Credidimus Caritati 私たちは天主の愛を信じた

2024年から贖いの業の2000周年(33 - 2033)のノベナの年(2024-2033)が始まります

コロナウィルスが私たちに教えてくれたこと:カトリック教会で古くから疫病の時に聖母に歌う聖歌 Stella Coeli extirpavit

2020年03月14日 | トマス小野田神父(SSPX)のひとり言
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様、

コロナウィルスにより、私たちの生活に大きな制限が生じてしまいました。

フィリピンでは一昨日の3月12日に外国人のフィリピンへの入国を制限すると大統領からの宣言がありました。そのために愛する兄弟姉妹の皆様のしもべは16日にマニラに戻る予定でしたが、長上の判断で22日の主日のミサをするまで日本にとどまることになりました。

このような時に、愛する兄弟姉妹の皆様のすぐ近くにいることができ、天主に感謝します!毎日のミサで、コロナウィルスの終息を特に祈っております。

アジア管区長のサマース神父様は、復活祭まですべてのミサに次の Oratio imperata (命じられた祈り)を付け加えることを指導されました。

Missa votiva tempore mortalitatis

Oratio
Deus, qui non mortem, sed paenitentiam desideras peccatorum: populum tuum ad te revertentem propitius respice; ut, dum tibi devotus exsistit, iracundiae tuae flagella ab eo clementer amoveas. Per Dominum.

Secreta
Subveniat nobis, quaesumus, Domine, sacrificii praesentis oblatio: quae nos et ab erroribus universis potenter absolvat, et a totius eripiat perditionis incursu. Per Dominum.

Postcommunio
Exaudi nos, Deus salutaris noster: et populum tuum ab iracundiae tuae terroribus liberum, et misericordiae tuae fac largitate securum. Per Dominum.

さて、このコロナウィルスは、私たちに色々なことを教えてくれました。天主の御摂理によって、この災難がおこることが許されました。もしも天主が悪が起こることを許されるなら、それに勝る善があるからです。私たちの霊魂にとっての善があるからです。

天主は、私たちが特別な四旬節を過ごすように望んでおられるようです。

聖ピオ十世会総長であるパリャラーニ神父様もご指摘の通り、小さなウイルスが全世界の人間を跪かせることができる、ということが明らかになりました。目に見えない小さなウイルスの前で、世界を征服したと思っていた人類は無力さを味わいました。

突然、アメリカの大統領がヨーロッパからアメリカへの移動を禁止したり、突然、韓国からの日本への移動や、日本から韓国への移動ができなくなったり、卒業式のシーズンだったけれども突然、日本中の学校が休校になったり、明日のことが不確実になっています。

いままで準備計画を立てていたことが、できるかどうか不確実で、私たちの力ではどうにもならない不安な状況です。

私たちは、ですから、もっとも確実な存在、永遠の存在、天主に祈ります。私たちがよりよい四旬節を過ごすことができますように!

ロザリオの数珠のことを、ラテン語で Rosarii corona ロザリオの冠と言います。コロナウィルスによって、私たちはロザリオの数珠(コロナ)へと導かれますように!そうして、もっとも確実な天国での勝利の栄冠(corona gloriae)へと到達しますように!コロナウイルスが、霊的な健康や霊的な宝を蝕むことはありえませんから。

安倍首相は、今日14日の午後6時に行った記者会見で次のように状況を報告しています。

「わが国では増加のスピードを抑えられている。これが専門家の皆さんが今週発表した見解です。」
「人口1万人当たりの感染者数を比べるとわが国は、0.06人にとどまっており、韓国、中国のほかイタリアをはじめ、欧州では13カ国、イランなど中東3カ国よりも少ないレベルに抑えることができています。」
「現時点では爆発的な感染拡大には進んでおらず、一定程度持ちこたえているのではないかというのが専門家の皆さんの評価です。」
「これまでのデータでは感染が確認され、かつ、症状のある人の80%が軽傷です。重症化した人でも半数ほどの人が回復しています。クルーズ船も含めれば、感染者の4割以上、600人に及ぶ方々がすでに回復し、退院しておられます。」
「感染力に関してもこれまで感染が確認された方のうち、約8割の方は他の人に感染させていません。つまり、人から人へ、次から次に感染が広がるわけではありません。」

