十条SC 強化合宿 IN  東京都身体障害者総合スポーツセンター(北区王子)

2009年03月21日 | Weblog
今日は十条スポーツクラブという

短距離・長距離走に取り組んでいるチームの合宿へ

コンディショニングの講師として参加しました。



講義では、パフォーマンスの低下を招く「機能障害」を取り除き、

神経と筋肉の連携を高め、自分本来の力が発揮できるようになるための

エクササイズを体験していただきました。

エクササイズ毎に

「カラダが変わった人」

と聞く私。

「はぁ~~~~い!!」 

元気よく手を挙げてくれる十条SCのみんな。

2時間の講義も愉しみながらできたせいか、私にとってはあっという間の出来事でした。










十条SCは知的障害を持つ青年たちの倶楽部です。

十条SCには世界を舞台に活躍する選手もあり、真剣に陸上競技に取り組んでいます。


十条SCでは本人も、ご家族も、

真剣に、そして心から競技を愉しんでいます。


僕はそこにすごく惹かれました。


きっと、大変なこともあると思います。

でも、代表の方も、選手も、親御さんも、できない理由は探しません。


みなさん一様に

「できるようになるために、今何をするか」

を考えていらっしゃる。



これって、とっても大切なことではないかと思うのです。


技術を高めるという作業は、おのずと自分と向かい合うことになります。

いいとこも悪いとこも、眼をそらさずに自分と向かい合うって

大変なことです。


自分の過不足を冷静に見つめ、受け止め、そして乗り越える。

辛いこともひっくるめて、それを愉しめるのって、

純粋にそれが「好き」になれた人の特権だと思うのです。



私はその純粋さに「強さ」と「美しさ」を感じます。

自分もそうありたいと思います。





話は逸れますが、大阪で下肢痛の治療法に関するセミナーでの1コマです。

簡単な手技を2~3練習したあと、

今度は難易度の高い技術を紹介し練習したときです。

目の前にいた20前後の、今風のちょっとヤンチャそうな男の子が

同じくヤンチャそうな相棒の男の子にこう聞きました。

男の子A「変わった?」

と、自分の手技によって変化が出せたのかを相棒に聞いたところ。

相棒の男の子「変わらん。」


一瞬の間をおいて

男の子A・相棒「よし!練習しよう!!」

と、熱心に練習を始める二人。


その姿が

まるで、路地裏で日が暮れるまで、くれてもなお一心に遊ぶ子供たちのように感じられ

『どう教育すればこんなにいい子達になるのだろう!?』

と、驚きました。

原点を見た気がしました。

彼らはきっとその技術を自分の物にするでしょう。

そうすることを愉しむことができるんですから。


できなかった自分をそのまま受け止められたからこそ、その先に進める。

その先の世界を知ることができる。


単純なことです。



でも、難しい。



今日は講師という立場でしたが、

十条SCの青年たちの真剣に愉しむ姿が、私にはとても輝いて見えました。

「ほんとに走るのが好きなんだな。

 速くなることが楽しいんだな。」

と、観ているこっちも楽しくなってくる。


今日は彼らに力を貰いました。


彼らのように、純粋に、そして強く、

明日からまた「治療道」に突き進むことができそうです。


<十条SCの皆様へ>

今日一日、私自身とても良い経験をつむことができました。

そして皆さんから力を頂きました。

ありがとうございます。

皆様の、今後益々のご活躍を心より応援しています。

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