祝・西尾ペア優勝 イーストジャパンボールルームダンス選手権

2015年10月02日 | コンディショニングの話

2015年9月27日、イーストジャパンボールルームダンス選手権大会にて

西尾ペアが優勝されました

東日本王者ってことですね。

 

治療に加えトレーニングサポートもさせていただいている西尾選手。

最近はウエイトリフティングの要素をトレーニングに取り入れています。

その効果を本日の来院時に熱く語ってくれたのが嬉しくて、

無理いって下の写真を撮らせていただいたというわけです。

写真はスナッチ幅でオーバーヘッドスクワットです。

もちろん実際はバーベルで行います。(^^;)

他にもクリーン&ジャーク、スラスター、オーバーヘッドリバースランジなどを取り入れていただいています。

「すなっちってなあに?」という方はこちらをご覧ください↓

「スナッチ」2007年世界選手権での平岡優輝選手の試技 Yasunobu Hiraoka氏のyoutubeページより転載

平岡氏は非常にフォームの美しい選手として有名です。

現役で競技生活を送られつつ、現在パーソナルトレーナーとしても活躍中です。

 

 

それらのトレーニングの目的は、

1、ホールドの広さ、そして強さの向上

2、ダンス動作全体のファンクショナルリーチ(無理なく動ける幅)の向上

3、動作の緩急の幅の向上(音楽を表現する際の動作スピードの幅を広げるために)

です。

ホールドを広げ、そして機能的な強さを持たせるには、

胸郭の可動性を広げ、その広がった可動域全体の支持性の強さを引き出さなければなりません。

 

胸を高いレベルで自由にコントロールできるようにする、

それには胸郭と骨盤を支える筋、つまり腹筋と背筋の円滑なコントロールと併せて、強度も引き上げる必要があります。

 

そうして作られる体幹の強さは、腕と脚の動きをより自由にさせるものでなくてはなりません。

誤解されやすいところなんですが、「強い」=「固い」ではないんです。

「強さ」が「自由」な動きにつながってゆくことが、

パフォーマンスの向上には重要です。

 

そしてその「自由さ」は、単に柔軟であるとか、細々したコントロールができるということではありません。

当然のことながらダンスにおける表現力に直結した「広い動き」であり、

「音楽」を表現するために必要とされる「最大限のスピードの振れ幅」を実現するための、

つまりMAXの緩急を円滑にコントロールできるものでなくてはなりません。

しかも無理のない姿勢(ポジションと言い換えてもいいですね)で。

 

そのためには全身の連動性、これが外せない。

その全身の連動を学ぶには「何を克服するためになされる運動なのか?」という目標を明確に設定することが大事。

では、その目標とは何か?

私たちは重力下という条件で生きる生物ですから、

その身を最大効率で操れるようになるための条件は、重力への適応となるでしょう

重力下で無駄なく、無理なく動くことを学ぶために何をすればいいのでしょうか?

答えは簡単。

その身にかかる重量を増やしてあげることです。

上述した諸々の条件を満たすトレーニングがウエイトリフティングなんです。( ̄ー ̄)

自重を超えた重量という条件で終始バランスを保ちつつ、

バーを跳ね上げるために素早く伸びあがり、

間髪入れず下肢を折りたたんでバーをキャッチする。

それをコンマ何秒の中で行うわけです。

その一連の動作の中で、俊敏性、バランス、柔軟性、パワー、そして何よりも「四肢体幹の連動性」が

その一瞬に凝縮されて試されるんです。

 

そうした課題をクリアするとどうなるか?

 

私たちの身体は、よりシビアに「効率よく重力に抗う動き方」を学ぶことができる!

というわけなんです。

一連の学びをより高いものにするためにも、ある程度の重りが必要なんですね。

 

 

って、 

はしょり過ぎで伝わらないかもな…

でも、一個一個説明してたら書き切れないので、

どうかご勘弁を(^^;)

 

なにはともあれ、

西尾選手の更なる飛躍に向けて、

俊敏性、バランス、柔軟性、パワー、全身の連動、

それらの運動要素をダンスの特性に沿ってバランスよく鍛えるのに

クイックリフトを用いるという選択肢が最も効率的だと考えたんです。

 

いやホント、○ップ○スに潜り込んでまでして指導してよかった!!( ;∀;)

そして何よりそうした提案に西尾選手が理解を示してくれてよかった。

ウエイトリフティングをソシアルダンサーの禁忌とされる「いわゆる筋トレ」ではなく

「動き造り」のためのメソッドとして理解を示してくれたのは、

彼の競技者としての感性の鋭さだと思います。

感じ入りました!

 

話は戻って写真の方法は「スナッチ幅のオーバーヘッドスクワット」です。

主なターゲットは「胸郭の伸展性向上」と「体幹の動的安定性向上」、

そして「股関節の動的柔軟性の向上」です。

「強いホールド造り」と、緩急の内の「緩」の動きを鍛えることができます。

って、伝わりにくいか(^^;)

えっと、

そう!

音の「余韻」を表現するベースとなる力が向上します。!(^^)!

 

写真の姿勢は胸を開き、肩甲骨をしっかり背骨に引き寄せつつ、カウンターバランスとして鳩尾を閉めて作ります。

そうすることで広い背中(広い胸というのか?)と、しなやかで強靭な体幹を造ることができます。

 

掲げたバーベルはくるぶしの延長上にキープします。

そうでないと安全にバーベルの重量を受け止めることができないんですね。

そのままスクワットでしゃがみ込むと、

バランスを保つために腕はより後方へ、胸はより大きく反らせることになります。

立つときはその逆。

これを繰り返すことで

「激しい運動の最中でも胸と肩と股関節をしなやかにコントロールする能力」

を練ることができるんです。

 

そう!

出来るんです!

 

 

って、なんの話だ!?(-_-;)

 

気が付いたら「西尾ペア、優勝おめでとう!!!!!」て話から

またずいぶんと脱線しちゃいましたね(*_*;

時間も遅いな…(゜Д゜;)

 

ともかく!

 

西尾ペア優勝おめでとうございました!!!\(^o^)/バンザイ!


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