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潜入ルポ~やくざの修羅場 鈴木智彦

数日前にTVで山口組のトップが刑期を終えて出所したと言うニュースをやっていた。本書は、やくざに関しての薀蓄本という側面だけでなく、やくざ関連のジャーナリストについて書かれた本だ。どこまで書いてよいかを常に気にしなければいけない苦労とか、、相手の懐に入らなければ情報を入手できないことと彼らの単純な礼賛になってはいけないという葛藤などが書かれていて興味深い。本書を読んでいて時々感じる歯切れの悪さや、意味がよく判らない表現も、そうした葛藤の表れなのだと推測できてそれもまた面白い。読みながら、そうした良く判らないところをネットで調べながら読んだせいか、読み終えたところで、かなりのやくざ通になったような気がする。それだけで少し嬉しい。(「潜入ルポ~やくざの修羅場」 鈴木智彦、文春新書)

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