バランス を取ると言うこと 2021年5月1日
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先回、インドの古代から教え伝えられている、
人生の4つの目的をお話ししました。
ダルマ探究(道徳律の会得)、
アルタ(富と繁栄)
カーマ(欲望)、
モクシャ(解脱)
でした。
この話を以前したときに、ある方から、質問をいただきました。
精神世界の師である人(サイババ師)が欲望や富なども、人生の目的に
入れているのは何故か?ということでした。
スピリチュアルの人は、物質的な要素から自分を切り離そうと
するのではないか?というご質問です。
確かに、”物質の執着心をとること”がスピリチュアルの前提
のように考えられているむきもありますが、
この4つの人生の目標、(プルシャルタス)はサイババ師
特有の意見ではありません。
世界最古の聖典、ヴェーダ書にそう書かれているのです。
こう考えてよいかと思います。 若いころ、つまり、就学時期に、
人はダルマ(道徳律)を学びます。成年期に社会に出ると、富や繁栄を
追います。
現代的にいえば、就職したり、職を身につけて、生活基盤のための収入を
得ることです。
カーマ(欲望)がなければ、子孫繁栄はありませんから欲望も必要です。
そして、古代インドの規範では、それらのステージをすべて、
つつがなく終わったとき、人は森の中に隠遁して、静かに
下界から離れた心持で瞑想しながら、自分について、
熟慮し内面を見つめる時期が来ると、教えています。
その時に、最終も目標として”、
”モクシェ”、つまり、”解脱”の道を人生の最後の段階で、
進むということになります。
それらの4つの段階において、それぞれ、違った分野の魂の
学びがあるわけですから、一概に物質的な考え方や執着は悪い~
と、言えないわけです。
今日のテーマはそのような人生の中で”バランスを取る”ことの
大切さになります。
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”4つの人生の目的を達成するために必要なこと。
それは、身体の健康であることは言うまでもありません。
それは摂取する、食べ物の質にも影響されます。
ところが、こんにちの人間は、悪い食物の摂取よりも、
むしろ心配や悩みなどの精神性が原因で病気になりがちです。
心配とは何か? それは心で創りだした恐怖にしかすぎません。
思い込み(推測)、不安、心配、は本来あってないものです。
つまり、自分の心が創りだしている場合が多いのです。
大学生を調査したある結果によると、学生80~90%が何らかの種類の
心の病気にかかっているということが判明しました。
心身のバランスをとるためには、不必要な考え事や心配事から
心を切り離し、過度の遊び、睡眠、食事などには、日ごろから
注意してください。
さて、心の想念以外に、もちろん、食物が健康に与える影響も大きい
のはさきに述べました。
私は”欲望に天井”というプログラムを、学生たち[スダ注;サイババ師
の経営する大学の学生]にかかげました。
これには4つの要素が含まれています。
第一は、”食物を浪費するな”です。
なぜならば、食物は神だからです。
第二は”金銭を浪費するな”です。
金銭の浪費は、心の平安を失います。
あなたがたの人生自体の破滅にもなりかねません。
我が国は、こんにち、重大な経済的諸問題に直面しています
ので、金を利己的な目的に無差別に使うことは、社会全体の利益の
ために留意しなければなりません。
協力精神を促進する時でもあります。
それは、国家の利益と個人の利益との間にバランスを保つという
ことです。
バランスとは、日常すべての行為にかかわっています。
歩くとき、自動車の運転、座るときでさえ、バランスが必要です。
こんにち、このバランスは過剰な知識とその悪用が原因で失われて
しまいました。
知識を正しく用いるのなら、知識は技能に変るべきなのです。
それをしないと、かえって、知識を殺してしまいます。
若い人達は特に、誤った方法で過度に見たり、聞いたり、話したり、
考えたりすることに、知識とエネルギーを浪費しています。
それゆえ、”欲望に天井”の第3項は、”エネルギーを浪費するな”
ということです。
これは、物質的なエネルギーのことだけではありません。
