ずっと、スクール・アイデンティティ(SI)をやってきましたので、学校のイメージ戦略を練るのに必要なアドバイス、経営の視点で学校を見るというpointを教えていただいている実業人の方と今日は親しく談笑させていただきました、学校で。なお、本ブログの熱烈なる愛読者であります。サボらないで毎日書くようにと、激励されました(^0^)/
さすがに諸葛孔明。世間の狭いわたくしに伝えていただく情報は千金の重みがあります。実にありがたい価値ある人物であります。いろいろとアドバイスをしてくださる方を何人持っているか、呼び捨てにできない人物を何人知っているかということが大切であります。
先日、池波正太郎を読み尽くしたとうぬぼれていたわたくしに、こんな作品を知っているか?とアドバイスしてくださった方がおられたのでした。そういうわけで、またまた読書の話をさせていただきます。読書の秋ですから。在校生ばかりでなく。
さて、池波正太郎という作家は昔から好きだったのですが、「原っぱ」(新潮文庫)は読んだことがなかったのです。すぐ買い、すぐ読み、すっかり好きになってしまいました。
この作家は、大人です。自分だけが特別な人間だとは思っていない。彼は現代の知識人と違って、早くから職業について鍛えられました。穏やかで落ち着いています。白黒の映画のような渋い魅力があります。
あらすじを紹介するのは避けましょう。
しかし、ちょっとだけさわりを書かせてください。
「浮浪の人」という最初の章で、主人公の恩師が出てきます。いつも叱られていたという小学校の佐土原先生でした。ところがその佐土原先生を地下鉄の地下通路で見かけます。ダンボールを敷き、デパートの買い物袋を三つ立てかけて眠っていらした。脇には一升瓶。そんな書き出しから始まります。
商業演劇の劇作家として有名になった「原っぱ」の主人公ですが、毎日のようにその地下道に行く。楽しみになってしまっている。しかし、とうとう声をかけることはできなかったのです。ところが、ある日その先生はいなくなってしまっていた。一本のゴムひもを、主人公にわたしてくれと仲間に言い残して。わかっていたわけです。来ていたのは。
こんなしみじみとした小品です。
力んで、大作家の有名作品に取り組むのもいいと思います。教養として読むならば。有名作品について、激論を交わすなどということも若いうちならいいものでしょう。わたくしは、若いころは主人公の苦悩に同化していたものですが、今は客観的に見られるようになってきました。
それですから、こんな「原っぱ」のような融和と和解の物語に接すると、こころ和むわけです。
池波正太郎というと、鬼平とか剣客商売とか、勇ましくて、確かに面白い。しかし、それは一面からしか見ていないのだということを、お伝えしたかったのです。もっとも、まったくなんの作品も知らない場合はこれはまた別の問題ですが。
読書の秋です。どうか、大いに図書館を利用して読みましょう。脳の活性化のためにも。
さすがに諸葛孔明。世間の狭いわたくしに伝えていただく情報は千金の重みがあります。実にありがたい価値ある人物であります。いろいろとアドバイスをしてくださる方を何人持っているか、呼び捨てにできない人物を何人知っているかということが大切であります。
先日、池波正太郎を読み尽くしたとうぬぼれていたわたくしに、こんな作品を知っているか?とアドバイスしてくださった方がおられたのでした。そういうわけで、またまた読書の話をさせていただきます。読書の秋ですから。在校生ばかりでなく。
さて、池波正太郎という作家は昔から好きだったのですが、「原っぱ」(新潮文庫)は読んだことがなかったのです。すぐ買い、すぐ読み、すっかり好きになってしまいました。
この作家は、大人です。自分だけが特別な人間だとは思っていない。彼は現代の知識人と違って、早くから職業について鍛えられました。穏やかで落ち着いています。白黒の映画のような渋い魅力があります。
あらすじを紹介するのは避けましょう。
しかし、ちょっとだけさわりを書かせてください。
「浮浪の人」という最初の章で、主人公の恩師が出てきます。いつも叱られていたという小学校の佐土原先生でした。ところがその佐土原先生を地下鉄の地下通路で見かけます。ダンボールを敷き、デパートの買い物袋を三つ立てかけて眠っていらした。脇には一升瓶。そんな書き出しから始まります。
商業演劇の劇作家として有名になった「原っぱ」の主人公ですが、毎日のようにその地下道に行く。楽しみになってしまっている。しかし、とうとう声をかけることはできなかったのです。ところが、ある日その先生はいなくなってしまっていた。一本のゴムひもを、主人公にわたしてくれと仲間に言い残して。わかっていたわけです。来ていたのは。
こんなしみじみとした小品です。
力んで、大作家の有名作品に取り組むのもいいと思います。教養として読むならば。有名作品について、激論を交わすなどということも若いうちならいいものでしょう。わたくしは、若いころは主人公の苦悩に同化していたものですが、今は客観的に見られるようになってきました。
それですから、こんな「原っぱ」のような融和と和解の物語に接すると、こころ和むわけです。
池波正太郎というと、鬼平とか剣客商売とか、勇ましくて、確かに面白い。しかし、それは一面からしか見ていないのだということを、お伝えしたかったのです。もっとも、まったくなんの作品も知らない場合はこれはまた別の問題ですが。
読書の秋です。どうか、大いに図書館を利用して読みましょう。脳の活性化のためにも。