水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

幸せの三段重ね

2022年01月15日 | 学年だよりなど
1学年だより「幸せの三段重ね」


 みなさんは今、幸せですか? それはなぜですか?
 もしかすると、幸せではないですか? それはなぜですか?
 人が幸せを感じているとき、脳内がどうなっているかは、解明されている。
 「いま自分は幸せだ」と感じさせる脳内物質が分泌されている状態だ。
 おなかいっぱい好きなものを食べて、ああおいしかった! という時に感じる幸せ。
 気になっていた女子と言葉をかわせて、なんかいい感じになった時間の幸せ。
 接戦を制してベスト8に勝ち上がった瞬間の幸せ。
 イメージすることができると思うが、それぞれ違った種類の物質が出ている。


~ セレトニンが出ていると、爽やか、安らかな、おだやかな幸福感が出ます。 
 オキシトシンが出ていると、人やペットなどとの「つながり」「愛情」、あるいは赤ちゃんを抱っこしているときの、愛に包まれた幸福感が出ます。
 ドーパミンが出ていると、心臓がドキドキするような高揚をともなう幸福感が出ます。
 セレトニン的幸福とは、一言で言うと、健康の幸福。心と体の健康です。
 オキシトシン的幸福とは、つながりと愛の幸福。友情、人間関係、コミュニティへの所属などの幸福です。
 ドーパミン的幸福とは、お金、成功、達成、富、名誉、地位などの幸福です。
               (樺山紫苑『精神科医が見つけて三つの幸福』飛鳥新社)~


 アドレナリン、エンドルフィン、ノルアドレナリンなど、幸福物質は他にもあるが、限られた状況下で出るものだ。人生における幸せは何かと問われて、「ジェットコースターに乗っているとき(アドレナリンによる幸福感)」を一位にあげる人は少ないのではないだろうか。
 日常的な幸福感は、主にセロトニン・オキシトシン・ドーパミンが、色の三原色のように重なり合ってもたらされる。
 だから、幸せになりたかったら、これらが出るような行動をとればいいということになる。
 極めて簡単な原理だ。ジョギングして爽快になればいいし、友達と仲良く話をすればいい。
 勉強をしっかりがんばっていい成績をとればいい。
 ただし、ベースになるのは、セレトニン。次にオキシトシン。最後にドーパミンだ。
 睡眠時間を削って勉強するのは、結局幸せを導かない。
 仕事で大成功を収めても、誰からも祝福されないとき、やはり人は幸せになれない。
 まず体も鍛えて健康になり、礼儀正しく人と接する生活をすることが幸せのベースになる。
 ここまで書いてふと思った。みなさんは、普通にこのベースができつつあるのではないかと。
 しっかり食べてるし、運動もしている。挨拶もできるし、家族にも支えられている。
 あとは勉強して結果を出すだけではないか。
 川東生らしい暮らしは、もっとも幸せに近い道程であることが、脳科学的に明らかだ。
コメント
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