たとえば 例を出して説明しましょう。
ラジオをある特定の放送局にあわせたとします。
音量を高くするか低くするかに限らず、あなたが
それを聞いているかいないかにかかわらず、電気エネルギーは
消費されます。
同様に、あなたの身体はラジオです。
あなたはいつも考え続け、大きい声や小さい声で話しています。
独り言もあるでしょう。
心でいろいろな考えをまとめるのに声を出さないで話している時も
あるでしょう。
目覚めている時も、寝ている時も、話し続けています。
このように、夜昼にかかわらず、話し続けるためには、どのくらい
の多くのエネルギーが浪費されていることでしょう。
話す内容によっては、特に消費が大きくなります。
悲しい事、悩み事、心配事、それらのマイナスの想念
を含む言葉は、プラスの想念の言葉より、はるかに
自分のエネルギーを浪費させていると、いうことに
なります。
”欲望に天井”の最後の箴言は、”時間を浪費するな”ということです。
学生諸君[スダ注:学生を対象とした夏期講習のため、聴衆は
学生】、身体が強く健康であり、幸せであるときにのみ、
あなたがたは人生における正しいバランス状態を楽しむことが
できます。
過去のことをくよくよ思いだし、将来のことを心配すればする
ほど、時間とエネルギーが浪費されます。
人間の悲しみと病気の根本原因は何でしょうか?
自分が持っているもの、今置かれている状況のプラス面に
満足せず、持っていないものを切望するため、心の平和が
失われます。
過ぎたことや、未来に起こることについて、考える必要は
ありません。
取り戻すことができな過去をかんがえたり、はっきりして
いない将来について心配することが、
いったい、何の役にたつのでしょう。
一番大切なのは、”今”です。”現在”です。
それは普通の現在のことではありません。
”全在”(ぜんざい)です。
意味は、常にどこにでもあること、です。
過去の結果と未来の結果は、両方とも現在に存在しています。
あなたは、今、過去に蒔いたものを収穫しています。
そして、あなたが現在、蒔いているものを
未来に収穫することになります。
このように、過去と未来の両方とも、
現在だけに含まれています。
ですから、現在を最高に活かしなさい。
あらゆる種類の心配を捨てて、不滅性と人生目的の成就に
直結する理想的人生を送ってください。”
*******************(以上講義から)
ここで私が注目したのは、”国家”の利益を考えるというサイババ師
の言葉です。
これは日本人なら日本の、インド人ならインドのという、
それぞれの国が対象になりますが、個人の利益を広げて、もっと
大きな国の利益を考える、それがさらに、地球の利益にも
つながるというように、小さく小さく考えをまとめる
のではなく、私から私たちの利益、というように、考えて行くこと
が大切なのではないかということでしょう。
”欲望に天井”の言葉の中には、いろいろな欲望があるでしょう。
けれど、共通していえることは無駄なエネルギーを消費しない
こと、に尽きるでしょう。ここで注目したいのは、心の
想いがマイナスの考えであればあるほど、余計なエネルギーを
放出してしまっているという、サイババ師の言葉です。
逆に、温かい想い、一言で言えば、愛念を心の想いとするならば、
それはプラスのエネルギーを造っていくということでもあります。
さて、自然治癒力と関係がある言葉が次の、言葉です。
”人間の病の原因は、心の平安を崩すこと”ということです。
心の平安は、過去のことをくよくよ思い煩うことに
起因しているといいます。
大切なのは、”今”、それもただの”今”ではなく、
”全今”という言い方がここでされています。
全ての今・・という意味は、過去も未来も、今に有り、と
いう考え方をさしています。
時間の経緯は、結局、今、この今に、すべてが含有されて
いる、逆に言えば、今しかない、ということでもあるのでしょう。
そこで
”現在を最高に生かしなさい”というサイババ師の言葉につながります。
最高に生かす・・ひとりひとりがそれぞれの最高な今の過ごし方
を合点して生きていれば、それが、素敵な未来につながり、過去の
失敗も今に生かされているということにもなるのだと、
思います。
以上、サイババ師のお話しです。
まだまだ続きます・・・・