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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

10月のインプット

2018年10月31日 | 演奏会・映画など

劇団新感線「メタルマクベス」@IHIシアター
 客席が360°回転するというIHIシアターを初体験してみた。最新と思われる音響・映像設備を備えている。池袋のシアターグリーンとか下北沢のいくつかとか、足を運ぶことの多い小屋とは真逆の空間で行われていたのは、お芝居というよりもアトラクションだった。もちろん、おもしろい。エンタメとしては、ほんとうにすごい。それでいて「マクベス」になってるし。若いお客さんたちは、「新感線」が小劇場からスタートしたことなど知らないにちがいない。つかこうへいなんて名前も。創設期のスタイルを頑なに守り続ける劇団もあれば、予想外の形に変わっていく劇団もある。予想外というのも観客がそう感じるだけであって、おそらく必然的な何かなのだろう。

「カレフォン」@オルタナティブシアター。
 川栄李菜ちゃん目当てで観劇。少女漫画原作で、亡くなった彼氏が電話をかけてくるという設定のお芝居で、鈴木おさむ脚本だから、どう考えても泣ける作品だろうと思ってたけど、予想以上だった。川栄さんは、舞台も上手だ。女優さんとしての充実ぶりをひしひしと観じた。

劇団ことのは「想構銀河鉄道の夜」@シアターモリエール。
 春名風花さん目当てで観劇。春名さんは声がとおりすぎるから、もっと大きな劇場の作品で見てみたい。若い役者さんたちの一生懸命さが伝わる舞台だった。役者さんたちの歌がいま一つだったのだけが残念。

「バッドジーニアス」
 台湾映画。ものすごく頭のいいヒロインが、その能力を用いて大々的なカンニングをシステム化し、それでお金儲けをする話。中国や韓国など、受験勉強が大変な国では流行るだろうなあ。日本は、一部を除いてもうそんなに受験勉強が大変なもものでなくなっている。

「音量を上げろこのタコ」
 吉岡里帆さん目当てで。う~ん、役者さんは贅沢な感じがするのだが、話としてはもうちょっと突き抜けるか、まとめるか、どっちかだったんじゃないかなあ。

「ここは退屈迎えにきて」
 橋本愛さま目当てだったが、門脇麦さん、岸井ゆきのさんという若手実力派が期待通りのお仕事をしてるし、柳ゆり菜さんもよかった。舞台の「海街Diary」を見た時、次女役の柳さんが実によかったのだが、この作品でも女帝愛様と互角の存在感だった。
 原作者の地元である富山を舞台にして、地方都市に暮らす若者の閉塞感を描く。同時に、都会に暮らしてても、けっしてそこに祭りや非日常があるわけではないことも浮かび上がる。サスペンスもラブロマンスもないけど、実によくできた作品だと思う。

「ピッチパーフェクト」
 このシリーズ三作目で最終版みたい。今までで一番よかったな。歌以外のドラマ部分がほどよく、わかりやすくあって。青春の終わりが、しみじみ描かれている。

「あいあい傘」
 宅間さんが主宰していた劇団「東京セレソンデラックス」が舞台にかけていた作品。同じ頃の「夕」は三回見てるのに、これは未見。今回は、舞台での再演と映画化が同時に行われる。まずは映画の方から。宅間さん自身が監督であるせいか、みなさんのお芝居が舞台的だった。宅間作品には客席全員が100%泣けるシーンが必ず存在するが、裏切られなかった。

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才能の正体

2018年10月31日 | 学年だよりなど

    学年だより「才能の正体」


 「ビリギャル」(『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』角川文庫)で有名な坪田信貴先生は、これまで1300人以上の塾生を指導してきた。
 「ビリギャル」の本がベストセラーになると、坪田先生もメジャーになる。講演会の依頼もくる。
 そして決まって、「さやかさんは、もともと頭がよかったんですよね」と質問される。
 坪田先生は「はい、そうです!」と答える。「みんな、同じように頭がいいのです」と。
 そもそも才能とは何か――坪田氏は、学生時代からこのことを考え続け、どうすれば才能を見つけられるのか、伸ばすことができるのか、試行錯誤を繰り返してきたという。


 ~ いわゆる「才能がある」と言われている人たちがいますよね。彼ら、彼女らには共通点があります。それは、みんな努力をしていることです。
 多くの人は、“あまり努力をしなくてもできちゃう人”のことを「才能がある」と言いがちではないでしょうか。
 でも、その考え方が根本的に間違っていることに、僕は気づいたのです。
 人間というのは他の動物に比べて本質的にもともと頭が良くて、脳の構造から見てもとても優秀です。つまりすべての人が、優秀と言われる可能性をもともと持っているのです。 ~


 ただ、その才能をどう見つけたらいいのかが、多くの人はわかっていない。才能をどう伸ばしていいのかも、わからない。むしろ、自分の才能を潰すようなことを、人はしてしまう。
 伸びる人と伸びない人との差は、どこにあるのか。


 ~ たくさんの子どもたちを見てきて言えるのは、勉強のやり方が間違っていたり、うまく継続できなかったり、動機付けができなくて意欲が湧かなかったり……など、いろいろな理由で、上達していかないことがあるんだということです。
 いきなり本質的なことを言いますが、自分に合っていない、ふさわしくない場所でいくら頑張っても、物事は身につきません。
 「才能がある」と言われている人たちは、
 “その人に合った”動機付けがまずあって、
 そこから“正しいやり方”を選んで、
 “コツコツと努力”を積み重ねている。
 そしてきっちりと結果を出して、そのときに初めて「才能がある」という状態になる。正確に言えば、「才能がある」と言われるようになる。 (坪田信貴『才能の正体』幻冬舎) ~


 私たちは、目に見える結果で判断する。
 結果だけを見て、「地アタマがいい人だからでしょ?」「才能のない自分にはできるはずがない」と考えてしまうのだ。

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