水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

2月14日

2009年02月14日 | 日々のあれこれ
 午前中に小論文の指導やビデオ撮影、借りた衣装の洗濯をし、ガソリンを入れようと車に乗ったら暑い。窓を開けると花粉がおしよせてくるので、クーラーをかけてしまった不思議な2月の一日。
 車の中はずっと課題曲を流している。
 今年から高校生もⅤを演奏することができるようになった。
 音源が来る前は、いっちょ挑戦してみるかとも思ったものだが、演奏を聴き、スコアを見るかぎり、これは無理かなと感じる。
 もし部員のみんながⅤをやりましょうと言ってきたら、「ごめん先生これできない」と言おうかななどと思う。
 難易度が高くても、すごく美しくてきれいで、艱難辛苦を乗り越えてでもやろうと思えるならもちろんいいのだが、とんでもなく苦労してその後何を得られるのかと考えると、二の足を踏む、ていうか一の足でもうだめだ。
 いやけっして曲が悪いわけでも作曲者が悪いわけでもない。
 第一回朝日作曲賞にかがやいたほどの作品なのだから、質の高い作品であるのはたしかなのだろう。
 あくまで自分にはわからないということだ。
 たとえば芥川賞を受賞した平野啓一郎「日蝕」は、まったく理解できなかった。
 残り少ない人生で、あえて彼の作品を読むことに時間を費やす必要はないと感じた。
 Ⅴも、きっといい作品なんだろうけど、高校に入ってから楽器を手にし、引退するまでの貴重な二年半のなかで、あえて数ヶ月練習すべき曲には思えない(あくまでも今の時点だが)。
 だいたい課題曲なんだから1曲でいいんじゃないかなとも思うのだが。
 Ⅰは芥川賞で言えば宮本輝の「螢川」みたいで、美しく完成された一つの世界をもつ短編という印象で、どのパートにも不安がないならぜひやってみたい。
 Ⅱは今回の「ポトスライムの舟」、Ⅲは「乳と卵」、Ⅳは「猛スピードで母は」という印象(どんなんやねん)。
 
 
コメント
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