昨年末から現在、テレワークが続いている方からの急性腰痛の相談がコンスタントに多い状況。
でも、その中身が晩夏から秋ごろに見たケースとはちょっと変わってきています。
以前は筋由来の腰痛が多かったのですが、最近は関節由来の腰痛が増えています。※
※と書きましたが、患者さんから10月あたりにも椎間板由来の腰痛について「増えている」と言っていた(書いていた)と聞きました。
たしかに書いてる…となると年末からの波は第2波ということになるのかもしれません。(2/3加筆)
タイトルに書いた通り「椎間板」を痛めているケースがいつもよりやけに多いんです。
その中には「椎間板ヘルニア※1」のケースもあるし、前段階の「椎間板症※2」のケースもありますが、総じて椎間板が傷ついてしまっての腰痛が多い。
※1椎間板の中にある髄核が椎間板の外壁を破って脊髄が収まる脊柱管にはみ出た状態。はみ出た髄核が「異物」として認識され、周囲に非常に強い炎症を起こしてしまう
※2髄核を覆う繊維輪という椎間板の外壁事態がひび割れた状態。ひび割れとして露出した繊維輪の断面が「異物」として認識され、周囲に非常に強い炎症を起こしてしまう
原因はハムストリングスの短縮です。
これ、明らかにテレワークの影響なんです。
座っているとハムはめいっぱい縮んだ位置で働かされます。
これが長くなるとよろしくない。
筋肉って縮んだ位置で働かせると緊張が強くなってしまうんです。
緊張したまま縮んだ状態が定着すると、今度は徐々に筋肉自体の長さも短くリセットされてゆきます。
そうなると元の長さを取り戻すのも一苦労。
失ったハムの長さを取り戻すために数週間から数か月かけてストレッチを習慣化する必要が出てきます。
話がそれましたね。
話を椎間板由来の腰痛のメカニズムに戻しましょう。
縮んだハムは座った姿勢では骨盤を後ろに引き倒し、腰椎を丸めます。
椎間板の繊維輪って後ろ側が薄くなっていて弱いんです。
そのか弱い部分が腰椎を丸めた姿勢では絶えず引き延ばされつづけるわけです。
長い時間引き延ばされ続けた繊維輪は徐々に傷つきもろくなってゆき、不意な動作でパキッと裂けたりします。
裂け目から髄核が飛び出せば「椎間板ヘルニア」、髄核が出るほどでないか年齢的に髄核が枯れていれば「椎間板症」となるわけです。
こうなると椎間板の傷が治るまでは腰椎部を中立位(曲げもそらせもしていない関節がリラックスできる位置)でなるべく安静にしなくてはなりませんが
ハムの短縮があると腰椎が動くたびに不安定に振り回されますから、安静が保てなくなり回復が大幅に遅れてしまいます。
でるので、予防のためにも回復促進にもハムストリングスの長さを取り戻さなくてはなりません。
さてどうやって?
その手法については後日動画にまとめようと思います。
こうご期待!
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