皆さんも名前は聞いたことがあると思うのですが、
「顎関節症:がくかんせつしょう」という故障があります。
主な症状は以下の3つ、
・顎が開きにくい=開口制限
・顎が痛い=関節痛
・ジャリジャリ音がする=雑音
です。
ということで、私のところでも、
顎関節症の相談をお寄せいただいた多くのケースで
「顎が開かない‼」
といった相談を受けているわけです。
しかし先日、顎関節症の相談で多くの方が「顎が開かない!!」おっしゃる中、
「顎が閉じない!!」という御仁がいらっしゃいました。
実はこれも顎関節症の症状の一つなんです。
この患者さんのケースでは外側翼突筋という筋肉の過緊張が犯人でした。
この外側翼突筋という筋肉は、顎を前に突き出すような動き(志村けんの「アイ~ン!」をご参照のこと)を担当する筋肉で、
あんまり固く縮みこむと顎が閉じ切らなくなるんです。
通常は顎の雑音(顎を動かすとジャリジャリと音がする)の立役者なのですが、
まれなケースとしてこうした相談になることがあるんですね。
幸いこの患者さん、外側翼突筋を緩めることで無事に奥歯をかみしめることができるようになりました。
加えて自宅でできるセルフケアをお伝えしてこの日の治療は終了です。
=追伸=
顎関節の障害は特に心理的なストレスの影響を受けやすいといわれます。
長患いになると特に症状に目が釘づけになりがちですが、
治療に加え意識的に「気晴らし」をすることも意外に良い「薬」になるものです。
生活上外すことのできないストレスも、「燃やし尽くす」ことはできるといわれていますので
スポーツでもなんでも、自分が楽しめることに時間を使ってみてはいかがでしょうか。