イモト126KM完走の(マニアックな)感想

2009年09月24日 | Weblog
今日はマニアックに書きます。

一般の方、なに書いてるのか解からないと思います。

すみません。

これから書くことは、全くの想像のお話です。

いろんな意見があるかと思いますが、

『ふぅ~ん、古川君はそう考えるのね』

と、軽く流していただきたい。

討論するつもりなど毛頭ございませんので、よろしくお願いいたします
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珍獣ハンターのイモトさん。

24時間テレビの126KMマラソン(!?)お疲れ様でした!!(←い、いまさら!?)


後日、家内が特番を中盤あたりから録画してくれたのを見たのですが、

最近涙腺のパッキンがゆるく、クラシアンに相談しようか思案中の34歳は

とにかく感動しました。

いやぁ~、泣いた鳴いた…


しかし、泣いてる自分ともう一人

イモトさんの身体を読もうとするもう一人の自分がいたりします…

これはもう職業病ですね。


終盤のナレーションから分かったのですが、

左の股関節と膝を痛めたということだそうですね。

でも、私がTVをみはじめた時に最初に気になったのが実は右脚でした。

右足首が反りにくい(背屈制限)のか、右膝を内にあおりながら(KITO)

左に比べて右の膝を強く引き上げながら走っています。

左腕の振りも大きく、顔(顎先!?)も右へと振りながら走っています。



右脚で地面を蹴る際には、膝を緩めたまま爪先を外に返すように蹴っているようです。



こういった走り方だと右脚の内側側副靭帯(膝の内側の靭帯)や

外側半月の故障を起こしやすく、

また、内転筋を短縮域で使い続ける(縮みがちに使うということ)ことで

内転筋の故障による鼠径部から膝頭の筋膜性の痛みも起こしやすいものです。


なのでTVを見始めたとき、

イモトさんの下肢痛は、右の膝と股関節の痛みだと考えたのです。



痛みが右膝&股関節にあるかないかはさておき、

TVを見る限りでは、左の胸筋~腹斜筋、恥骨を介して右の内転筋や股関節屈筋を強く使い

上体を右へと捩るように右下肢を引き上げて走る姿が見受けられたわけです。



この誇張された動作から類推するに右下肢から体幹には


(右の)腓骨筋-大腿二頭筋短頭-内転筋-(左の)外腹斜筋-前鋸筋


辺りが短縮、もしくは機能亢進しているようだと考えます。


一方で左下肢は、右脚を引き上げる動作が誇張されるためか、

左の下肢は地面を蹴る動作が長くなっています。

これは、右下肢の引き上げを強めれば右寛骨の後方回旋が強まり、

骨盤の捩れ運動(トーション運動)として、左寛骨の前方回旋が起こり、

結果として左下肢の地面への蹴りが強まることを考えると当然のことでしょう。


それはいいとしても、この動作が誇張され続けることで、

左の下肢後面の伸筋群のトーンは高まってきそうです。


TVを見ると左の下肢を引き上げる際に股関節の屈曲角度が右より浅い…

ここが気にかかります。
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右股関節屈曲→←左股関節屈曲
右股関節屈曲→←左股関節屈曲※

※股関節から屈曲できず、骨盤を後傾斜させることで代償している。
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ついでに左の股関節の伸展制限も気にかかります。

見たところ筋膜張筋が短縮している様子…


ここで寄り道。

ナレーションでは膝の痛みがといっていましたが、

イモトさんの脚には右のKITOが特徴としてありましたから、

右の蹴りだしで大きく起こる左側方への重心の移動を受けて、

左下肢はブレーキの働きをより強く求められることになります。

この時の力は左の下腿を内反させる方向へと働くでしょう。

左膝の外側側副靭帯は引き伸ばされるようなストレスにさらされます。

そこからすると、左の筋膜張筋は膝関節を守ろうと

カウンターバランスとして緊張しているのかも知れません。

しかしこの状況が続けば、左の筋膜張筋によってピンと張った腸脛靭帯が

大腿骨の外果と強い摩擦を受け続けてしまいます。

そうなれば腸脛靭帯炎へと発展してしまうことも考えられます。



左膝の痛みって、ひょっとしたら…





話は股関節に戻って、

股関節伸展時には本来、大臀筋(作用は伸展/内転/外旋)が股関節を動かしてもらいたいところなのですが、

筋膜張筋(作用は屈曲/外転/内旋)などの股関節の屈筋に短縮があるとそれができない。

こうなると代わりに、いつもは大臀筋の補助をしているハムが代役を務めることになります。

加えて右脚の振り挙げが大きく、骨盤の右トーション(右寛骨後方回旋-左寛骨前方回旋)

が誇張され、左下肢の蹴り脚は長くなっている、と…


つまりはイモトさんの左股関節は、伸筋動作の中でハムストリングスの

働きを強く求められていることになります。

補助を担当する筋なので、長く使い続けると故障しやすいのも事実。

ハムストリングスの近位部(股関節近く)が強く短縮すると、

大腿骨の骨頭は前方に押し出されるような力がかかりだします。

この状況で股関節の屈曲動作をすると、

股関節の前縁部に大腿骨頭が衝突を生じながら、

前縁部を削るような(同部位の軟部組織を巻き込むような)動きを繰り返すことになります。

これが長引くと、股関節の関節前面に炎症を生じることもあるんです。

股関節のアンテリオグライドシンドロームというやつです。




ここまで、あくまで私の空想ですが、

『イモトさんのランニングフォームから、彼女の身体をこう読んだ。』

と、いうことです。



諸々考えるに、イモトさんの左膝・股関節の痛みのおおもとは

縮みこんだ右脚の影響ではないか!?

と、思うのです。

もし仮に、彼女の体癖(身体の癖)が昨日今日出来上がったものではなく、

長年の癖であったなら、左の故障は二次的な故障ということになりますね。


たら、れば

ですけどね。


う~~ん

空想するのは楽しいな

無責任にものが言える。

うふふふ…


まとめると、

↓つまりはこういうことです↓


たわんだ右下肢(KITO)の蹴り出しによって左側方へ身体が振られる。
        ↓
左足の外側面でその勢いを受け止める。
        ↓
左膝の側面に下腿内反方向へのストレスが生じる。
        ↓
それを制動するために左の筋膜張筋が腸脛靭帯のトーンを高める。
        ↓
筋膜張筋の緊張が定着する。
        ↓
大腿骨外側上顆と腸脛靭帯に反復性の摩擦を生じる。
        ↓
    腸脛靭帯炎に発展する。                      


同時に…


左の筋膜張筋が腸脛靭帯のトーンを高め股関節は軽度屈曲する。
         ↓
股関節が軽度屈曲した状態で、蹴りだしの動作をするとハムの過用に陥る。
         ↓
短縮したハムが股関節の屈曲動作の際に大腿骨頭が後下方に滑ることを邪魔する。
         ↓
股関節前縁部にインピンジメント(衝突)を生じる。
         ↓
     股関節の炎症を生じる。


と、そんな想像をしたわけです。

そして、

『自分だったらどう対処するかなぁ~』

とか考えるわけです。

ね、マニアでしょ(笑)

これはもう業でしょうかね。。。


イモトさん、その後どうしているのでしょうね。

下肢の故障が長引いていないことを祈ります。

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この記事、九月の頭(9/2)には9割がた書けていたのですが、

最近忙しすぎて、今日ようやく日の目を見ることになりました。

この一文をお読みいただいた、ということは

この長文をお読みいただいたということでしょうか…


これを読みきったあなたは



































ズバリ「身体マニア」ですね!

(てことは僕と同類!?)

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