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キリスト教入門 島田裕巳

最近、こうした類の宗教関係の解説本の新刊を多く見るようになった気がする。以前、著者の「仏教」関係の本を読んだことがあったので、キリスト教の関係者でない人が書いたキリスト教の本という点に興味を持って読んでみた。案の定、最初に本書執筆のきっかけとして「キリスト教の信者でない人が書いたキリスト教の本奇跡が少ない」というようなことが書いてあった。著者によれば「キリスト教」の信者によって書かれた本は、キリストの成した奇跡や復活について、押し並べてどこかで妥協している面があるという。私自身は、そうとばかりも言えない気がするが、少なくとも著者自身がそうした考えを持って書いた本というのは貴重なものだと思う。宗教をドラッカーのマネジメント理論になぞらえて語った章などは、まあ言われてみればそうだなという感じで面白かったし、イギリス国教会に関する部分やアメリカの宗教事情に関する部分は、色々知らなかった事実も判って大変勉強になった。(「キリスト教入門」 島田裕巳、扶桑社文庫)

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