「と~ま君でございます。今般、評議員をやれということですので、一度目は強制退学をさせていただきました。が、再登板ということです。見たとおりの若造、小僧っ子でございますが、やらせていただく以上は、精一杯取り組みますので、よろしくご協力のほどお願いいたします」
NHKでやっているNHK worldという番組がある。日本語がバックで流れていて、英語で解説をしてくれている珍品みたいな番組である。だから見る。インターネットでやっている。
昨日たまたま見ていたら、筑波山をやっていた。で、知っている山だし、隣の県だから見ていた。それにこの山には、麓から歩いて登ったこともある。さらに、大型バイクで何度もツーリングに行ったから懐かしいのである。それに、ボキの大好きな万葉集の舞台にもなっている。なにしろ庶民から、天皇家まで登場してくる珍しい歌集である。いわば国民の歌集である。しかも言霊の歌集でもある。だから、大好きなのである。折口信夫の口訳もあるし。
ま、それはそれでいい。
その番組に、筑波の油売りが出てきたのである。そして、なんと画面に、仕事をしていた時代の知人が登場していたのである。一緒に、旅行にも行ったし、けっこう親しくさせていただいていた。さらに、ガマの油売りの口上をベンキョウしていたのは知っていた。退職してからの名刺にも、「筑波山ガマ口上保存会会員」「大道芸研究会会員」「口上士」と書かれている。実に愉快な名刺である。元高校の校長センセである。しかも、名刺は、グリーンの紙に印刷されている。ガマの色である。笑っちまう。愉快で。
その彼氏が、画面でどうやら試験を受けているようだったのだ。ガマの口上士の。たぶんだけれども、昇級試験みたいなものかなと思った。
やってやがると思った。
そうなのだ。やってやがるなのである。
生涯学習である。しかも、かなり趣味性が高い。道楽でやっているからだ。しかし、こうやってテレビにも出てくるようだと、単なる道楽ではないのではないか。そう思った。
たいしたもんである。
実に。
ガマの口上には、刀を抜いて、腕から出血する場面がある。あれも知人が一番出血していた。ホントに出るかどうかは知らない。知る必要もない。それをガマの油で治すわけであるから、からくりがあるんだろうと素人のボキは密かに思っているのだが、そんなことはどうでもいい。
知人の声が一番デカいのである。審査員もそのことは指摘していた。相変わらずである。知人の元気さは。そのことである。そのこと。
元気がなによりである。元気なジジイは、いつまでも元気でやっていられるのである。これをハスに構えて、ひねくれたコメントを発して周囲のものをバカにしているジジイではアカン。
ボキもこういうジジイになりたい。
少なくとも、高齢を言い訳にして、逃げの人生を送りたくない。ジジイだからできないとか(体力的なことは別だけど)そういう言い訳を言いたくは無い。ましてや、以前はこんな役職についていたとか、いつまでも未練がましく現役時代の自慢をしているバカがいくらでもいるが、ボキだけはそういうバカジジイにはなりたくないのである。マジに。
昨日の夜、町内会の引き継ぎがあった。
ボキは来月から評議員という区の役職になったのだが、これも再登板である。二年間はやらなくちゃならない。町内の選挙でもって、密かに決められていたのである。やりたくないが、これも順番である。仕方なし。あと二年間は、祭の世話役とか町内のもろもろの問題を、区のお偉方と相談したりしなくてはならない。定期的な会議もあるし。
ま、それはそれでいい。で、昨日挨拶をせよとなったからやった。
「と~ま君でございます。今般、評議員をやれということですので、一度目は強制退学をさせていただきました。が、再登板ということです。見たとおりの若造、小僧っ子でございますが、やらせていただく以上は、精一杯取り組みますので、よろしくご協力のほどお願いいたします」
以上である。
見たとおりの若造である。しかも、イケメンの小僧っ子である。
わははっははっははっははっははっははっはははっははは。
あ~あ。
またバカをやっちまったよん。
(_ _ )/ハンセイ
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