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ご公現の黙想

2009年01月11日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

愛する兄弟の皆様

 1月6日は私たちの主のご公現の祝日でした。

 イザヤの預言にこうあります。

「立ち上がれ、照らされよ、エルサレムよ、何故ならお前の光は来たから、主の栄光はお前の上に昇ったからだ。」

Surge illuminare Jerusalem: quia venit lumen tuum et gloria Domini super te orta est.

 エルサレムよ、恐れるな、正義の太陽イエズス・キリストは来た、世の光はお前の上に輝いた、カトリック信仰の光に素直に照らされよ、信仰に立て!

 王なる博士たちは、ヘロデ王の豪華な宮殿で、ヘロデの子供たちを王と礼拝しませんでした。王なる博士たちは、少し前に生まれたヘロデの王子、銀の寝床に臥させられた王子を等閑に付したのでした。

 しかも、ユダヤの王を探して、貧しいベトレヘムまで行き、馬小屋で、馬草桶に寝る幼子を見いだしたのです。王のしるしは?宮殿は?玉座は?朝臣は?王なる博士たちが見たのは、馬小屋、馬草桶、貧しい聖母マリアと聖ヨセフ、ボロ布にくるまったイエズス・キリストでした。

 私たちも博士たちの信仰にならいましょう。聖ピオ5世教皇様の大勅令『クォー・プリームム』の確かな光に導かれて、カトリック信仰に照らされて、私たちは教皇様に尋ねました。「カトリックの聖伝のミサ聖祭は本当に禁止されたのですか?」ベネディクト16世教皇様は、ついに答えました。「それは、禁止されていない、カトリックが過去愛したものは、今もいつも、いつまでも、愛し続けなければならない。」

 では、カトリック教会が過去愛し続けてきた聖伝のミサ聖祭を探して、私たちは児童会館にそれを見いだします。しかし、教会の建物は?看板は?

 王なる博士たちには、貧しさが目障りではありませんでした。馬小屋が目障りではありませんでした。なんという信仰!

 真の天主様が、貧しさに苦しみ、枕する家とて無く、ついには同族の王(国民の生命の安寧を義務とする)から命さえ狙われ、ユダヤの地さえ離れなければならなかったとは!イエズス・キリストの生命を守るために、聖ヨセフはユダヤを去ってエジプトにさえ行かれたとは! 

 そのような幼子を、この王なる博士たちは礼拝したのです!!なんという信仰!

 カトリック教会の2000年の聖伝のミサ聖祭が突然、「禁止」され、亡きものにされようとされ、捧げる教会さえ奪われ、委託された霊魂の中にイエズス・キリストの生命を保たせるために、ガレージで、貸し会議室で、児童会館で、ミサ聖祭をしなければならないとは!

 他方で教会の建物の中では、新しい教えが説かれ、聖母マリアの童貞性が否まれ、ご聖体がぞんざいに扱われているのです。全て宗教は同じだ、みんな全て救われる、一番大切なのは人間だ、人権だ、と説かれています。

 東の国から遙々、大遠征をしてやって来た博士たち!真の天主様をただ一度でも礼拝するために!イエズス・キリストに贈り物を捧げるために!軽蔑と揶揄とあざ笑いを恐れなかった博士たち!なんという偉大な信仰!

 それにひきかえ、私たちはイエズス・キリストに最高の礼拝を捧げるのに、人の目を気にして、世間体を気にして、批判を恐れています。みんながやっているから、と。

 おそらく、羊飼いたちの素晴らしい話しを聞いたベトレヘムの人々もそうだったかもしれません。「天使たち?救い主?馬小屋に?」それなりの理由があったことでしょう。誰も聖家族を迎える家はありませんでした。それどころか、羊飼いたちはあざ笑いを受けたかもしれません。

 そして東の王なる博士たちの到来。しかし、彼らは動きませんでした。もしかしたら、ヘロデ王が動くのを待っていたのかもしれません。しかし、ヘロデ王はイエズス・キリストを亡きものにするために策略しただけでした。

 ベトレヘムの人々が気付く時には、すでに、聖家族は夜中に姿を消してしまっていたのです。

 東の王なる博士たちは、星に導かれて正義の太陽なるイエズス・キリストまでたどり着いたのです。願わくは私たちも、過去の不可謬の教えと聖伝のミサ聖祭に導かれて、聖伝のカトリック信仰を守り、私たちイエズス・キリストに最高の礼拝を捧げることが出来ますように!日出ずる大和の国に、正義の太陽なるイエズス・キリストが燦然と輝きますように!

 王なる博士たちにならって、私たちもイエズス・キリストに、愛の黄金と祈りの乳香と犠牲の没薬を捧げることが出来ますように!

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

文責:トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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