寡占の弊害
2021年09月01日(水)
寡占の弊害が出ておりますです。
08月31日の朝日新聞です。
トヨタがブッチギリであります。特に国内販売は、トヨタ以外全社がマイナスを記録していますが、独り9.4%も伸びています。
もう少し細かく見ますと、今年01月から08月のトヨタ(ダイハツ、日野含む)のシェア(登録車)は54.2%となっています。(自販連のホームページ)
「寡占の弊害」の具体ですが、車の販売価格に現われています。
カローラ(セダン)とカローラツーリング(ワゴン)のガソリン車とハイブリッド車の価格差は434,500円ですが、近く販売されるカローラクロスではその差が350,000円となっていることです。
これ、極めて不自然なことですが、トヨタの気持ちになると分るのであります。セダンとワゴンのハイブリッド車の競争相手はいないのですが、カローラクロスは、ホンダのヴェゼルが競争相手なのであります。つまり、トヨタはホンダヴェゼルを潰そうと思っているんですね。「潰す」とは物騒ですが、ヴェゼルはこれまで好調な売れ行きを示していますので、これが売れるとカローラクロスは売れないという読みの下、低価格でぶっつけてきた訳であります。かくて、トヨタとホンダの差は益々開くことになるのであります。
セダンとワゴンのハイブリッド車を買った人は、割り切れない気持ちになると思いますですね。でも、寡占になるとこういうことを平気でするのが資本というものであります。トヨタに限りません。
トヨタの04~06月の四半期決算を見ると、純利益8,978億円(ア)で、その間の自動車販売台数は2,545,000台(イ)です。(ア)を(イ)で除すと、約35万円。 つまり、車1台で35万円!稼いでいるってことになりす。(注 トヨタは車の販売だけを行っている訳ではありませんので、単純には言えませんが。)→寡占になると価格支配力を持つことになり、それが最大の弊害となるのであります。
08月31日の赤旗です。
「コロナにより自動車部品の供給に影響が出て減産になっている。『最適地生産』の名で、労賃の安い部品供給を頼ってきたゆがみが生産停止として現れている」と指摘しています。ただ、これにより価格が低く抑えられていることは事実でありますので、一概に「悪」とは言えないと思うのですが・・。
自動車の寡占よりもっと深刻なのは、我が日本国における自民党の寡占であります。野党が臨時国会の召集を求めているのにそれを拒否しています。こういう憲法違反を平気の平左でするのであります。
つい、昨日のことでありますが、共産党の諸君に、自民党の総裁選挙で電波ジャックが行われるので、野党は共同で記者会見を行い、臨時国会の要求を国民に訴えるベキだと申しました。それに対して、諸君氏は、直接中央へ言ってくれと言ったのであります。これじゃ、共産党の支持は増えませんですワ。少し、トヨタを見習ったらどうかと思います。→寡占のトヨタを見習えとは支離滅裂となりました。(笑)