日本が持ちこたえているのも、愛する兄弟姉妹の皆様の多くの祈りが捧げられたおかげだと信じています。

現在の状況がどれだけ続くかわかりませんが、是非、つたないながらも私たちの祈りを捧げ続けて参りましょう。

大阪では、3月19日、20日、21日にミサを追加し、コロナウイルスの終息を特に祈りたいと思います。

3月19日は特に聖ヨゼフの祝日ですから、聖ヨゼフにもいのります。

ところで、カトリック教会では古くから、疫病の時、次の聖歌を聖母に歌って保護を求めてきました。

Stélla cœli extirpávit,
Quæ lactávit Dóminum,
Mórtis péstem, quam plantávit
Prímus párens hóminum.
Ipsa stélla nunc dignétur
Sídera compéscere,
Quórum bélla plébem cædunt
Díræ mórtis úlcere.
Piíssima Stélla máris,
A péste succúre nóbis.
Audi nos, Dómina, nam fílius tuus
Níhil négans, te honórat,
Sálva nos, Jésu,
Pro quíbus Vírgo María te órat.

℣. Ora pro nobis, piíssima Dei Génitrix.
℞. Quæ contrivísti caput serpéntis, auxiliáre nobis.

Orémus.
Deus misericórdiæ, Deus pietátis, Deus indulgéntiæ, qui misértus es super afflictiónem populi tui, et dixísti Angelo percutiénti pópulum tuum : Cóntine manum tuam, ob amórem illíus Stellæ gloriósæ, cujus úbera pretiósa contra venénum nostrórum delictórum dúlciter suxísti ; præsta auxilium gratiæ tuæ, ut intercedente Beata Virgine Maria Matre tua et Beato Bartholomæo apostolo tuo dilecto, ab omni peste & improvísa morte secúre liberémur, et a totíus perditiónis incúrsu misericórditer salvémur. Per te Jesu Christe, Rex glóriæ, qui cum Patre & Spíritu Sancto vivis et regnas, Deus in sæcula sæculorum.
℞. Amen.

天の星なる聖母、主に授乳した方は、人祖が植え付けた死の疫病を引き抜いた。
この星が今こそ、あの星座を止め給わんことを。
あの星々による戦争は、民をひどい死により傷つけて倒した。
いとも優しき海の星よ、疫病から我らを保護し給え!
聖母よ、我らの祈りを聞き給え、御身の聖子(おんこ)は、
御身に何も拒まず、御身を敬い給う。
イエズスよ、我らを救い給え、童貞マリアが御身に祈るこの我らのために。

℣. いとも優しき天主の御母よ、我らのために祈り給え。
℞. 蛇の頭を踏み砕きたる御方よ、我らを助け給え。

祈願
憐れみの天主、優しさの天主、赦しの天主よ、かつて御身の苦しむ民を憐れみ給い、御身の民を打つ天使に「手を止めよ」と言い給えり。聖母のいとも尊き胸から御身は甘美にも我らの罪の毒に対抗して乳を吸い給うたかの栄光ある星(聖母)への愛により、御身の聖寵の助けを与え給え。そは御身の御母童貞聖マリアと御身の愛された使徒聖バルトロメオの御取り次ぎにより、我らがすべての疫病と不測の死から確かに免れんことを、かつ、我らがすべての破滅の攻撃から憐れみ深く救われんことを。イエズス・キリスト、永遠の王よ、天主として聖父(ちち)と聖霊とともに、とこしえに生き且つしろしめし給う御身によりて願い奉る。
℞. アメン

Stella Caeli (Canto Gregoriano per i tempi di pestilenze)

Stella Caeli (Canto Gregoriano per i tempi di pestilenze) Cantato da p...

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Stella coeli extirpávit

Provided to YouTube by The Orchard Enterprises Stella coeli extirpávit...

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2012 03 23 Stella coeli

Tölzer Knabenchor, Konzert in Dinkelsbühl am 23. März 2012, Johann Mic...

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Image credit

参考資料
PLAGUE, PERFORMANCE AND THE ELUSIVE HISTORY OF THE STELLA CELI EXTIRPAVIT

Stella Coeli extirpavit (Canto Gregoriano per i tempi di pestilenze)


Stella cœli extirpavit – Prière en temps d’épidémie à la Vierge Marie

聖コロナは、疫病から守る守護聖人として崇敬されています。

2020年03月14日 | カトリック・ニュースなど
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様!

こんばんは!

今のところ、北イタリアはコロナウイルスで苦しんでいます。やはり北イタリアのアンズには、聖ヴィクトルと聖コロナの聖遺物が安置されている大聖堂があります。

聖女コロナは、西暦165年頃、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの統治下で、殉教しました。当時15歳でした。

聖コロナは、特にオーストリアとドイツのババリア地方で、疫病から守る守護聖人として崇敬されています。

祝日は5月14日です。

Sancta Corona, ora pro nobis.
聖コロナよ、我らの為に祈り給え!






