話しだ。自分の発言がハラスメントやヘイトだって気付かぬ奴らにゃ、まずきつくお灸を据えてやらにゃいかんのだぜ。

 ああ、もう腹が立つ!

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薪棚も一つ完成!

2021-08-12 14:39:15 | 暮らし

 農作業の報告もそうだろけど、薪作りの話しなんて、誰も面白がりゃしないよな。薪材運んだ、あっそう。薪切った、へえそれで?薪積んだ、だからどうした?冷たい反応の光景が目に浮かぶ。農業なら、まだ食べ物に繋がるから、興味はわくさ。美味しそうとか、それ食べてみたいとか、米つくりって大変なんだ、とかね。

 でも、薪となると、自分事に感じる人なんてまずいない。薪ストーブに関心ある人なら別だろうろけど。一冬分の薪作りがどんだけ大変かなんて、いくら力説したところで、あっ、そう、で終わりだぜ。まして、薪の棚を積み上げた!なんて得意顔で得々と説明したところで、おかしいんじゃないの?と、不思議がられるだけだ。

 薪作り、薪ストーブ、なんてのも一種のオタクなんだろうな。だから、チェーンソーのメーカーに蘊蓄傾けたり、斧を何本も買い求めたりして喜んでるってことだ。

 運び込んだ薪材を刻み、斧で叩き割り、難物は楔で割って、ようようすべてに片を付けた、ってことの満足感なんてわかっちゃもらえないに違いない。が、これは書かずにいられない一大難事業の完遂なんだ。大袈裟?!うん、たしかに。

 でも、10日間毎日こつこつかじりつて、積み上がった薪棚!!もう、何度だって見つめ直してしまうぜ。

 やったね!頑張ったぜ!どこが違うの?って、おいっ!手前側にもう一棚出来てるだろうが!

 仕上げた後しばらくは、事あるごとに、事はなくとも、わざわざ見つめるために薪置き場に行ったり来たする。もはや完全なマニアだ。

 でも、この軽トラ2台の薪材が、

 刻まれてこうなって、ついには棚に収まる!感動的じゃないか。やったぜ感に包まれるじゃないか。この達成感があるから、薪作りの苦労もしのげる。冬場の暖房?そんなもん二の次だぜ。いやいや、この流した汗と筋肉の疲労が冬の快適さにつながるってことさ。

 なっ、暮らしってやつはさぁ、効率じゃないだぜ。

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キャベツ苗、移植!

2021-08-11 17:26:03 | 畑仕事

 ふふふ、思惑通りだぜ。台風でびっしり雨降ると思ったからさ、その前の日に管理機で耕して畝立てしておいたんだ。たっぷり水分吸い込んで、畑は万全、さぁ、キャベツとカリフラワー、ブロッコリー、それとミニレタスの苗、定植しようか。

 春のキャベツが思いがけずいい出来で、しかも保存性も悪くなかったので、そう、今も冷蔵庫入れておいた奴食べてるからね、これなら、秋作にはどさっと作って一冬楽しもうじゃないか。種はネットで固定種を探して注文。初めて作る品種ばかりなんで、まずは4種類、馬券買うみたいに散らして購入した。

 サクセッション、野崎中生、札幌大玉、それにキャンディーレッドって紫のキャベツ。F1ばっかの園芸品店にゃ並んでない隠れた名品だぜ。珍しいってだけじゃなく、種取りに手間かからないから安いし、種の量も大サービスだ。出来上がった品物の質もすでに春作で実証済みだ。見栄えとか、歯ごたえとか、細かいこと突けば、F1に軍配なんだろうが、野菜の美味しさってことなら、決して引けを取らない。売り物作るわけじゃないんだから、自家用はこれで十分ってことさ。

 4種類、どれも上手く発芽して順調に育って、おいおい、どうする?とても全部は植えられんぞ。ブロッコリーやカリフラワー、レタスも含めれば、150本以上ある。この先、白菜やら山形青菜、赤カブなんか植えること考えると、うーん、畑が足りない!

 去年は無理して1畝に2列押し込んだら、育つにつれてトンネルの中で押し合いへし合いの満員電車状態になちまった。同じ過ちは繰り返したくない。と、すると1畝に1列、30本ちょいしか移植できない。これが2畝?そんなぁ、大量に余っちまうよ。仕方ない、3畝だ!うーん、場所取るなぁ。作業効率からしたら、ゆったり畝幅取った方がいいんだが、節約できるのは畝と畝の間しかない。

 隣り合うトンネルの支柱が交叉するほどだ。上掛けの寒冷紗ネットは、両側を土で押さえるのだが、重なってしまってそのゆとりがない。なんとも、窮屈なことだぜ。土を別に掘ってネット越しに放り投げる、なんて荒業を繰り出して、どうにか、トンネル3本に90本強を植え付けた。

 なんとか1本あたりの空間を広げたい一心で苦労したのに、移植終わってみれば、まだまだ狭い。なんだかなぁ!まっ、今年はこれで決まりだ。来春はまた考えよう。

 晴れて温度が上がる、って予報も外れて終日曇り、明日もまた雨がぱらつくようだ。今は、移植の痛手でしんなりしょげ返っているが、夜のうちに根っこ周りの水分、養分しっかり吸って、すっくり立ち上がるだろうさ。その元気な姿思い浮かべつつ、本日、作業終了!疲れたぜぇぇぇ!

 

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トマトが溢れてるぞ!

2021-08-10 10:02:18 | 食べ物

 トマト、最盛期。生食用も加工トマトもじゃんじゃか取れてる。土間の籠やコンテナに山盛りだぜ。収穫して1週間ほど置くと、完熟して真赤になる。皮の固い品種を選んでいるので、放ったらかしにしておいても熟し過ぎて腐ってきたりしない。日持ちするってこと、これ、大切なんだよ。ある程度量を確保しないと加工の作業に入れないからね。

 室内でも30度超えのこの季節、ガンガン火を焚いて、って言ってもさすがにガスだけど、ジュース作るなんて、極力1度ないし2度の手間で済ませたい。毎日収穫してはそのまま放置でため込んで、さっ、一気に煮るぞ。

 寸胴2個にほぼ満杯!これが限界だな。洗ったら次々鍋に放り込むんだが、その時握りつぶす、ってのが隠れたコツだぜ。丸のままって、火が通りにくいんだ。つぶれにくし。吹きこぼれに注意しつつ30分、全体、柔らかくなったら、フードプロセッサーを突っ込み粉砕。

 種と皮を笊で濾しとって再加熱する。別に加熱殺菌した瓶に、あつあつのジュースを注入、きっちり蓋をして最終加熱殺菌だ。

 専用ビンとウィスキーの空きビンを利用して12本!殺菌不足で変敗したりしなけりゃいいんだけど。もう1回、12本作れば1年分かな?

 おっと、トマトケチャップも作らなくっちゃ。こっちは煮詰め作業に時間がかかるから、完全に1日仕事になる。盆過ぎ、少し涼しくなってからだな。最近手抜きになって、煮詰めたトマトに砂糖、塩、酢だけのシンプル味がもっぱらだったけど、今年は以前のように、タマネギやニンジンなんかどっさり煮だしたうま味たっぷりのものに挑戦しよう。でも、自家製タマネギ、あまりないんだよな。うーん、これを大量にケチャップに使っちまうってのはなぁ。

 ああだこうだ、思惑行き交う加工食品作り、これが手作りの醍醐味ってことなんだぜ。

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