萬文習作帖

山の青年医師の物語+警視庁山岳救助隊員ミステリー(陽はまた昇る宮田と湯原その後)ほか小説×写真×文学閑話

山岳点景:花黄の泉

2014-04-14 23:30:00 | 写真:山岳点景
花辿る道



山岳点景:花黄の泉

山吹、山野に自生する草木で黄金色の花あざやかです。
八重と一重がありますが、薬草でもあり花と葉は乾燥させて止血・利尿に用いるのだとか。
また茎は顕微鏡用の切片を切り取るピスに使われています、ちょっと実用的な植物ですね。



山振の 立ちよそひ足る 山清水 酌みに行け雖も 道の白鳴く  高市皇子
やまぶきの たちよそいたる やましみず くみにゆけども みちのしらなく

山吹の花が咲く山清水を酌みに行きたいけれど、道を知らない
あの黄金の花咲く泉は死んだ人に逢えるという、道には白鷺も鳴くという、
その泉の水を酌んで呑めば君を追えるだろうか、それとも君を蘇えらせることが出来る?
いちど番えば夫婦離れない白鷺のように君と離れたくない、山吹の衣に装い旅立った君を捉まえたい、

『万葉集』第二巻より引用&自訳



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雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚62

2014-04-14 01:02:00 | 雑談寓話
こんばんわ、昼間ちょっと宮ヶ瀬ほか行ってきたんですけど、
とある山里で立派な枝垂桜を見つけました、古い町並みの細い道端なので場所は内緒です、笑
で、この雑談もバナー押して下さる方いらっしゃるので続きまた載せます、楽しんでもらえたら嬉しいです。



雑談寓話:或るフィクション×ノンフィクション@御曹司譚62

「くっついてる方が寒くないだろ?俺じゃ迷惑かもしれないけど、たまにはオマエのこと俺にも慰めさせて、」

そんな台詞と肩寄せられた12月24日夜@大桟橋の突端、
柵に腕組んで凭れながら並んで二人、夜の海を見ながらお互いボンヤリしてた。

慰めさせて、

そんな台詞を自分が言われることが不思議だった、
なんでコンナこと御曹司クンは言ってくれるんだろう、何をしたいんだろ?
そんなこと考えながらも並んで立っているコートの肩なんとなく温かくて、気づいたら腕もふれてた。

さすがにくっつき過ぎだろ?笑

って思って可笑しくてさ、笑
でも御曹司クンの「慰めさせて」は悪意じゃない、その顕れで寄添おうとしてくれている。
だけど下心まったく無いとは解らないな?そんなこと思いながら腕組み解いて笑って柵から離れた。

「熱いコーヒー飲みたい、笑」

思ったまま言って踵返して、御曹司クンも歩きだして、
ウッドデッキ靴音と登りながら笑ってきた、

「なー寒いんなら俺温めてやろっか?照笑」

冗談なのか本気なのか解んないな?
そんな感想のまま軽くSってやった、

「ヨケイ寒い、笑」
「そんな言い方するなよー寂しいだろ?凹笑」

ちょっとだけ傷ついた、そういう目だけど笑ってる。
だから冗談にした方が良いなって思って笑った、

「その台詞も寒い、笑」
「あー今って俺なに言っても寒いカンジ?笑」
「台詞による、笑」
「うーじゃあナニなら温まる?」
「仕事の話か天気の話でもしとけば?笑」
「うわー当たり障りないってヤツじゃんそれ、ひでえ、笑」

そんなこと笑いながら陸橋を戻って、
夜景きれいだな思いながら公園まで戻ったらサッキより静かな空気になっていた、で、御曹司クンが笑った。

「なんかカップルばかりだなー俺たちもカップルっぽくね?照笑」

ほんとコイツって花畑脳だ?

