自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

当たり前の奇跡。。

2022年06月15日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

           2022/6/15

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インド16年の居住中、聖者と称する人や、

ヨギや、修行者など、多くの求道者たちと出会い、

話を聞いてきました。

その中で、印象的な話がありました。


それは、知人のグルジー(師匠)の体験した話でした。

仮に、そのグルジーをM師としましょう。

M師は、”奇跡”と普通、ヒトが呼ぶ程度のことは、具現化したり

体験したりしていました。

 

ある日、M師は、小さな離島に、講演に出かけました。

講演が終わり、小舟に乗り込み、数キロ離れた

対岸へ渡ろうと、海上に漕ぎ出して

数分もたたないうちに、岸にたって、自分の名前

を呼びながら、手を振る3人の聴衆がいました。


M師は、後戻りをすることもないまま、その3人が、

自分の講演を熱心に聞いていた聴衆たちであること

を知りました。

 

師が引き返すことが無いと知ると、

その三人は、驚いたことに、海の中に入ってきます。

ジャバジャバと波しぶきをあげて入ると思いきや、

師は自分の目を疑いました。


目を凝らして成り行きを見守るM師の目に映ったのは、

まぎれもなく3人の老人たちが海の上を走って、

M師に近寄ってくる姿でした。


老人たちは船の横に、おいつくと、”先生!!”と

M師に声をかけました。

返答も出ないぐらい、驚いているM師をよそに、

そのまま、老人の一人が尋ねました。

 

”M先生、私たちは、あなたの講義を一言

も漏らさず、聞いたつもりでしたが、

聞き逃してしまったことがありました。

最後の’悟り’の極意の手法の一つです。

それを、先生にお尋ねしようと、追いかけて

きてしまいました。

お許しください。”

 

これを聞いたM師は、さらに返す言葉も出ずに、

“長老たちよ、今のままで、ご修行をお勤めください。”と、

短く、答えると、

”そうでしたか。安心しました。

このままの修行を続けていけば良いのなら、

そういたします。”

とほっとしたような様子をみせて、そのまま、

再び、海の上を軽やかに歩いて、戻って行ったと

いうことです。

 

M師は回想して、こう話したそうです。

”彼らは、わたしより、はるかに、悟っていた。

人間の全能であるということの本質を知り、

それを体現していたにもかかわらず、謙虚に、

学ぶ心を失わず、おごることもなく、自分たちが

何者かということすら、意識せずに、当たり前

のように海の上を歩いて私を追いかけて、納得

したら、また、海の上を歩いて帰って行った。

彼らこそ、真に悟りを開いた人たちだった。”

 

時々思います。

朝、何事もなく目が覚める・・・これだけだって、

心臓が止まっていたら、不可能。

太陽が昇って朝になることも、夜間に転変地変が

起きていたら、不可能。

安心して空気を吸えることも、急に戦争に

なってしまったら、不可能。


ペットと散歩すれば、彼は毎朝、ウンチをします。 

これだって、糞詰まりになったら、毒素が身体に

回り、大変なこと・・・

 

当たり前のこと、家族が元気でいてくれる、

仕事がある、食料も飢え死にせずに

確保できている、銃をもたずに安心して、

夜道を歩ける・・・当たり前すぎて、

奇跡だなんて言えば、とても大げさに

感じられるかもしれないけど、

もしかしたら、本当に、”凄いこと”、と、

つくづく思う昨今です。

 

 

コメント
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