自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

ヒマラヤの聖者エミール大師の祝福(1)

2020年12月08日 | 健康と直結する”一元論”について

花や木もうなづく        2020年12月8日

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前書き

2013年6月から10回にわたって、アメリカ調査団がヒマラヤ付近で遭遇した

聖者との体験記録をご紹介しました。 

16年インドに住んでいた私にとっては、ただの手品や物珍しさではない、

正真正銘の真理が聖者との体験記に込められているような気がいたします。


これから再度 数回にわたり、推敲したものを、再び、掲載させていただきます。

これまで、想念はエネルギーだという話題を何度か取り上げています。 

皆様の想いがこの調査団の人たちと重なりヒマラヤの浄化された冷たい

空気に包まれ 清められますように・・・・・

 

著者はしがきから

わたしは 1894年に極東を訪れた 11人の調査団の一員であった。

3年半にわたる極東滞在中、ヒマラヤの大師たちに接触した。

大師は 私たちが 偉大なる法則の働きを 実証されるのを実際に

見るために、大師がたの生活の中に親しく入り込むことを許してくれた。


大師が、鳥や獣との会話しているところを目のあたりにみた 調査団の

報告がある。早速引用させていただく。

 

“ある日曜日の朝、エミール師と 一緒に野原を散歩していると、私は

先ほどから、私たちの頭の上を円を描きながら、飛びまわっている一羽

の鳩が気になってならなかった。


‘あの鳩は私を探しているんですよ’と師は、さりげなく言うと、歩みを

止めて 深い沈黙に入ってしまった。

数分すると、鳩は師の差し伸べた腕の上に舞い降りてきた。

その鳩は 北の方にいる大師の弟から音信を持ってきたというのである。

 

その弟という人は、やはり、同じ真理の道を 歩んでいるが、直接、

兄に意思を伝達するところまでは、修行を積んでいないので、

この方法を用いているのだそうである。


あとでわかったことではあるが、大師たちは ‘思念伝達’(大師がたの

言い方によれば、電気や無電よりもはるかに微妙な或る力)によって、

瞬間的に相互の通信ができるというのである。

 

それから 私のいろいろな質問に答えて、師は鳥たちを呼び寄せると、

空中を飛んでいる時でも、その飛び方を指図できること、花や木でも 

本当にうなずくこと、野獣でも少しも恐れないで寄ってくること、

小さい動物を襲って食い殺し、あとの死体を奪い合っていた二匹の

ジャッカル(山犬)を 引き分けたことなどを話してくれた。

 

その山犬など、大師が近づいていくと、闘いをやめて、大師の

さしのべた両手の中に すっかり 信じ切った様子で首を入れて、

静かに食べ合ったそうである。


さて、話を元に戻すと、エミール師はこうした以心伝心の

奥義を次のように語った。 

 

‘こういう風に、動物でも 支配できるのは、いつも五官で見ている

ような卑俗な自我ではなく、もっと、真実な、もっと深い真我 

なのです。

こういうことをしてみせるのも 私の自我ではなく、あなた方の

言う神、即ち内在する神、私を通して、働き給う 全能にして、

壱なる神なのです。

 

死をまぬがれ得ぬ 小我 としての私、自らでは、何事をも、為し

得ないのです。

あなたが 今までにみてきたようなことが 私にできるのは、

私が 外的な現象を完全に放棄し、真実なるもの、即ち、神我(われ神也)

=自己の実相・内在の神に語らしめ、なさしめ、しかして、神の大愛を

出させるときなのです。

 

あなたを通して 神の愛がすべてのものに出ていくとき、何物も 

あなたを怖がらず、どんな災害もふりかかることはありません。“

21)(引用終わり)

師は、調査団の部屋のドアーが閉まっていてもドアーを通さず、

どこからか、部屋に入ってくることがあった。

そのことについて次のように記録されている。

引用する。


“ぱっと出し抜けに(大師は)姿を現した。

寝る前に ドアーに 念入りに鍵をかけてみてもそうであった。”(22)


そこで、彼らは、もう、鍵をかけずに、開け放しにしておくことにした。

これは、私が 師を信頼することになるので、喜んでおられるようで

あった。

其の頃はまだ、師の教えが 全部わかるというほどではなかったし、

百パーセントそのまま 受け入れることもできなかった。

(22)(引用終わり)

 

さて、調査団の人たちも、その大師の無防備な生活態度には次のように

感嘆する。引用する。

 

“大師たちには何の見栄もてらいもなく、お仕事の仕方も全く子供の

ように純真であった。…略…

毎年 何千人という人が 毒蛇や猛獣のために生命を落とすが、

大師たちは 内なる愛の力 を発揮するから 害を受けること

がない。

 

