Peace for World in Hiroshima 2011
2011年8月16日(火)
(プログラム)
・スタニフラフ・ブーニン(ピアノ)
バッハ コラール前奏曲「いざ来れ、異教徒の救い主よ」
バッハ 「目覚めよ、と呼ぶ声あり」
バッハ 「今こそ審判の日は来たれり」
バッハ 「いまぞ喜び愛するキリスト教の仲間たち」
初めて聴くブーニンの登場で期待したのですが、私には何か精彩がない感じがしました。もっとも曲そのものも、淡々とした曲ですが・・。
アンコールで、バッハの「人の望みの喜びよ」が演奏されました。
・文教太鼓(文教女子大学附属高等学校)
藤原康之行 絆
15・6人の女性ばかりの和太鼓の合奏です。圧倒的な迫力でした。
中学校の時、音楽の3つの要素として、「リズム、メロディ、ハーモニィ」と習いましたが、その中でも基本はリズムだと感じました。
音楽の発するリズムには、人間の細胞を活性化する何かがあると感じざるを得ませんでした。
・ユン・フォン・ザオ(ソプラノ)ジェームス・ボーン(ピアノ)
ラフマニノフ ヴォカリーズ
オッフェンバッハ 歌劇「ホフマン物語」より「オランピア人形のアリア」
東洋の鶯との賛辞で登場しました。なるほど、声は綺麗ですが、なかなか天は二物を与えません。声量がいまいちなのです。
オフェンバッハのゼンマイ仕掛けの人形も人間ぽかったです。
・ウーヴェ・ハイルマン(テノール)光井安子(ピアノ)
スカルラッティ アリア
バッハ 貴方は我が御許に
バッハ アグヌス・ディ(ロ短調ミサより)
生の演奏でカンターテナーを初めて聴きました。高い声は天国に近いのでカウンターテナーを選んだということでした。
・広島交響楽団弦楽四重奏団
ドボルザーク 弦楽四重奏曲「アメリカ」から第1、4楽章
第4楽章には故郷に対する哀愁の部分があるのですが、私はこの曲はドボルザークがその哀愁を克服したように感じました。
・千住真理子(ヴァイオリン)山洞智(ピアノ)
バッハ G線上のアリア
シューベルト アヴェ・マリア
黒人霊歌 あめいじんぐ・グレイス
エルガー 愛の挨拶
モンティ チャルダッシュ
この日の演奏会で一番印象に残りました。千住は、静かに深く、私に語りかけてくれます。
妻が言うには、このストラディバリは、千住が3億円借金して手に入れたものだそうですが、音色はいぶし銀のようでした。これだけでも今日の「演奏会」の価値がありました。
・パトリック・ガロア(フルート)田野倉雅秋(ヴァイオリン)安保恵麻(ヴィオラ)マーティンン・スタンツェライト(チェロ)
モーツアルト フルート四重奏曲第1番
モーツアルトの曲は、リズムというより、流れるようなメロディが特徴でしょうか・・。
・萩原麻未(ピアノ)広島交響楽団弦楽四重奏
フランク ピアノ五重奏曲へ単調第1楽章
フランクはフランスで活躍した作曲家だったと思いますが、私はフランクにはドイツ的なものを感じます。この五重奏曲は、初めて聴く曲ですが、骨格がしっかりした印象を受けました。
萩原の演奏は、この曲に自らの感情を注ぎこもうとしているかのような印象です。
・2011年8月13日、広島市中区ALSOKホール(広島県立文化芸術ホール)
今日の「演奏会」は、3年目を迎えた「ひろしま夏の芸術際」の一環として開催されたもので、2013年に開催を予定しているグローバルなコンサートのプレイベントとしても位置付けられています。
いうまでもなく、この音楽祭により、世界へ平和のメッセージを発信することとしています。(広島県主催)
行政が企画するとどうしてもこうなるのでしょうか?途中で辟易しました。「こうなる」とは、県知事の挨拶とか、登場人物の紹介とか「しゃべり」が多いのです。このため、全部で3時20分!の「演奏会」。私は体力が持ちません。
1800人程度のホールですが、結構一杯になってました。広島県の職員は買わされたのではないでしょうか?
いつもの演奏会よりはるかに多いスタッフが目につきます。こんなにスタッフ(人件費)は要らないのにな・・。
なるほど、有名な演奏家を集めていますが、何せ総花的になり却って印象が薄くなりそうです。
この日の演奏会はインターネットで同時中継するということでした。
ブーニンのCDは一枚も持っていませんでした。良い機会ですので、2枚ゲットしました。(ベートーベンとモーツアルト)
全員のカーテンコールです。ココマデヤルカ?
4時開演ですから、終演は「たそ誰」時になっていました。