広島交響楽団第404回定期演奏会
2020年10月12日(月)
10日、広島交響楽団の演奏会へ行って参りました。今回の演奏では、新しい発見がありました。
当日席です。何時も思うのですが、これより遙かに多くの空席があるんです。どうして売りに出さないのかな?だって、この座席表より良い席がいくらでもあるのですから・・。
私達はA席で、コロナ特別割引で3割引なんです。広響さん、申し訳ないです。
アルコールによる手指消毒です。
ビニールのカーテンで仕切っていて、半券は自分でもぎます。
今日のシェフは、現田茂夫さんです。wifeによると昨年亡くなった佐藤しのぶのhusbandということでした。「徹子の部屋」情報であります。
ベートーヴェンの4番のピアノ協奏曲は、ピアノのソロから始まるという、当時として画期的な手法だったのでしょう。
2楽章の冒頭弦5部のユニゾンのフォルテッシモで始まります。ピアノを誘導しようとするかのように・・。しかし、ピアノは穏やかに返します。また、弦が強く主張します。しかし、あくまでピアノは穏やかなんです。3、4度これを繰り返すのですが、最後にはオケの方がピアノの穏やかさに協調するようになるんです。新しい発見でありました。
3楽章は、オケとピアノが協調することの楽しさを一杯に表してフィナーレになります。
シューベルトの未完成は新しい発見だけではなく、新しい解釈をしたのであります。
この曲は有名な曲ですので、何十回となく聞いておりますが、
第1楽章は、青春の胸騒ぎを表した曲でありますなぁ! 不安とか悲しみです。
第2楽章は、人生を終えるに当たっての穏やかな心境の曲でありますなぁ!
通常交響曲は4楽章形式ですが、この曲は2楽章しかなく、それが「未完成」と言われる所以であります。
通常、未完と言われると、後に続く3、4楽章があると思われるのでありますが、先に述べたように、「青春」と「人生を終える」間の壮年時代がないのであります。
私ゃ、このこの「壮年時代」がないことが「未完」と解釈したのであります。もちろん珍説であります。(笑)
アンコールにシューマンのトロイメライでした。穏やかにさせる曲で、病院なんかのバックグラウンドミュージックに最適でありましょう。
小柄で華奢な感じの河村尚子さんが、真っ赤なロングドレスで登場しました。2000席の大ホールにピンポイントのブラックホールが生じました。「ブラックホール」と言うのは、全ての視線が彼女に吸い込まれるからであります。あっ!レッドホールと言うべきか。(笑)
アンコールは、聞いたことがある曲でしたが、シューマンでしょうか・・。通常ですと、ホール出入り口に掲示されるのですが、今回ありませんでした。
ホール敷地の中庭です。
一席空けてのチケット販売ということもあり、入りは2000席の4割といったところでありました。
広響は、楽団員がおじぎをしてフィナーレとなります。
プログラムは、コロナにより、ストラヴィンスキーの春の祭典が無くなりました。次のチャンスを待ちましょう。身体が引付けを起こすようなリズム感はたまらんであります。