専門家に必要なのは、真っ直ぐな心根だと思うんです

2012年12月01日 | よもやま話

最近、めっきり寒くなってきましたね。

寒くなると急性腰痛(ぎっくり腰)の相談が俄然増えてきます。

はい、現に、非常に、増えてます。

でも、このところ予約状況が混み合っていて、

ご依頼を受けることができないケースが増えています。

本当に申し訳なく思っています。

 

そんな折に、ちょっと困った事案が増えています。

 

勉強会で講師をさせていただいているせいか、

セミナーの代わりに治療枠で予約されるご同業の方(治療家・トレーナー)が増えています。

(いやはや、僕も出世したもんだ。)

 

ご依頼いただけるのはありがたい事なのですが、

先ほど申し上げました通り、いま、ちょっと混み合っていて、

患者さんに時間を空けていただきたい状況なのです。

 

なので、HPで現状をお伝えし、治療家の方には「申し訳ないけど、患者さん優先にさせてください」と

ご予約をご遠慮いただいています。

そして、おおむねご理解をいただいています。

 

トレーナーさんの場合は、治療は専門外でしょうから、故障の相談はお受けするのですが、

困ったことに「勉強会の代わり」に予約される方が目立ってきました。

 

「それは筋が違う」

と、言いたいのです。

 

正直に素性を明かして頂けた場合は、

「勉強会は定期的に開催していますので、そちらご参加してみてはいかがでしょう?」

とご案内させていただいていますが、

明らかに身分を偽っていると思われるケースも数件あります…

 

これに困っています。

 

仕方がないので、そうした方々へ向けて

今の本音を正直にお話しします。

 

 

ぼくは困っている患者さんのために働きたいんです。

 

それが肩こりだろうと癌治療の狭間の回復期のサポートだろうと、

 

いまの競技成績の天井を破りたいと切望する

 

アマチュアもしくはプロ競技者のサポートだろうと、

 

等しく全力を尽くしたいんです。

 

自分の全力で、困っている方のお手伝いをしたいんです。

 

私の手の内が見てみたいなら勉強会で公開していますから、勉強会に来て下さい。

 

講義の休み時間にだって質問にはいくらでも応えていますよ。

 

手を取って伝えていますよ。

 

勉強したければ、むしろ勉強会に行った方が得ですよ。

 

だから、ペンとノートを片手に、時にはボイスレコーダーを持ち込んで、

 
「僕のアライメントってどうなっていますか?(姿勢の評価について)」
 
 
「スパイラルラインとの関連ですよね!?(筋膜連鎖について)」
 
 
「僕の骨盤は前傾、それとも後傾!?何を持って前傾もしくは後傾?(骨盤の機能解剖について)」
 
 
「そのクネクネ動かすテクニックはどういう仕組みなんですか!?(オリジナルテクニックの仕組みについて)」
 

といった質問を重ねるのはもうやめにして頂きたいのです。

 

患者さんは「アライメント」って言わないよ。

 

「スパイラルライン」とか、知らないよ。

 

「何を持って前傾・後傾」ってところまで、考えないよ。

 

ばれてるよ。

 

嗚呼…

 

って、凹みつつ、

 

「ひょとしてご同業ですか?」

 

と問えば、

 

「いえ、違います。(この時、ほぼみんな眼が泳ぐ。まるでピンボールみたいに。そして手が氷のように冷たくなる。)

 

ところで、僕のアライメントをどう読みますか?」

 

とくる。

 
嗚呼…
 
 
騙すならもっと気持ちよくだましてくれ…
 
 

先のような質問にも、講義のなかでは全部答えているよ。

 

だけどごめん。

 

臨床の現場で詳細に話すことは、ないです。

 

一般の方には一般の方にわかる言葉で話さなきゃいけませんし、

 

現場では小理屈こねるよりも、実践が求められるものだから。

 

これを見ていたら、よく想像して、よく考えてほしい。

 

そんな調子で、毎週毎週めいっぱい予約を取られたら、

 

患者さんに必要な治療枠を用意できなくなってしまう。

 

現にそうした事態は生じています。

 

だから、勉強したいのは判るけど、買い占める様な予約の入れ方はやめにしてほしい。

 

あなた(方)の見当はずれな独占の後ろに、

 

しんどくて困っている本当のクライアントがいることが、

 

これで伝わったろうか。

 

僕らはクライアントの心身の健康のために在る。

 

目線がただただ自分に向いていてはいないかい?

 

それって本末転倒ではないかい?

 

プロであれば、自分のクライアントだけではなく、相手のクライアントにも配慮しようよ。

 

それができてプロだと思うんだ。

  

もう一度、わかりやすく書きます。

 

日々の臨床では、故障で困っている人・体調不良で困っている人・競技者・スポーツ愛好家、

 

そうした人々の相談に技術と経験で応える。

 

勉強会では、臨床を通じて得た発見を専門家同士で共有すべく、情報を公開してゆく。

 

私はそうした色分けをして、各々に全力を傾けています。

 

勉強会に出席する代わりに、治療やコンディショニングの枠で予約して

 

マンツーマンで教えてくれ、というのはお断りします。

 

職業を偽っても、判るよ。

 

私のトレーナーとしての力量を知りたいなら、

 

徒手医療協会の会員になって、臨床実習に出ればいい。

 

試合会場で、ガチで走り回る私が一日中でも見れますよ。

 

この文面は、誰に宛てて書いているか、わかっていると思います。

 

もし良識があれば、素性を明かして、予約の枠を患者さんに帰してあげてほしい。

 

きちんとご対応いただければ、今後、勉強会のご参加もOKです。

 

でも、それすらできないで、専門家としての態度が取れないなら、

 

「じゃ、勉強会にでる!」と言われてもお受け致しかねます。

 

専門的な技術は時に刃にもなりうるものですから、

 

それを持つ人の心根が大切だと考えるからです。

 

でも、そうした方々は

 

そもそも勉強会にでてまで勉強する気もないのかも知れない。

 

ひょっとしたら「診て盗む」というつもりなのだろうか?

 

どうせ盗むなら私の「心根」を盗んでってくれないか?

 

今からでもいいから、

 

「ウソこいてごめん。」

 

って、言って欲しい。

 

そしたら札幌やさんの生ビールと餃子で手を打つからさ。


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