団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

NHK交響楽団演奏会 2010

2010-03-27 08:51:26 | 音楽
                NHK交響楽団演奏会

                               2010年3月27日(土)

 ネイミングライツで「ALSOK」という警備会社の名前が付いていますが、元々は、郵便貯金ホール。経営が立ち行かなくなり取り壊すという話があったのですが、「もったいない」ので広島県が購入。広島県立文化芸術会館と名称を定めたのは良いのですが、ヘーンな、サブネイムが付いちゃいました。
 それはともかく、交響楽団が演奏できるホールが存続したのは歓迎すべきことです。しかし、広島には厚生年金会館があり、このホールはあまり演奏会がありません。
 私自身は、この前は何時行ったか覚えていないほど、ご無沙汰しています。
 久し振りに行き、びっくりしました。男性トイレを女性用に改修し、その結果男性トイレに長蛇の列。また、ホール内の公衆電話が全~部無くなっていました。

 暫くぶりで聞いたこのホールは、デッドな方だと思います。ティンパニが小太鼓のような音をたててました。

 NHK交響楽団を聞くのは、これで5回目くらいでしょうか?明確に記憶しているのは1回のみです。37年位前東京文化会館でロストロポービッチのチェロ協奏曲(ショスタコービッチ)を聞きました。

 私はN響は世界のオーケストラの十指に入る実力があると思います。今日の演奏も一糸乱れぬアンサンブルで、全く破綻がありませんでした。ただ、舞台向って、前列右側だったせいか、バイオリンの厚みが足りないように感じました。
 オケの配置は、ビオラが前列右に陣取っているという比較的珍しいもの。いつも「日陰もの」のようなビオラですが、時々脚光を浴びるのは良いかも。スタッフに聞くと、最近ではこの配置は珍しくないそうです。
 そういえば、コントラバスが第一バイオリンの後ろの配置を見たことがありますが、これなどは超珍しいのではないでしょうか。

 曲や演奏の批評ができる程の知識を持ち合わせている訳ではありませんので、
一言印象。
 クープランは、クラシックというよりポップな曲です。
 コンコルドのバイオリン協奏曲、バイオリンソロのイリア・グリゴンツは、「線が細い」です。コンクール歴を見ると技量はあるのでしょうが、もう少しダイナミックな演奏でないと、私の心に残りません。曲そのものも、構成的には古典的な3楽章で分かり安いのですが、訴える「何か」がありません。ついつい「うとうと」としちゃいました。
 バッハの無伴奏バイオリンソナタ第2番サラバンドがアンコールとして演奏されました。神の領域の音楽です。

 「新世界」、曲の持っている力なのでしょう、感激しました。生で聞くと、色んな音が聞こえてきて、新しい発見があります。再生装置では聞こえないようなピアニッシモでも、見ることによって、微妙な音が聞こえるのです。やっぱ、生で聞かないと本物は感じられません。
 指揮は、オーソドックだと思いました。
 第2楽章、イングリッシュホルンが奏でる有名な旋律は、あまり「うたわせない」指揮で好感が持てました。

 アンコールはスラブ舞曲第8番。

 今夜も感激に感激しました。S席6000円で聞けるのは超リーズナブル。広島交響楽団でも5000円ですぞ。


2010年3月10日、広島市中区白島北町「ALSOKホール(広島県立文化芸術ホール)」











 男性トイレに長蛇の列。