Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

松本聖香ちゃんのような子供 2

2009年08月16日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア!

愛する兄弟姉妹の皆様、

 松本聖香ちゃんのことを考えています。何か頭から離れません。

 これは、実際に聖香ちゃんに起こったことではありませんが、もしも、松本聖香ちゃんに似た境遇の子供がいて、親から姦淫しろ、児童ポルノをしろ、してはならないことをしなさい、と言われたら、その子供はどうすれば良いのでしょうか。

 もしその子が、悪いことだから出来ない、と言ったために親からもしお前は子供ではない、出て行け、お前のような子供はいなくなれ、と言われてしまったら、どうすれば良いのでしょうか。

 学校の先生も、近所の人々、お友達も、その親に従って、皆がこぞってその子をいじめだして、仲間はずれにし、孤立化させたなら、本当に一人ぼっちになったら、その子はどうすれば良いのでしょうか。

 もしも、聖香ちゃんがいじめられるので家にいることが出来ず、家では食べさせてもらえないので、家の外で、仕方なく、野宿して飢えを忍んでいたら、聖香ちゃんは悪いことをしたことになるのでしょうか!?

 自分はぬくぬくと、いじめられることもなくやって来て、つらい思いをしたことがない方々には、聖香ちゃんの気持ちが理解できないでしょう。お前は異質細胞だ、お前など消えてしまえ、お前など邪魔だ、とか、カトリックであれば「お前などには御聖体もくれてやらんよ」、と足蹴にされたことがない方々には、どんなにつらいことか分からないことでしょう。本当の子供なのに、お前などはガンと同じだ、ガンのような異質細胞に家に居残られて蔓延するよりも、さっさと飛び出して離れて行ってくれ、と言われることは、どんな悲しいことでしょうか!

 聖香ちゃんは、ケーキ屋さんになりたかったそうです。きっと甘い生クリームのたくさん付いたケーキが大好きだったのでしょうね。

 もしも、そんな聖香ちゃんが大好きなケーキ屋さんに遊びに行って(家には居場所がありませんから)、ケーキ屋さんでお手伝いをしたら、ケーキ屋さんのおじさんからお手伝いのお礼に大好きなケーキやご飯を食べさせてもらったら、聖香ちゃんは未成年なのに労働し、ケーキ屋のおじさんは未成年を働かせて搾取したとして労働基準法に従って裁かれ、聖香ちゃんは厳しく罰を受けなければならないのでしょうか!?それとも、聖香ちゃんは家でも食べさせもらえず、誰も食べさせくれず、餓死するのを待たなければならないのでしょうか!?法令は命を守るためにあるのではないですか? 警察も軍隊も、総理大臣も裁判所も、罪ない小さい国民を守るためにあるのではないでしょうか! 緊急事態なのに法令を守らせて殺してしまったなどというふざけた話があってはなりません。

 もしも、日本に聖香ちゃんみたいな虐待を受けている子供たちが何人かいて、聖香ちゃんが困っているお友だちを助けてあげようと、この親切なケーキ屋のおじさんをお友だちに紹介したら、そして、この親切なケーキ屋のおじさんが困っている聖香ちゃんのお友だちを助けてあげたら、この親切なケーキ屋のおじさんは悪いことをしたことになるのでしょうか!?

 学校のお友だちが、みんな聖香ちゃんを仲間はずれにしたら、ケーキ屋で未成年なのに違法バイトをしている、不従順の不良だ、といじめたら、聖香ちゃんは何と言うべきでしょうか!? 学校の裏サイトでは、ボロクソに悪口を言われ、聖香ちゃんの名前を削除され、「私たちのサイトは、聖香とは関係ありません」と書き立てられたなら?!


 聖香ちゃんが、ケーキ屋で給料をもっている優しいお友だちと出会って、民法的には結婚できるけれど、聖香ちゃんの年が若干若いので、念のために両親の同意が必要だったとしたら、どうすれば良いのでしょうか。結婚すれば、虐待を受けなくてすむようになります。結婚すれば、恐ろしい「お父さん」から離れて安全に暮らすことができるようになります。今すぐに虐待から保護されないなら、聖香ちゃんは本当に死んでしまいます!

 でも「お父さん」は聖香ちゃんを亡きものにしようとしています。聖香ちゃんが生き延びて聖香ちゃんの孫ができることは、「お父さん」には耐えられません(これは、全てもしもの話として聞いてください)。聖香ちゃんの結婚に絶対反対です。聖香ちゃんが、生き延びるためには、どうしても結婚が必要だったなら?

 もし、聖香ちゃんの親が対外的には、どこの家の子供でも好きだ、家に遊びにおいで、家の違いを超えて子供たちが集まろう、出会い、気づき、励まされよう、差別をなくそう、小さくされた人々を大切にしよう、外国人を受け入れよう、他宗教の人々を受け入れよう、個人の自由を大切にしよう、外国の子供たちを助けよう、などとたくさんのスローガンのもとに活躍中の活躍家の親だったとしましょう。

 しかし同時に、この子を差別し、受け入れず、無視し、排斥し、お前などうちの子供ではない、来るな、という対応をしたら、この子はどうすれば良いのでしょうか!?

 この親が、ソマリアで世界中の舟を攻撃して人命と財産を強奪する恐ろしい海賊についても、内戦で職を失ったソマリアの漁師たちの自己防衛だ、海賊が悪いのではない、と発言しているような親だったら、しかし、自分の子供が自己防衛をしようとすると、親子の縁を切る、赤の他人だ、子供としての一切の地位を持たない、家の中で合法的にご飯を食べることが出来ない、親子の完全な交わりのためには、自己防衛行為をせずに、親の指導が何であれ受け入れることが条件だ、と言うなら、その子は一体、どうすれば良いのでしょうか!?

 自分の本当の子供には、厳しい不当ないじめをし罪を犯せと厳しい従順を命じて、赤の他人には、人間皆兄弟・自由だと言って親切にし助け、政府に訴えありとあらゆる奉仕をする、そんな親を持った子は、どうすればよいのでしょうか??

 私の言わんとすることを、理解できる方は、どうぞ理解してください。本当にそんな子供がいたら、愛する兄弟姉妹の皆様は一体何とアドバイスすればよいと思いますか!?皆と一緒になって、その子が悪いと排斥しますか? 内容が見ないで、法律の字面をだけ問題にしますか??

 不幸にして、もし、そのような境遇に私たちが置かれたとしたら、私たちは天主様の聖寵に助けられて、罪を避け、私たちの身に起こったすべての苦しみを、私たちの主イエズス・キリストの苦しみと合わせて、天主様に感謝しつつ、平和な心でお捧げしたいと願っています。

天主の御母聖マリアよ、我らのために祈り給え!

愛する兄弟姉妹の皆様の上に天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)@ソウルにて

--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
愛する兄弟姉妹の皆様をお待ちしております
【最新情報はこちら、年間予定一覧はこちらをご覧ください。】