昨日の日暮れ頃から降り出した雨は、夜半から雨脚を強め、
夜明けまで降り続いていました。
もうすぐ雨が上がるのかなという、寒さをあまり感じない朝に撮りました。
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くれなゐの二尺伸びたる薔薇の芽の針やはらかに春雨のふる 正岡子規(1867-1902)
薔薇の新芽も、雨に濡れていました。
音もなく、あくまでも静かな雨の朝でした。
(十数年来の我が家のバラ、品種名不詳)
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薔薇の芽の真紅を洗ふ雨となりぬ 岡田日郎
影の具合で深い真紅となりました。
この滴の一つひとつにも春がとじ込められています。
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ものの芽の力に雨の加はりぬ 稲畑汀子(1931- )
春の芽生えは、この薔薇たちに限らず、持って生まれた力が備わっているのですね。
そうしたら、春の雨は単にサポートしただけのこと?
(ウィリアム・シェークスピア2000 ER)
雨は平等、春を待つものみなすべてに、人の心に。
(コンテ・ド・シャンボール OD)
こうして、一雨ごとに春は着実に近づいてきます。