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総会に関するベルナール・フェレー司教へのインタビュー(二〇一二年七月十六日)

2012年07月17日 | 聖ピオ十世会関連のニュースなど
アヴェ・マリア!

愛する兄弟姉妹の皆様、

総会に関するベルナール・フェレー司教へのインタビュー(二〇一二年七月十六日)を日本語に訳して下さった方がいらっしゃいますので感謝してご紹介します。

愛する兄弟姉妹の皆様の上に天主様の祝福が豊かにありますように!

トマス小野田圭志神父(聖ピオ十世会司祭)



Interview with Bishop Bernard Fellay on the occasion of the General Chapter
(July 16, 2012)
総会に関するベルナール・フェレー司教へのインタビュー
(二〇一二年七月十六日)

教義上の問題に口を閉ざしていることは「沈黙の背教」への回答にはならない


原文はこちら
http://www.dici.org/en/news/interview-with-bishop-bernard-fellay-on-the-occasion-of-the-general-chapter-of-the-society-of-st-pius-x-july-16-2012/


DICI : 総会はどのように進みましたか? 会議の状態はどのようなものでしたか?

フェレー司教: かなり白熱しました。ヴァレー州の七月は特に暑い月ですからね! しかし多忙なスケジュールの中で、このような職務会議にふさわしく、ここでは、総会参加者たちが自由に考えをやりとりすることができました。

DICI : ローマとの関係について議論する事ができましたか? 何か禁じられた質問がありましたか? ここ数ヶ月の間に聖ピオ十世会内に現れた意見の衝突は沈静化しましたか?

フェレー司教:質問攻めですね! ローマに関することは、まさしく論争の中心にありました。総会参加者全員が書類一式を詳しく調べることができました。脇に置いておかれたものは何もなく、私たちの間にタブーなどありませんでした。つい最近までの数ヶ月間の不愉快な風潮によって困難な状態にされたこと、ヴァチカンとやりとりしたあらゆる書類の細々した部分まで披露してみせることは私の義務でした。これによって、喜びの道である平和と心の一致をもたらしながら、私たちはいくつもの疑いを白日のもとにさらし、誤解の数々を霧消させる率直な議論を実施することができました。

DICI : この総会後のローマとの関係を、先々どのように見ておられますか?

フェレー司教:あらゆる曖昧なことは、私たちの間ではすでに解決しています。ほどなくして、私たちはローマに、私たちの身分の不変性を強く主張している指針、つまりキリスト教世界を復興させるため、教会を助けるための効果的な唯一の手段、それを明確にするための機会であった総会の意見をローマに告げるつもりです。最近私が「私たちが霊魂の善のために、聖伝の宝を豊かに実らせたいなら、話し行動しなければなりません」と述べたようにです(二〇一二年六月八日のインタビュー参照、DICI #256)。私たちは、信仰の喪失がはびこり、多くの召命がぐらついて堕落し、教えの実践が減少しているのを目の当たりにして沈黙したままでいることはできません。私たちは「沈黙の背教」とその原因に直面して、話し続けることをやめてしまうことはできません。教義上の問題に口を閉ざしていることは、二〇〇三年にすでにヨハネ・パウロ二世でさえ非難した、この「沈黙の背教」への回答にはなりません。

私たちの取り組みは、ルフェーブル大司教様の、教義に関する断固とした態度だけでなく、その司牧上の愛徳も動機となっています。真理に対する最高の証人は、祈りと愛徳によって作り上げられた初代教会の信者たちの一致のうちに見いだされると、教会は常に認めてきました。初代教会の信者たちは、使徒行録(四章三十二節参照)にあるように「一つの心と一つの魂」を持っていました。このような共通の理想が私たちのモットーでもあります。コル・ウヌム(一つの心 "Cor Unum" )は、聖ピオ十世会の内部会報の名称です。そういうわけで、兄弟会の会員たちを互いに反目させ合うくさびを打ち込んで、状況を有利に動かそうとしたすべての人々から私たちは離れます。このような精神は天主から来るものではありません。

DICI : 教理聖省新長官ミュラー大司教の任命に関して、あなたはどのような見解をお持ちですか?

フェレー司教:元レーゲンスブルクの司教、そこはツァイツコーフェンの私たちの神学校がある場所でもありますが、彼が私たちに好意を抱いていないということは公然の秘密です。二〇〇九年、私たちに味方した(破門を取り消した)ベネディクト十六世の勇気ある行動ののち、ミュラー司教は協力を拒否し、私たちがまるでハンセン病患者であるかのように扱いました! 彼は私たちの神学校は閉鎖すべきであり、神学生たちはそれぞれの教区の神学校に行くべきであると述べた方ですし、露骨にも「聖ピオ十世会の四司教は辞職すべきだ」と付け加えました! 

私たちにとってもっと重要でもっと警戒すべきことは、ミュラー司教の教理聖省長官としての役割です。教理聖省は教義上の誤謬及び異端と戦うふさわしい使命でもって信仰を擁護しなければなりません。パンとぶどう酒のキリストのおん体とおん血への全実体変化、聖母の終生童貞、非カトリック者のカトリック教会への回心に関するミュラー司教の膨大な著作は……控えめに言っても疑わしいものです! この著作の数々は、過去に検邪聖省の調査対象となっただろうことは疑う余地がありません。かつての検邪聖省はまさに今、ミュラー司教が統括する教義聖省となっています。

DICI : 将来、聖ピオ十世会はどうなるだろうと見ておられますか? 教会の聖伝のための戦いのまっただ中で、聖ピオ十世会はきわどい状況のままでいるのでしょうか?

フェレー司教:私たちは、尊敬すべき創立者が歩まれた、刀の刃の縁を歩くという、今まで以上にますます保たなければなりません。この状況を保つのはたやすくありませんが、教会とその聖伝の宝にとってきわめて不可欠です。私たちはカトリック信者です。私たちは教皇と司教たちを認めていますが、何にもまして、天主の恩寵の源泉たる信仰を無傷のまま保たねばなりません。従って、信仰を危険にさらしかねないすべてのものを避けなければなりません。普遍の、使徒継承の、ローマ教会に取って代わるものとなろうとはせずに、です。並立(parallel)の教会をを作ろうとか、並立の教導職を実践しているなどという考えから、私たちははるか遠くにいます!

このことは、三十年以上前にルフェーブル大司教様が上手に説明しておられました。すなわち、大司教様は、二千年続く教会からご自身が受け取ったものだけを手渡すという、それ以外の望みをお持ちではありませんでした。私たちが効果的に「すべてをキリストにおいて復興させる」ため手助けすることができるように、大司教様の指示に従って、私たちもまたこのことを望みます。私たちはローマと、永遠のローマと、上智と真理の教師であるローマと決裂するつもりはありません。それでも、第二ヴァチカン公会議とそれに続く改革のせいで、教会内に近代主義および自由主義の影響があることを否定するのは現実に合いません。要するに、私たちはローマ教皇の首位性に対する信仰、そしてペトロの岩の上に立てられた教会に対する信仰を保ちます。ですが「教会の自己解体」に貢献するすべてのものを拒否します。これは一九六八年以来、パウロ六世自身がお認めになったことです。教会のおん母なる聖母が、まごうことなき復興の日の到来を早めてくださいますように!


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

アヴェ・マリア・インマクラータ!
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