<新・とりがら時事放談> 旅・映画・音楽・演芸・書籍・雑誌・グルメなど、エンタメに的を絞った自由奔放コラム
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今の時代にそういうことがあるんだ。
と驚いたのは日大アメフト部の宮川選手の記者会見。

「監督・コーチに指示されました。でもそれが悪いことだと判断できなかったの自分なので」

という発言は世間を色んな意味で驚かせただろう。
勇気ある発言だという人もいる。
20歳にもなってそんなこともわからなかったのか、という人もいる。
しかし私が最も驚いたのはここではない。

「監督と直接話ができる立場ではないですから」

日大ではスポーツにおいて選手は監督と話をしては行けないのか。
それだけ監督は雲の上の人なのか。
日大という大学の学風はそういう「恐れ多い」がまかり通る文化なのか。

私はそれが一番恐ろしいと思った。
監督、何様やねん、と。

組織で最も重要な要素の1つに風通しがある。
会社であれば末端で発生している物事が経営トップに以下にスピーディーに、正確に伝わるかが重要だ。
従って一般社員やパート社員と社長の距離は近くなければならないのだ。

何代目の社長だったかは忘れてしまったが、昨年ブラック企業として叩かれた広告代理店の電通の社長は全社員の名前と顔を記憶していて社内では「キミ」とか「アナタ」ではなく必ず名前で呼んで末端の社員まで感激して、今の業界トップの地域を築き上げたということを聞いたことがある。
また社員間でのフラットさを重要視して役職を付けて呼ばない企業もある。
○○部長、○○課長ではなく○○さんという具合に。

日大では選手が監督に直接口を利くのは恐れ多いことのようだ。
だからコーチを経由して選手に伝えられる監督の指示は「監督のお言葉」。

起こるべくして発生した事件だったのかもわからない。

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