新・遊歩道

日常の中で気づいたこと、感じたこと、心を打ったこと、旅の記録などを写真入りで書く日記です。

「エディット・ピアフ」 & 「ミス・ポター」

2007年10月27日 | 映画

今日と明日は全くのフリータイム。何かしないと「損」とばかりに、てきぱきと家事を済ませて映画館へ。

観たのは、話題のエディット・ピアフ

貧困と劣悪な環境の中で育ったピアフの子供時代。そんな中で娼婦と心を通わすしんみりとした場面や、やっと愛する人を見つけてそのときだけは素直な美しい表情に戻ることもあるピアフ。全体に流れる声量のある歌唱力は心を揺さぶるすばらしいものでした。

薬物中毒、病気で体はぼろぼろ。あまり品位を感じさせない特徴のある歩き方、独特の話しぶり、顔を背けたくなるほどの見事なまでの老け具合、その体当たりの演技はほんとにすごみがあって、本物を知らない私はそれにピアフそのものを感じてしまいました。

それでも全体を通して、泣き喚く、怒鳴り散らす、わめき散らすとなんだかとても疲れる映画でした。レヴューを見ると、4★+5★が81%。評価は高いのです。観終わって涙が止まらなかったという人もいるし、私は到底愛は理解できない女なんでしょうか??

やっぱり「ミス・ポター」にすればよかったかな・・・と、鑑賞後のなんとも説明のつかないこの気持ち。そこで、「よし、午後のボランティアが済んだら口直しに観に行こう。」と、また同じ映画館に夕方舞い戻りました。

071026pita_010_2ミス・ポターは、「ピーターラビット」の生みの親の感動的な物語です。こちらの評価は、4★+5★は87%でした。

20世紀初頭のイギリス。世はヴィクトリア朝。上流階級に育つビアトリクス・ポターは、子供時代に美しい湖水地方で経験した動物との出会いを絵に描き、それに物語をつけて本を出版します。

封建的な母親は、女性が仕事を持つこと、自立することを理解してくれず、上流階級との結婚しか考えてくれません。本の創作過程で出会った印刷所の編集者ノーマンと恋に落ちても、身分の違いを理由に許そうとしません。

3ヶ月間恋人と離れて暮らしてみて、真の愛かどうかを確かめるという親の提案を受け入れ、湖水地方とロンドンに離れて暮らすことに。そんなときにあっという間に恋人は、肺炎がもとで亡くなってしまいます。

絵も描けなく、部屋からも出られなくなったポターは、印税で湖水地方に自分の家を買い求め、固い覚悟で家を出ます。美しい自然は、やがてポターの心を回復させ、開発の憂き目にあっている周りの土地を買い求め、農地と農民を守ります。

(ここからは字幕だけ)数年後、このとき相談相手になってくれた弁護士ヒーリスと2度目の恋に落ち結婚。さらに農地、土地を買い続け自然保護活動に専念し、手に入れた4000エーカーの土地は、遺産としてナショナル・トラストに寄贈され、彼女が残した本とともに永久に保護されることになりました。

ストーリーも美しいなら、湖水地方の自然も美しく、当時の衣装も、建物の内部も丁寧に再現されていて、人間の魂の結末も美しく、観たあとの感動も美しいものでした。(詳しくお知りになりたい方は、上の「ミス・ポター」をクリックしてください。Storyが見られます。)

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