「鞆の津の商家」の向かい側、坂を登ったところに歴史民俗資料館があります。
入り口前の広場にはこんな看板が立っていました。 このおひな様、資料館の中に飾られていました。女びなが袖を長く垂らしているのはとてもめずらしいのだそうです。
後ろに足だけ見えているおじさん、あのあたりから前回お見せした鞆の浦の全景を写したんですよ。
館内は撮影禁止です。 なのでパンフレットの写真をお借りします。
ずら~~~~~と並んだお道具。 江戸時代のおひな様だそうです。 幅が5メートル以上あり、お道具は、かごの天井まで彩色をほどこしたぜいたくなもの。 なにもかも2揃えずつあります。 男びなもお道具を持っているのです。
入り口にどーんと飾られて圧巻なのは、明治期に作られた御殿びなです。 たたみ5,6畳分はありそうでした。 組み立てるのにどれだけ時間がかかるのだろう。 わたしの小さな御殿でさえ、組み立てるのに母が四苦八苦していたのを思い出します。
資料館のおひな様はさすがに歴史的価値の大きいおひな様でした。 時代は初期の流しびなから昭和まで、絵に描いたものから、土人形、陶器の人形と材質も様々。 人の指ほどの小さなものから50センチ以上ある大きなものまで。
帰りは正面の石段を下りることにしました。
おお~
正面の景色はきれいけれど、景色を見ながら歩くと足を踏み外しますよ。 すごい急な石段です。
石段を下りると車一台が通れるくらいの狭い道。 大勢の人と車とでしばし立ち止まらなければなりません。 「もう~、歩いて見て回れ」と、歩行者ならみんな思ったはず。 鞆の浦は歩いてこそ楽しいのですよ。
3つ目の見所は、「太田家」住宅です。
こんな蔵が建ち並ぶ豪邸です。 江戸時代、保命酒の造り酒屋だったところだそうです。
玄関を入ったところに飾られた、竹筒に入ったおひな様。 かわいい~。
立ちびな(内裏様も立っていました)の下の方に、犬の散歩係が・・・ おもしろいですねえ。
ここのおひな様は、住宅の造りを生かした展示がとてもすてきでした。
大広間には、江戸時代のおひな様がどっしりと
押し入れの白いシンプルな襖からのぞくのは、木目込み人形です。
台所の大きな窯の上にも
このお釜、学校の給食室にあるような大きなお釜です。 これで家族、お客様、使用人全部の食事をまかなっていたとしたら、相当の人数だったに違いありません。 当時の勢いがしのばれました。
広い蔵の中には
おひな様が隙間なく並んでいます。
白髪のおじいさんとおばあさんを集めたものも。 わたしのおひな様にもありましたねえ、鶴亀と一緒に共白髪のお人形が。
なんと、お内裏様も老人なんです。
いつまで見ても見飽きないおひな様たちでした。
そうそう、出がけにひょいと格子の中をのぞいたら、そこにも小さなおひな様がいくつか飾ってあって
ひゃぁ~
男びなと女びなが一緒にお風呂に入ってました~。 もちろんはだか。
「のぞきびな」と張り紙がしてありました。
なんだか悪いことしたみたい。
動揺が手元に伝わったのか写真はブレブレでお見せできませ~ん。
バス旅行もここらへんで終わりにしたいけど、まだまだご紹介したいものがあるんですよ。 もう少しおつきあい下さいませ。