水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

3月4日

2009年03月04日 | 日々のあれこれ
 のんびり目に過ごせる日かと思いきや、新年度の準備関係でこまごまとしたことや、後期試験に向けての小論文指導など。
 
 「おくりびと」のアカデミー賞受賞は慶賀すべきことではあろうが、メディアの騒ぎぶりを見てると、そんなに騒がなくてもいいんじゃんとも思う。
 最近の日本の作品なら、どれをもっていっても、受賞しておかしくないんじゃないかなと思うから。
 去年でいえば「おくりびと」クラスの映画は他に知ってるだけでもあと4本はある。
 われわれ日本人が、宗主国アメリカの賞をありがたがってしまうのはしかたない。
 しかし政治や経済があそこまで落ち目の国は、文化的にも落ち目と見ていいと思うのだ。
 現実問題として、アメリカの映画でこれはすばらしいという作品が最近あっただろうか、って知らないで言ってるのだけど。
 先日「レボリューショナリーロード」とか見てみたけど、けっこうきつかったっス。
 アメリカの人は、未だにこんなレベルの「自分探し」ものを喜ぶのかと思った。
 「おくりびと」が絶賛されるばかりなので、ちょっとした疑問を書いておく。
 広末涼子が「さわらないで、けがらわしい」というシーンがある。
 夫のモックンが納棺士であることを知った直後のセリフだ。
 「けがらわしい」っていうかな。
 若いお姉さんが。
 語彙的にもそうだし、「死に携わる職業→けがれを感じる」という職業差別は、ないとは言わないが、こういうセリフで直接的にあらわれることはちょっと想像できないのだ。
 同じ意味で、パターン化した、つまり「ベタな」人物描写は、けっこう感じる部分があった。
 だから見終わったときの感想は「上質の人権教育映画」だった。
 誤解をおそれず言えば、欧米の人をだますのにちょうどいいレベルだろうなあとも思った。
 とはいえ、桶川市出身のモックンに拍手。
 
 
コメント
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