ろうけつ染め作品を貼るためのパネルを買いに、N市へ行く途中のことです。(画材店は、N市と松山市にしかないのです。 N市まで車で45分かかります。)
くず くず くず 葛の山
道路際はもちろん
山の上の方まで
まるでモンスターの住む森。
いびつな形の下にはいろいろな樹木が埋もれているはず。
秋の七草の葛が、アメリカでは「侵略的外来種」と呼ばれていることを、「気になる植物たち」のブログで教えてもらいました。これを見れば納得。夏の暑さをものともせずぐんぐんつるを伸ばす葛の前には、ただじっとそこにいるだけの木々たちはなすすべもありません。外来種ではないけれど木々や他の弱い植物たちにとってはまさに「侵略者」でしょうね。
10年ほど前、N市でミニコンサートが開かれ、同じ学校の音楽の先生が出演するというので、応援に駆けつけていたときのことです。ちょうど4月の桜の季節で、遠くの山の頂付近に夜桜の提灯がずらっと並んでいるのが見えました。あれ、あんなところに桜の名所が? N市はあまり地理的に疎いところだったので、提灯の明かりだと信じ切って車を走らせていたのですが、近づくにつれてきなくさい臭いが。そして提灯の明かりは巨大になってきました。そう、提灯だと思ったのは、山火事だったのです。火の粉が車に落ちたらどうしよう、びくびくしながら通ったことを思い出しました。
それが、ちょうどこのあたり。
山に緑が帰ってくるのは早かったけれど、ここまで葛に覆われた木々は、また枯れてしまうんではないかしら。心配になりました。
家に帰って改めて近所を見てみたら、わざわざN市の写真を撮るまでもなく、似たような光景が、空き地や作る主のいなくなった果樹園に広がっていました。
これだけの葛があったら葛粉がたくさんとれるかな? 挑戦してみましょうかね。