萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:山桜の空

2014-04-10 22:00:00 | 写真:山岳点景
空を抱く、



山岳点景:山桜の空

山桜、観賞用に改良された里桜とは異なる原種のサクラです。
森のなか成長する樹は光合成の太陽を求めて上に伸びます、その通り天を抱くよう咲いていました。



My heart leaps up when I behold A rainbow in the sky :
So was it when my life began,
So is it now I am a man
So be it when I shall grow old Or let me die!
The Child is father of the Man : 
And I could wish my days to be Bound each to each by natural piety.

私の心は弾む 空わたす虹を見るとき
私の幼い頃もそうだった、
大人の今もそうである 
年経て老いた時もそうありたい、さもなくば終焉に発とう。
子供は大人の父
そして願えるなら私の生きる日々は 自然の敬い充ちる涯へ結びたい。

William Wordsworth「The Rainbow」引用&自訳



Aesculapius「Mouseion20」まだ加筆します、それ終わったら雑談の予定です。
取り急ぎ、



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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚58

2014-04-10 01:36:22 | 雑談寓話
こんばんわ、眠いです、
さっき有吉マツコ観ていたら山楽荘@御岳山が出て来たんですけど食事おいしそう→腹空きました、笑
山里料理を懐石風なカンジで3,800円くらいでした、でも奥多摩だと三頭山の蕎麦食べたくなるんですよね、
で、この雑談もバナー押して下さる方いらっしゃるので続きまた載せます。楽しんでもらえたら嬉しいです、



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚58

12月24日17時前、月の空は紺青色やけに深くて綺麗だった。

車停めてもらって降りたら誰もいなくて、
街灯ほのかな道、白と青の花束を抱えて歩く横から御曹司クンが言った、

「俺、夜に来たのって初めてだ、」
「自分もだよ、笑」

笑って答えて目当ての区画に立止って、
水道から手桶に水汲んで柄杓そえて、細い道に入ってさ。
ちゃんと御曹司クン付いて来てくれる影が街灯に長くて、他は誰もいなかった。

こんな静かな時に来たの初めてだな、

そんな感想に独りじゃなくて良かったかなって少し思った、
こんな静かな夜に独りで来たらどうしてたろう?そんなこと考えながら立止って、御曹司クンが訊いてきた。

「あのさ、…これって誰の墓?」

黒い御影石かナンカの墓碑一基、月光と街灯で碑文も読める。
ある家の名前が掘られて、けれどまだ一人だけしかいない墓に合掌した。

いきなり客連れて来てごめんね、悪いヤツじゃないから許してくれるかな?

そんなこと祈ってさ、
持ってきたサラシを水絞って墓さっと拭ったら汚れが少なかった。
墓の前には小さなクリスマスツリーまで置いてある、そんな心尽くし温かいな思いながら黙って拭いて、
もってきた花束を水浸かる部分だけはラッピング外してからリボンしたまま一つの花瓶に活けて、それから答えた。

「大事な人の墓だよ、幼馴染なんだ、」

笑って答えた向こう、御曹司クンの目が大きくなった。
すぐ潤んでもう涙あふれてくる、そういう直情を眺めながら笑いかけた。

「クリスマスデートなんかしたこと無いだろなって思ってさ、だから今日は逢いに来たワケ。小さい頃はイヴかクリスマスは一緒にケーキ食べてたし、」

もう遠くなったクリスマス、でもすぐに想いだせる。
生クリーム頬くっつけてた笑顔もヘタクソなピアノも懐かしい、そんなこと考えてたら御曹司クンが訊いてくれた。

「っ…ぅ、あ、あのさ…前に言ってた結婚したいけど出来ない人って、このひと?」
「うん、このひと、笑」

笑って答えたら御曹司クン、腕に顔埋めて泣きだした。
子供みたいに泣きじゃくってしゃがみこんで、月の静かな墓地に泣声が温かかった。

ほんと子供みたいだな?

そんなこと思いながら墓の前に片膝ついて、合掌してさ。
ちょっとお騒がせだけどごめんね?でもコンナ泣けるくらい素直で良いヤツなんだよ、笑 
なんてカンジに祈り始めて、花束のことや最近のコトなんかアレコレ祈って、墓誌の独りぼっちの戒名を見て、

ほんとにもう居ないんだな、

なんてこと納得しながら立ち上がってさ、
振り向いたら御曹司クンも立ち上がって腕で顔拭いて笑ってくれた、

「ごめん、部外者の俺が泣いたりして。でも、そのクリスマスツリーとか反則だって泣けちまった、」
「そうだね、笑」

笑って答えて水桶と柄杓を持って、元来た道を戻って、
水場に返してから軽く手を洗って歩きだしたらサッキより月が高かった、
月は明るかったけれど星も見えていて、小さいころ教わった星座を繋いでたら遠慮がちに訊いてくれた、

「あのさ、…さっきクリスマスデートもしたこと無いって言ってたけど、そんなに若いとき?」
「高校生だったよ、」

さらっと答えた隣、小さく嗚咽また聞えてさ。
また泣いてくれちゃうんだなって思ったから笑って言ってやった、

「泣虫だけど優しくて強くて、可愛いけど頭良いひとでさ、だから自分も大学イイトコ行こうって頑張ったワケ。だからオマエ勝ち目ゼロ、諦めな?笑」

ほんと泣虫だった、でも優しい分だけ強くて何があっても支えてくれた。
可愛い顔してるクセに優等生で自分に色んなこと教えてくれた、そういう全部が自分の中で生きている。
だから誰にも勝ち目ナンカあるわけない、そんなこと正直に笑って言ったら御曹司クンの泣顔が笑った。

「だからおまえ男でも女でも無理とか言ってくれたんだ?マジこんなの勝てねー泣笑」
「あのひとには誰も勝てないよ、笑」

笑って答えて、だけど御曹司クン笑いながら泣いていた。
この涙はどっちの意味だろう?そんなこと考えながら車に戻ってさ、
とりあえず横浜方面に走りだしても御曹司クンまだ涙目で、そんな貌のまま暫く走ってから言ってくれた。

「あのさ、この間ごめん、おまえのこと壊れてるとか言ってゴメン、感情に欠陥あるとか…ごめん、」

ごめん、

そんな言葉に涙またあふれてくる。
これじゃ危ないな思ったから提案してみた、

「そこの公園ちょっと寄ろっか?泣きながら運転とかホント危ないし、笑」
「うん…ごめん、」

ごめん、また謝って御曹司クンは公園近くの駐車場に停めた。



とりあえずココで一旦切りますけどまだ続きます、
おもしろかったらコメントorバナー押すなど頂けたら嬉しいです、気が向いたら続篇載せます、笑
第75話「回顧4」校了しています、朝はAesculapiusか短編連載の続き予定です。
で、小説ほか面白かったらバナーorコメントで急かして下さい、笑

深夜に取り急ぎ、



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