こんなヤツが「慰めさせて」なんて殊勝な台詞を吐いたんだろうか?
あの台詞の本意は何なんだ?そんな疑問ちょっと考えて、

本音55%+冗談言って笑わそう45%

ってカンジなのかな?笑
とか思いながら無視して公園そのまま突っ切って、
勝手に元町方面へ歩いていたら御曹司クンが訊いてきた、

「あのさ、ドコ行くとこ今?」

さっきコーヒー飲みたいって言ったのになんで訊いてくるんだろ?
そんな疑問と振り返ったら御曹司クンやや照れていた、で、気がついて笑ってやった、

「元町のコーヒー屋に行くだけだよ?おまえの予想と違うだろうけどね、笑」

こういう言い方したら自滅発言するんだろうな?
そう予想しながら笑って陸橋から階段を下り始めたら訴えてきた、

「っ、ちがっ、違えよっ!下心とかソンナン無えって言ってんだろがっ!」
「ふうん?笑」

笑って受け流した隣、ちょっと御曹司クンの歩幅が大きくなった。
拗ねすぎてやや怒ってる?そういうトーン可笑しくて笑ったらブスッタレ声が言ってきた、

「だから俺ホントおまえは違うんだって言ってんだろ?そういう簡単に手を出せるカンジと違うんだよ、イイカゲンほんと解れよな、」

簡単に手を出せるってなんだろね?笑
そんな感想また可笑しくて笑いながら言ってやった、

「前科ありすぎだろ?笑」

後輩坊ちゃんクンの件は忘れていないんだけど?
そういう言外も一緒に笑ったら御曹司クン即反応した、笑

「だっ、だからアイツとおまえは違うんだって、あれも本気だけど本気の度合いが違うっていうかトニカク違うんだって!」
「本気じゃなくてイイよ?笑」

また笑って流して、だけど隣の気配すこし変わった。
たぶん今言ったコトに引っかかったんだろうな?そんな予想通りに御曹司クンが言った、

「あのさ、やっぱり…おまえにとったら俺が本気で惚れてるのとか迷惑だよな?ごめん、」

溜息ごと尋ねて謝って、
そんな御曹司クンの貌に正直なトコ可哀想になった、で、言ってやった、

「おまえには悪いなって思ってるよ?何も返せないから、笑」

何ひとつ返してあげる事は出来ない、
ありのままそう答えて笑って、そしたら御曹司クンが訊いてきた、

「あのさ、俺が好きでいることは迷惑になってないってこと?」
「仕事中のメールや癇癪泣きは迷惑だよ?笑」

思ったまんま答えてコーヒー屋について、
店に入ろうとしたらコートの背中そっと掴まれてさ、振り向いたら御曹司クンがまた訊いてきた、

「あのさ、メールも癇癪泣きもしなかったら、好きでいても迷惑にならないってことだよな?」

好きでいても良い?こんな質問ちょっと困るなって正直なトコ思った、

こういう質問は免罪符がほしいのかパスポートがほしいのか?どっちにしろ許可をもらいたがってる、
その相手が接点少ない=学校や職場の関係者じゃなかったらバッサリ切るor適当に誤魔化しても問題は無い、
でも御曹司クンは職場の同僚で関係悪化=メンドクサイ事になる、なにより自分も嫌いじゃないから利害関係ヌキでも傷つけたくない思った、

だったら正直ありのまま答える方が結果として傷つけない?そう思ったから言ってみた、

「好きでいてくれても自分は好きにならないよ?もう一番大事な人いるから無理、ソノヘンよく考えな?笑」

ホントに自分は無理、だから期待ちょっとでもするなら無理、
そんな正直ありのまま笑いながら体すこしひねって、コートの背から御曹司クンの手が離れて、
で、コーヒー屋に入った。


とりあえずココで一旦切りますけどまだ続きます、
おもしろかったらコメントorバナー押すなど頂けたら嬉しいです、気が向いたら続篇載せます、笑
第75話「回顧5」読み直し校正が終ったら短篇かAesculapiusの続き予定です。
で、小説ほか面白かったらバナーorコメントで急かして下さい、笑

深夜に取り急ぎ、



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