目標にしたい方々
人がいいというタイプの方がいる。実に好ましい。何人もそういう方を知っているが、たいてい他者のためを慮っておられる方である。自己の利益だけを考えていない。人間関係に打算を持ち込まない。仕事も、目標達成のためにだけやって、他人を蹴飛ばすことをなんとも思わない=そういうタイプの人間は掃いて捨てるほど見てきた。これまでも。
仕事人間である以上、ある意味仕方のないことであったのかもしれない。だから、今現在仕事人間で一生懸命やっておられる方々にはエールをお送りするしかないのだ。頑張ってと申しあげるしかないのである。引退した身としては。
今日も、ある方とランチをとりながら、歴史の話を共にする。ま、こっちも愚生の仕事みたいなものになっているから、楽しみでやっているのだけれども。歴史の原稿をいろいろと書いておられる方であるし、話題も進展するだろう。郷土史の研究誌にもかなりの分量を書かれた。しかも若い。これからの方である。そういう方と一緒にこちらも成長させていただければ、実に楽しいものである。
そういうつきあいを大事にしたいものである。遊び半分の人間関係というのは飽きた。もう、くだらねぇカラオケなんかやって、無駄な時間をつぶしたくないのである。原価5円のポテトチップなんか食いながら、厚化粧のおねーちゃんなんかとしゃべったって、無意味でっせ。まったくの無意味。どーせもてねぇのだし。カネの無駄でござる。
こっちは、老い先短いのだ。うかうかしていると、死に神が来ちゃうではないか。命つきる前に、やりたいことがたくさんある。わははははである。
民俗の旅も行っていないところが随分ある。隠岐も行っていない。佐渡もだ。宮沢賢治の旅もしていない。土佐源氏の旅もしたい。枯木灘の旅もしたい。毎日、旅行していないと間に合わないのだ。海外にも行けばぁと言われて、事実旅券もとったが、いまのところは予定無し。それより、国内の民俗の旅に行きたい。できれば、温泉付きの。(^0^)
美味いモノを食べて、地元の旨い日本酒をちょっとだけいただくのである。この「ちょっとだけ」というのがミソである。いっぱい呑むと、身体を損なう。そうでしょ? そこのアナタ。(と~ま如きに言われたくねぇ・・っていう声が聞こえてきそうだ)
さらに温泉である。ぬるめのお湯にじ~っとしているのがいい。露天があって、風呂の向こうに山が見えるのがもっといい。そして、湯船の隣に、野ザルが一緒に入ってくれていて、「いいなぁ・・」「今年の冬はどこで山ごもりかい?」とか聞きながら、赤い顔をして、一人と一匹で、じ~っとしていたい。無理だけどねぇ。野ザルの方が、嫌がるだろうから。
混浴がいいとおっしゃる方もたくさんいるが、ありゃ経験上、いたたまれない。そう、オイラは東北の温泉町で育ったから、ガキのころから、そんなことはたくさん経験済みなのである。あるとき、ある山の温泉で、共同の大浴場で、赤い顔をして、じ~っと風呂に一人で入っていたのだった。栃木県であった。そしたら、脱衣所で嬌声が聞こえたと思うと、あっという間に、おばさま連中がどやどやと入ってきて、出るに出られず実に困った経験がある。風呂の中に潜るわけにもいかないし、そんなことしたら変態である。そういうときは、正々堂々としているしかない。諦めて。もっとある。しかし、女性の意識は変わったね。まったく恥もなんもありゃしないっすよ。昨日書いた「母性嫌悪」の一派なのかね。どうでもいいけど。
今日のサブテーマの「目標にしたい方々」というのは、そういう人ではない。まさか。
若くても、仕事を持ちながら、いろいろと原稿を書いたりして、自分を高めていくという方々のことである。
温泉巡りの趣味が昂じて、温泉学の権威になってもいいのだろうけれども。そういうのだったら愚生もやってみたいですな。もっとも、学がつく以上、無理ですな。学というのは、学者の学だから。
最先端の民俗学ということで、昨日、居住地の大図書館から「性愛空間の文化史」という書籍を借りてきた。ミネルヴァ書房だから、しっかりした版元である。著者は、金益見さんという方である。経歴を見て驚いた。1979年生まれである。若い。ところが女性なんである。
なんで女性だからと驚いたか。それはこの本が、ラブホの研究をしたものであるからである。愚生はてっきり男性の著者かと思っていたのである。それが、まだ33歳くらいの若手女性民俗学研究者であったのだ。これには驚いた。世の中には、凄い人がいるものだと思った。
しかも、7月に、旧制帝国大学主宰の学会で彼女の研究手法に学ぶという講演会まであるのだ。行ってみたくなった。
話の内容は難しくてわからないかもしれない。だって、ラブホなんて、聞いたことはあるが、ただの一度も行ったことがないんである。知らねぇのだ。マジに。だが、彼女のご尊顔だけでも拝見したいものであると思った。どうやって取材したのかと思った。内部の写真まで彼女が撮っているのだ。不思議な方である。ある意味、目標にしたい方であるかもしれないではないか。
すぐれた方々というのはいくらでもいるのである。周囲にである。
今日は家の工事がない。日曜日だから、中断である。
さ、原稿書きをして、それから出かけまひょ。
(^_-)-☆