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There is a Saint Corona, And she is the Patron Saint against plague and epidemics.
March 14, 2020
Source: District of Canada

Saint Corona is the patron saint against plague and epidemics.
In Anzu, Northern Italy, the hotbed of the coronavirus in Europe, is a basilica where the relics of Saint Victor and Saint Corona are being preserved since the 9th century.
Saint Corona was only fifteen when she professed her Christian Faith during the persecution of the Roman emperor Marcus Aurelius around 165.
Corona was arrested and tied by her feet to the tops of two palm trees which were bent to the ground. When the palms were let loose she was torn apart. According to the Roman Martyrology, this happened in Syria.

Saint Corona is especially venerated in Austria and Bavaria as the Patron Saint against epidemics.
Her feast day is May 14.

イタリアのベネチア市長はベネチア市を聖母の汚れなき御心に奉献【動画】

2020年03月14日 | カトリック・ニュースなど
アヴェ・マリア・インマクラータ!

愛する兄弟姉妹の皆様!

いかがお過ごしでしょうか?

今回のコロナウイルスは、私たちが祈り、繁華街を避け、罪を悔い改め、良い告白をし、不自由をお捧げする機会となりました。

イタリアのベネチアでは、3月13日金曜日、市長がベネチア市を聖母の汚れなき御心に奉献し、特別の保護を聖母マリア様に懇願しました。


聖母よ、我らの為に祈り給え!




38年間病気を患っていた男がイエズスによって治される:本当に恐れるべきは体の病気ではなく、永遠の死をもたらす霊魂の病気である

2020年03月14日 | お説教・霊的講話
アヴェ・マリア・インマクラータ!

2020年3月6日(初金)四旬節の四季の斎日 金曜日のミサ
聖ピオ十世会司祭 小野田神父説教

聖母の汚れなき御心聖堂にようこそ。
今日は2020年3月6日、3月の初金曜日のミサを捧げています。

今日は、日本に疫病があるといわれていますが日本でミサを捧げる事ができて、そして皆さんもいらっしゃる事ができて、とても深く天主様に感謝しております。

今日のこのミサでは、このコロナウイルスの疫病が一刻も早く終息しますように、特別のお祈りを付け加えています。そして今日初金のこのミサの直後に、私たちは聖時間を捧げて、私たちが毎日予定通りに、毎回ミサを捧げる事ができますように、司祭が安全に来てミサを捧げる事ができますように、その御恵みを乞い願いたいと思っています。

そして明日もミサがありますし、それから来週の主日にも夕方からミサがあります。どうぞいらして下さい。

また、少し寒いかもしれませんが、時々侍者が空気の入れ替えの為に、窓を開けたりします。どうぞご了承下さい。そしてご理解を感謝致します。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。

愛する兄弟の皆さん、今日は四旬節の四季の斎日の金曜日のミサをしております。この福音では、「38年間病気を患っていた男が、イエズス様によって治される」という奇跡の有名な話を読みます。

そこで今日、
⑴第1に、簡単に、この福音の史実が意味しているところを黙想し、

⑵次に、では2020年の私たちに一体どのような意味があるのか?
私たちはこの福音を読んで、何を、どのような決心をしなければならないのか?という事を黙想致しましょう。

⑴第1に、この福音、非常に有名なので皆さんもご存知の事です。旧約時代には不思議な、新約時代を表す影となる、予言する、前兆となる、特別な池(probatica piscina)がありました。

それは、天使がこの水を時々動かすのです。そしてその水が動いた時に最初に入った、その水に入った人は、どんな病気でも綺麗に治りました。癩病であろうが、目が見えない人であろうが、耳が聞こえない人であろうが、足が歩けない人であろうが、どんな病気でも、あっという間に綺麗に治りました。

そこでたくさんの人が、その水が動くか、動かないかを、ずっと見張って待っていました。動くと誰かが助けて、あるいは自分で入って行ったのです。

もちろんこれは、将来来たる、新約時代の「洗礼」の象りでした。洗礼の水によって、洗礼の水に私たちが浸かる時、どのような罪であったとしても、ものすごい想像もできないほど罪に汚れた霊魂であったとしても、洗礼の水によって綺麗に、健康な霊魂になるという事です。洗礼の水の罪を赦す力は天使が動かすからではなくて「天主の御子が特別に与えた力によって、秘蹟の力によって、私たちの罪が綺麗に赦される」という事の影でした、前兆でした。

そして今日その、そこの有名な癒やしの池に、ベザダの池にイエズス様がやって来ます。聖ヨハネが書いているこの池の名前のスペルは、古代の写本では一致せず、Bezatha とか Bethesda とか Belsetha とか Bethsaida があります。ラテン語の聖書では Bethsaida ですが、ギリシア語ではΒηθεσδά (Bethesda)です。Bethesdaが正しいとすると、beth(家)+ hasad(優しい)= 憐れみの家、という意味になります。