時には、未開のジャングルに住み、時には猛獣の惨害より、村を

守るために自ら進んで、村の入り口に身を横たえることがある。

時によっては、水の上を歩き、水の中をくぐり、肉体の姿を消した

まま往来し、その他、何か超自然力の 所有者にしかできないと

思われる 所謂、奇跡の数々を行う。“ (23)


“このような大師たちは インドでも比較的少数しかおられない。

大師たち自身その数が限られていることや、学者たちも (大師の

ところまで)訪ねてこれるような人はごく少数しかいないことは 

よくご存じである。“(23)

(引用終わり

 

だからといって、これらの大師たちが われわれ下界の人間の生活に

無頓着かというとまったく逆のようである。

なぜなら、以下のように調査員は記している。

 

“大師がたは 不可視の世界[須田注:時間・空間を超えた世界)

においては、無数の人々に接触することができるのであって、

事実 不可視の世界に入ってその教えに感応する人々を援助する

のが、大師たちのお仕事の大部分のようである。“(23)(引用終わり)

 

後記**************

調査団は、大師たちの霊的意義を悟るにはいろいろな体験を観て、

“数年の思索が必要”(22)だったと言う。

ヒマラヤの大師たちは 大自然の中に 防備もなく生きておられる。

私自身も、シャンティクンジュ というヒマラヤ麓の道場にいた

とき、ある聖者の写真を見せてもらった。


そのリシ(ヨギ大師)は、ヒマラヤの雪の中で衣服をつけず、

写真に納まっていた。

寒さを感じることなく、その姿で、縦横無尽に移動しておられるという。

今日のお話しの中で、大切なポイントはいくつかあると思う。


‘思念伝達’がその一つ。

電気や無線よりもはるかに微妙な或る力によって、瞬間的に

相互の通信を大師たちはすることが可能だ。

いわゆる、以心伝心、というものだろう。


あの世の行けば、こうした術は普通に行われ、言葉なく会話する

ことが普通だと聞いたことがある。

同様、人同士だけでなく、生きとし生けるものすべて、心がある以上、

意思疎通の手段として会話をしているはずだ。


 ”花や木でも 本当にうなずくこと”を大師は指摘しているが、園芸の

達人はこのことを応用して話かけながら、より美しい花を咲かせ、

おいしい実を収穫しているのだ。

 

もう一つのポイントは、内在の神という存在だ。

大師は、調査団に、”あなたが 今までに みてきたようなことが 

私にできるのは、私が 外的な現象を完全に放棄し、真実なる

もの、即ち、神我(われ神也)=自己の実相・内在の神に語らしめ、

なさしめ、しかして、神の大愛を出させるときなのです”と語って

いる。

これは、誰でも、内在の神と繋がったとき、大師のみならず、

誰でもこのような不可思議な技が、日常にできることが可能となる

のだろう。

訳者註から)

真我を”神の我” と呼んでいるのは、アートマ の資質をもった、
人間の実相のことでもある。

この本の訳者は 以下のような、註を置いている。

真我とは) 人間の実相:肉体に非ず、様々な心に非ず、神に等しい
ものである。

故に、人間の実相は神と等しく 無限の智慧、愛、生命、美、歓喜、
調和、豊富である。

それらをどこまで出すかは、本人自身が自分の能力、才幹を どの程度まで
認識するか、即ち、‘私はどの程度まで……である’かを認知しているか
によって、決定される。
 
故に、人間は常に、‘私は無限(たとえば、愛、智慧など)である’
と観ずべきである”(24)とエミール大師は語る。


引用箇所)注*(  )内の数字は

引用した箇所の本文のページ数です。

 

ヒマラヤ聖者の生活研究―自由自在への道 

全5巻S54年6月5日第五版

ベアード・T・スポールディング著 

仲里誠吉訳 霞が関書房

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2 コメント

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Unknown (e.n.)
2020-12-16 13:16:54
エミール大師のことを、こうして読ませていただきましたことに感謝申し上げます。心に響くことがありまして、思わず2013年6月の一連の記事もお訪ねさせていただきました。今、この時に改めて再掲してくださるとのこと、とてもありがたいです。引き続き、楽しみにさせていただきます。
返信する
お久しぶりです (須田恭代)
2020-12-21 01:21:28
e.n様
コメントいただきありがとうございました。以前8月にもコメントをいただいていたe.n様ですか? 
今回は、少しでもエミール大師の記事がお心に残り嬉しいです。2013年版に発表したものとは少し違っていますでしょう?ポイントを付け加えて、載せております。これからもどうぞ、よろしくご愛読くださいませね。よろしくお願いいたします。
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