今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

涼しい所に行きたい

2010年09月04日 | 歳時
9月の声を聞いて数日経つのに、
今日はわが3ヶ所(東京1、愛知2)の気象観測点いずれも38℃を越えた。

昨日、軽井沢奥の涼やかな高原に居た身にとっては、本気で”避暑”の必要性を痛感。
といってもここで別荘を買おうかという豪気な話をするわけではない。
こう暑くては外出する気はしないが、標高1000mの地になら、出向く価値はあるという話。

避暑地の条件は、冷房のいらない気温であること。
気温減率0.6℃/100mとすると、東京が35℃の場合、標高1000mの地で気温29℃となる。
これではまだ涼しくない感じだが、
実際には、地上から標高1000m付近の大気境界層までの”対流混合層”内は、
乾燥断熱減率1℃/100mが適用できるので、標高1000mの地は気温25℃を期待できる。
実際、今日の東京と標高1000m近い軽井沢の気温差は10℃でこちらに近い。

標高1000mの避暑地はどこにあるか。
900m以上を該当地とすると、
東京起点で鉄道で行くなら、まずは信越線の軽井沢(浅間山麓)、
あと中央線の富士見・清里(八ケ岳山麓)や富士急の河口湖・山中湖(富士山麓、800m台だけど)あたりか。
鉄道の駅からは遠いが、榛名山の上や奥日光・戦場ケ原なんかもいい。
こうみると、いずれも避暑地(標高の高い平原)は火山噴火の賜物だということがわかる
(奥日光は白根山と男体山)。

ちなみに標高1000mを越える地で、東京から直線距離で一番近いのは、
およそ50km離れた神奈川は丹沢の大山(1252m)。
僅差で、東京・奥多摩の大岳山(1267m)周辺。
ただしこれらはハイキングコースの山の頂上であって、ここに達するのにおおいに汗をかいてしまう。

名古屋起点なら、中央線で木曽福島~薮原あたりが該当(こちらは火山地形ではなく、日本アルプスの間の谷)。
いや名古屋起点だとどうしても車となる。
ならば、信州や飛騨に行かなくても、愛知県内の茶臼山高原で1000mを越える(ここも火山でない)。

軽井沢~白根の旅

2010年09月03日 | 
たまには親孝行しようと、
愛用している宿「ホテルグリーンプラザ軽井沢」に母を連れて行った。
だいぶ前に同じ事をしたのたが、
数年前からこのホテルの夕食に、高級レストランでのちょっとリッチな雰囲気のグリル&ビュッフェバイキングが加わり
(前回は大衆的なバイキング)、
それが気に入って、それを母にも堪能してもらおうと思ったわけ。

前回は車で行ったが、今回はいつも私がしているように電車。
往きは新幹線だが、帰りはそれを使うとあっという間に帰京してしまって、
旅に行った気がしなくなるので、
帰りは、これまたいつも私がしているように、
軽井沢から横川までJRバス(廃止された信越線区間を補う路線)に乗り、
横川からローカル線と化した信越本線に乗り、
高崎からは高崎線鈍行の二階建てグリーン車で手間ひまをかけて帰るプランを画策。

うだる暑さの東京から抜け出し、”軽井沢”らしい風情の濃い緑の林の中をホテルの送迎バスで抜け、
「奥軽井沢」と称する標高1000mの浅間北麓の地でひっさびさに肌の”冷え”を体験。

チェックイン時にカウンターのチラシをみたら、草津白根山の湯釜往復のバスツアーが弁当付きで1500円であるのを発見。
母に意向を尋ねたら、二つ返事で賛成したので、翌日帰るだけだった予定を変更して申し込んだ。

ピアノと胡弓の生演奏があるグリル・バイキングを堪能し、温泉も4度入って堪能してもらい、
翌朝チェックアウト後、マイクロバスに乗って、草津白根山へ。

山上の駐車場で標高2000mを越えている。
そこから、膝が悪い母に登り口で自由貸し出ししているストックを二本あてがい、
可能な限りのスローペースで、白根山のエメラルドグリーンの湯釜を望む火口壁に達した(右写真)
草津白根は私にとっては、高校三年以来の二度目。
この夏、二つ目の火山。

意外だったのは、ホテルで持たせてくれた弁当。
てっきり、おにぎり2個ほどの適当なものだと思っていたら、
竹皮の弁当箱に、ちゃんといろいろなおかずが入っていて、
しかも3つのおにぎりはそれぞれラップがまいてあった。

実際、私はそのおにぎりの1つを地面に落としてしまったのだが、
ラップがまいあったおかげで問題なく食べる事ができた
(アウトドアでのおにぎりのラップは必須であると痛感)。
この弁当だけでも、価値がある。

1500円では過分な待遇だったバスツアーを終え、
宿にもどって、今一度温泉に入り(チェックアウト後でも当日ならOK)、
軽井沢までの送迎バスに乗る。

予定よりだいぶ遅い便のバスで軽井沢に着いたので、
2時間に1本しかない横川行きのJRバスとの接続に最悪のパターンを想像していたが、
案に相違して、横川行きのバスがすでに停まっていて、あと10分で出るところ。
これで最後まで予定通りの帰路を選ぶ事ができた。

というわけで、バスツアーが追加されて思いの外充実した一泊旅行だった。


今年の夏の暑さの原因

2010年09月01日 | お天気
「今年の夏は過去最高の暑さだった」という、気象庁の発表がニュースになっている。
気象庁とは観測地点も統計基準も異なるものの、私の8月30日の記事が裏付けられた。

気象庁の報道発表「夏(6-8月)の天候」を見ると、
関東以北の北日本で特に気温が(平年値より)高かった。
これは、夏の暑さをもたらす太平洋高気圧が強かったのと、
北日本に冷夏をもたらすオホーツク海高気圧が弱かったためであることがわかる。

さらに、この記事では言及されていないが、
太平洋高気圧の上層(300hPa)でチベット高気圧が強かったため、
暑さが増し、同時に夕立を起こす「上空の寒気」が入り込まなかった点もある。
これは偏西風が北に偏ったことを意味する。
…実は日本が温帯であるのはこの偏西風の真下にあるためで、
日本の温暖化(亜熱帯化)は偏西風の位置で決まる…

夏が暑いのは、高角度の太陽直射が地面を熱するためだけではない。
上層の空気は温度は低いが”温位”が高く、背の高い高気圧によって下降流として断熱圧縮されると、
高温になって地上に降りるためでもある。

この暑さのためだろうか、今年の夏は蚊がやたら元気で、いつのまにか室内に入って飛び回っている。