2012年1月27日(金)
金子自身が言っていました。アンコールの前にマイクを持って、自ら弾いた曲で「熱くなった」と。
私は熱くなるどころではありません。圧倒的なテクニック及びダイナニズムにより身体が震えるのです。金子の強烈なピアノの音が音波になって、私の身体全体の細胞を震わせたに違いありません。
ここ三原市の三原市芸術文化センターでの「新しい音楽の風」3回シリーズの最終回。この演奏会が3回通しの券で4800円とは!
このホールは、作田館長が言っておられましたが、素晴らしい音響だということです。少しデッドの方だと思いますけど、そのため金子の打鍵が一音一音明瞭に響きまます。
・リスト メフィストワルツ第1番
いきなり、心臓をワシ掴むにされたような、強烈な演奏でした。
・リスト コンソレーション
強烈な曲の次は、抒情的な曲です。
・ベートーベン ピアノソナタ第8番「悲愴」
第2楽章が交響曲9番「合唱」の第3楽章に似ていることに気が付きました。というより、金子が気付かせてくれたということでしょう。
・ショパン 夜想曲第2番
・ショパン ポロネーズ「英雄」
ショパンの中でも私が好きな曲ですけど、こ曲を聞くたびに故郷ポーランドへ帰国の夢を果たせなかったショパンの気持ちを思います。
・リスト ピアノ・ソナタロ短調
超絶技巧を要する曲です。金子のテクニックに圧倒されて、30分強の曲ですが、15分くらいに感じられました。
作田館長が、評して「これだけの演奏は日本人には無理ですよね」と言われましたが、ハンガリーと日本のハイブリッドだからこそできたのかも・・。
・アンコールは、バルトークのハンガリー民謡を主題にした小曲。
演奏前に三原駅前の商店街で食事。
多くの店が、1月22日の日曜日にシャッターなんです。30分くらい適当な店を探し、恵比寿という店に入りました。
生姜焼き定食700円也。豚肉の生姜焼きは量も多く美味しかったのですが、率直に言ってご飯が不味い!
生意気なこと言いますが、飲食店は米は最上級のものを使いましょう。米のコストってしれてますので。
三原市芸術文化センター「ポポロ」はゆったりした環境のもとにあります。
宇宙的イメージを感じさせる外観です。
作田館長のエッセイを引用しましょう。
ホワイエのマリメッコ(フィンランドの家具)に座り、広々とした芝生をガラス越しに眺めれば、そこには癒やしの空間。市内近隣ではまずお目にかからないモダンで都会的なたたずいまい。「ここが私たちのホールだ!」と市民には大得意になってもらいたいのだ。
前2回よりか多くの人数です。
入念にチューニングをしていました。
終演後のサイン会。
私の前の人は、あまりに感動したのでしょう、皴しわの封筒にサインをしてもらってました。私はつい感動の勢い余って、CDを買っちゃいました。リストのロ短調。帰るのに1時間半かかりますので、車の中で2回聴きました。
私の職友が、「三勇士」は「music」からきたのではないかと私に言いました。
私はそのことを金子に言いました。しかし金子は「3人目ですから」と否定しました。だけどだけどところが、妻が言うには、以前TVで「music」に因んだ名前だと言っていたというのです。私の疑惑は解消されないままです。