「喫煙」タクシー
2007年10月30日(火)
今年の2月頃だったと思うが、タクシーに乗り、初めて見る掲示があった。詳しくは次の文書の通りであるが、このことに関して、新聞に投書をした。採用されるに至らず、私のブログで、リベのつもりだ。
「喫煙」タクシー
先日あるタクシーに乗った。車内に「禁煙車両ではありませんが、喫煙はできるだけご遠慮ください。」という趣旨の掲示があり、目新しかった。
喫煙率は低下しているので、運転手さんに、「煙草を吸う人は少なくなったのではないですか?」と尋ねた。すると運転手さんは、「最近、喫煙できる場所が少なくなって、乗ると直に吸いだすお客さんが増えた。」と答えた。続いて、「仲間と一緒に、禁煙車両を増やすよう会社に要求しているが、客が減れば経営が成り立たなくなるので難しいのです。」と残念そうだった。
私は、愛煙家の煙草を吸いたいという気持ちを全く無視はできないと思う。しかし、タクシーという狭い空間で、煙草の煙をひたすら耐えなければならないという「弱い立場」の運転手さんの心情を思い、いたたまれない気持ちになった。
喫煙する人も、煙草の害についての知識は、相当向上したと思う。問題は、タクシーの運転手さんが喫煙して欲しくないという思いがあっても、収入を得るために禁煙のことを言えず、我慢せざるを得ないという「弱い立場」にあり、そういった人の前で喫煙するということの問題認識が欠けているのではないかということである。「弱い立場」の人が物言えず苦しむというのは、人権問題ではないだろうか。
以上が投書内容
2007年6月1日の朝日新聞の報道によれば、県医師会が、県タクシー協会に対して「全タクシー禁煙化要望」をしたということだが、その後どうなったか、未だアナウンスはない。
表題の「喫煙」タクシーはそういった問題認識に欠けている人に対する痛烈な皮肉の意味合いで付けた。