「38年、病を患っていた」というのは、聖アウグスティヌスによれば、「罪人の象りだ」と言います。「なぜかというと、『40』というのは完成された数であって、イエズス様もモーゼもエリアも、40日間断食して、そして『4つの福音』と、10の天主の掟『十戒』を掛けたものであって、完成された数に2つ足りない、愛徳の、『天主を愛し』『隣人を愛する』というその2つが足りない、罪の、罪人の象りである。38年。」

38年してようやく、苦しんだ後に、イエズス様が「何を望むか?」
「私は、治りたいのです。」
するとイエズス様は仰います、「立ち上がれ。そして床を取って行け。歩け。」

イエズス様はまず彼の肉体を、そして霊魂を癒します。なぜ霊魂も癒されたかというと、後にイエズス様が、「もう、もはや罪を犯すな」と言ったところによって、それが表れます。

⑵では今日、この史実、奇跡を黙想して、私たちは一体どのような事を思うべきでしょうか?

どうしても、この病の男の話が出てきた時に、今世界中を騒がせているコロナウイルスの事に、私は思いが行きました。それで私の黙想を少し分かち合うのを許して下さい。

教父たちによると、このヨハネの5章の箇所を見て、「多くの人は、病について、病を治す為には全力を尽くす。良い医者を探し、良い、健康の為にはどのような苦労をかけても、犠牲を払っても、この池の元にやって来て、治す。病が治る為に一生懸命になっている事が分かる」というようなことを言っています。確かに、それは昔も現代も変わりません。

もしもコロナウィルスが危険だとあれば、学校も全国で休みますし、企業もあたかも有事であるかのように自宅で勤務だし、あるいは空港も、ビックリしたのですけれどもガラガラですし、旅行する人もいませんし、そして自分の健康を守る為に、どのような事でも、犠牲も払いたい。例えマスクが何万円もしても買う、あるいは行列をしても買う、等となります。野球の選手も観客なしに野球をしたりとかするそうです。

私たちは、この健康の為にこれほど犠牲をするのを見て、そして教父たちの次のコメントにも思いが行きます。つまり、この肉体の健康、肉体の病気というのは実は、霊魂の病気に比べれば何でもない。実は私たちは、霊魂の病気こそを恐れなければならないのではないか。コロナウィルスよりも、霊魂が病にかかってしまう事、疫病に汚染されてしまう事こそを恐れなければならない。なぜかというと、これは私たちに、永遠の死をもたらすからです。

健康管理をすることは良いことです。そこで、もしも私たちがコロナウイルスを防止する為に、学校には行かない、人のいるような所には行かない、密室では窓を開ける、電車であっても冷たくても窓を開ける等とするとしたら、あるいはどんなに遠くても良いお医者さんのある所に行く、あるいは病気の危険がある人を14日間隔離する、等と、私たちがそのような事をするならば、では罪を、罪という病にかからない為に、罪を避ける為に、私たちはどれほどもっと熱心に、犠牲と知恵を使って避けなければならないでしょうか?

罪の危険のある、あの場所には行かない。罪の危険がある、あのインターネットには行かない。あるいは罪を犯してしまうような機会を避ける、あるいはあの人が多く集まるような所を避ける、など私たちはしなければならないのではないでしょうか?

そのような事ができるように、イエズス様は既に模範を示して下さいました。40日間、私たちの為に率先して、その必要性は全くなかったのですけれども、御自分にとってはその必要はなかったのですけれども、私たちに模範を見せる為に、砂漠に行かれて、私たちを愛するが為に、私たちに代わって、まずお祈りと犠牲とをされました。

私たちは、イエズス様が私たちの霊魂をどれほど愛して下さる医者であるか、私たちを癒そうとして下さっている方か、という事を、この四旬節にますます自覚致します。

今日、初金のミサを捧げていますが、是非良い遷善の決心を立てましょう。

天主の御恵みと御助けによって、この四旬節を良く、イエズス様の為に捧げる事ができますように。

罪という疫病、伝染病を避ける事ができるように、その危ない所に近付かないように、また罪を忌み憎む、コロナウィルスよりも更に憎む、その天主のその愛を私たちに乞い求めましょう。

マリア様に是非お願い致しましょう。どうぞ私たちにも、その四旬節を良く過ごす御恵みを、私たちの為にお祈りして下さるように、お祈りしましょう。

聖父と聖子と聖霊との御名によりて、アーメン。


--このブログを聖マリアの汚れなき御心に捧げます--

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