「こたつ」症候群

2009年12月25日 | 治療の話
毎年「こたつ」の出る季節になると多いのが

急性腰痛こと「ぎっくり腰」



「こたつ」に脚を突っ込んだ長座の姿勢が長く続き

不意に立ち上がろうとした矢先に「グキッ」といった。。。


なんてケース、腸腰筋という筋肉の痙攣が原因かもしれません。

後ろに反ると特に痛むのが特徴です。

後ろに反ると痛い「伸展型腰痛」は「こたつシーズン」に多いので

かってに「こたつ症候群」と命名しました。


あ、症候群ってことはいくつかの症状が起こらなくっちゃいけませんね。


ぬぅ~…(-"-)


この姿勢だと肩もこるので、そのあたりで手を打ちましょうかね。。。


さて伸展型の「ぎっくり腰」。

大本となる腸腰筋は股関節を曲げる働きを持つ筋肉で

腿の骨と五つある腰椎とをつないでいます。

背骨の前にある筋肉なのですが、

故障の際に痛みが出るのは腰なんです。


面白いでしょう!?


こたつに脚を突っ込んでくつろいでいる間、

この腸腰筋もグデっとゆるんでいるのですが、

このとき筋肉の中にある「長さの変化」を監視するセンサーは逆に敏感になっているんです。

腸腰筋の中に埋まっているセンサー(筋紡錘といいます)が

敏感になっているところ、急に立ち上がると、

不意打ちのように腸腰筋が引き伸ばされるわけです。

そうすると、腸腰筋の中のセンサーは

「大変だ!大変だ!

このままじゃ引きちぎられてしまう!

ちぎられないように筋肉を固めて身を守ろう!」

と大げさに反応し、反射的に腸腰筋を痙攣させます。

こうして、立ち上がることもできないほどの痛みが腰を襲うというわけです。

トレベル&サイモン トリガーポイントフリップチャートより


予防法としては、長時間同じ姿勢を足り続けないことです。

せいぜい1Hに2~3回は席をたってちょろっとお部屋を一回り歩いてみて下さい。

こんなことでもだいぶ違うものですよ。


「あっ!やばい!!!」

ってなったなら

そ~っと痛み出す前の姿勢に戻って、深呼吸を5~6回。

少し落ち着いたらゆっくりと立ち上がりましょう。

このときに「えいやっ!」っと立ち上がると

立派な「ギックリ」の出来上がりですので、御用心。



↓「伸展型腰痛」の予防にオススメの体操です。ご参考までに。

CIMG5367


ボールがなければ枕か座布団でも挟んで歩いてみて下さい。

それから転ばないよう気をつけて下さいね。

この体操でのケガ・故障に関しましては責任を負いかねますので、

あらかじめご了承下さい。



おすすめ動画