団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

平和の夕べコンサート 2011

2011-08-06 08:58:27 | 音楽
                 平和の夕べコンサート 2011

                                          2011年8月6日(土)

・武満 徹:3つの映画音楽~葬送の音楽(映画「黒い雨」より)
・モーツアルト:交響曲第40番ト短調K.550
・デュリュフレ:レクイエム
・指揮:山下 一史
・メゾ・ソプラノ:加納 悦子
・バリトン:福島 明也
・オーケストラ:広島交響楽団
・2011年8月5日、広島市中区「広島国際会議場フェニックスホール」。


 武満の作品は、今村昌平監督の「黒い雨」のために書いた音楽ということです。
 不協和音的な部分もあるのですが、尖ったところはあまりなく、静かに訴えるという感じの曲でした。弦楽5部の演奏でした。


 プログラムによれば、モーツアルトは交響曲39、40、41の3曲を2ケ月足らずで書き上げたということです。そして39には「美麗」、40は「悲哀」、41は「荘大」を見事に結晶させた傑作とあります。

 第1楽章の哀切なメロディを聴いていて、私はある哀しい母子の物語を思い出しました。



 母親は、長女が6歳頃に離婚して、一人で子どもを育てる選択をしました。
 夫が賭将棋で家庭を顧みなかったからです。当然生活は苦しいものでしたが、公的支援を受けることなく歯を食いしばって働きました。

 それから約20年、長女が適齢になり結婚して母親の元を離れたのですが、離婚してしかも精神疾患を患い母親の元に帰ってきたのです。

 長女の夫が不倫し、しかもその相手は長女が最も信頼していた親友だったのです。
 長女の心情、その長女の心情を慮る母親の心情はいかばかりのものだったのか、私には想像力が欠如していて分かりません。

 その後、この哀しい母子の物語がどのようになったのか、私は知りません。



 私はこの曲では第3楽章が好きなのですが、その旋律は、辛いことや悲しいことがあれば、深く深く悲しむことで癒されますよ、と語りかけているように聞こえます。 




 デュリュフレのレクイエムは、ハープ、チェレスタ、オルガン、パーカッションも銅鑼が加わり、正にフルオーケストラで、混成4部にソロ2人も加わるという大編成です。
 こんな大編成の音楽は、約10年前に聞いたマーラーの復活以来です。


 レクイエム、鎮魂という意味ですが、私には、迫力のあるダイナミックな部分が良かったです。
 特に合唱に底知れない表現力があるということを知りました。




 会場は平和公園内にあるのですが、明日6日の平和祈念式典の予行演習をしていました。



 中央の原爆ドームの左の建物は、商工会議所ビルです。建てる時眺望を害すという議論があったのですが、今ほど厳しい世論もなく、建てられたものです。何年か後には、移転するようです。
 右の照明塔は近く取り壊されます。



 ホールのある国際会議場では、原爆の日のために様々な展示が行われていました。











 ホール入口は地下1階にあります。







 丹下健三氏設計によるフェニックスホール。本日は幕で隠していますが、アリーナ形式の約1500席のホールです。



 私が座った席です。











 それにしても、本日の「閑散」は一体どうしたことなのでしょうか?
 聴衆は400人程度だったでしょうか・・。

 聴衆が少ないことを、何時か誰か言ってました。「おかげで良く響いた。」
 行った人には良かったのかも・・。
コメント (4)
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