築地移転延期
2016年9月2日(金)
小池百合子東京都知事が、築地の豊洲への移転を延期する判断をしました。
これは、論理的問題としては、当然の帰結です。地下水のモニタリングを行っていて、その結果が出る前に移転するというのは、論理的に辻褄が合いません。
むしろ、なぜ、このような展開になったのか、説明が必要でしょう。報道によると、舛添要一前東京都知事がそのような判断をしたということですが、小池氏が、なぜ、その経緯を説明しないか、私ゃ、理解に苦しみます。小池氏は、もう当事者になっている訳ですから、舛添氏がどのような経緯で判断をしたか、知り得る立場にあります。当然それらに関する資料もある訳です。小池氏は、情報公開・透明化と口を開けば言っていますが、言っていることとしていることの辻褄があっていません。
TV番組を見ていると、建物の建設費が990億円から2752億円と3倍近くに増加していることをフリップで示し、疑問視していましたが、その疑問を説明するのは、自らなのです。疑問を持つことは良いとしても、説明できないのは一体どうしてでしょう。それらの疑問を解明すすため、「市場問題プロジェクトチーム」なるものを新設するということですが、その前に直ちに職員に説明を求めれば良いでしょう。このような、問題解決方法は、私には小池流パフォーマンスとしか思えません。
ちと、予断になりますが、移転推進派の代表がTVで怒っていました。お怒りの気持ちは分かるとして、もう少し立場というものをわきまえたらどうですか、と言いたいです。仮に小池氏が既定路線通りに移転を行い、その後モニタリングの結果で、「オーバー」となった場合、小池氏は政治生命を断たれる程度の責任を取らざるを得なくなるでしょう。責任を取らざるを得ない立場の人の決断には、一定の敬意を表す必要があると、私ゃ、思います。この推進派の代表の方は、損害が出ることを言いたいのでしょうが、それなら、移転延期に伴う損失については、東京都が責任を持って対応してくださいね、と言えば済むことでしょう。
小池氏は、先の建物の建設費が増加していることも、移転延期の理由として挙げていましたが、これ移転延期の直接的な理由とは思えません。私ゃ、このことに関して何か材料を掴んでいて、パフォーマンスに利用したいと考えているのではないかと、推測します。知っている情報の小出しですね。小池劇場をずーっと続けなければいけませんので・・。都民ファーストではなく、自らfastですね。