7月1日。富士の山開き。
その記念すべき日、本来なら富士の山頂に立ちたいのだが、それが叶わぬ身。
といっても、月曜という平日ながら、出勤しなくていい身の上を利用して、
昨日の下谷富士と駒込富士に続いて、
都内の富士塚を巡ることにした。
都内には富士塚はたくさんあるので、本日の山開きにイベントがありそうな所を選んだ。
その前にまずは、実家の近所、地元・田端の八幡神社内にある富士塚を詣でる。
ここは、独立した小山にはなっていないが、壁を利用した半身の浮き彫り型の富士塚となっている(写真)。
ただ講の活動は絶えて久しいようで、山開きの今日も特にイベントは無し。
世界遺産登録を祝う札が二ヶ所に貼ってあったのは、この富士塚を守る人が皆無でない証左。
ここから都バスにのって、北千住の手前で降りて、氷川神社境内にある大川富士に行く。
境内に入ると、数件の営業前の無人の出店と、舞台前に椅子が並べられ、音楽が流れている。
イベントは夕方かららしい。
大川富士は、参道など整っているが、見るからに小ぶりで、ちょっと期待外れ(写真)。
北千住から千代田線(常磐線)で東京の外れ「金町」で降り、
駅前の循環バスで「富士神社前」で降りる。
そこにあるのは、飯塚富士(写真)。
ここも祭りの準備中の様子。
立派な富士塚には柵があり、入ると危険の案内。
祭りの準備にいた講の人に、塚に登っていいか許可を請うと
「登ってもいいけど、あぶないから気をつけて」とやたら危険を強調する。
実際に登ってみると、たしかに大川富士などにくらべると登りでがあるが、
成子富士などに比べるとたいしたことない。
きっと管理者にとってトラウマになる事故があったのだろう。
祠がある山頂に立つと、真横の中川からの風が心地よい。
せっかくなので中腹を散策して、裏側からも登頂した。
これで予定が終わったが、まだ時間がある。
バスと電車を乗り継いで、東十条で降り、
十条富士に行く。
ここは大賑わいの祭りの最中で、出店が向こうの十条駅にまで伸びている。
そして、平日の午後3時前にもかかわらず、老若男女でごった返している。
講の人たちがそろいの着物を来て受付ている十条富士に登る階段は行列。
山頂では祠に灯明が点じられ、線香でお焚き上げをしている(写真)。
お札など記念グッズが売られているが、
”藁蛇”は元来駒込富士のものなので、ここオリジナルの開運招福の縁起物を買った。
昨日と合わせて、6ヶ所の富士塚を巡ったことになる。
その中で山開きにちなんだ出店の規模、人出は十条富士が突出していて、
講の活動や講の歴史の解説などもここ丸参十条冨士講が突出している。
最も歴史がある駒込富士はそれに次いでいる。ここも地元なので頑張ってほしい。
寂しいのは誰もいない田端の富士。
なんとか盛り上げたい。