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フェッセンデンの宇宙 エドモンド・ハミルトン

「古典的名作」ということで人に勧められて読んでみた。確かにネットで検索してみると「名作中の名作」という評価が定着している作品らしい。SFという分野の本は、色々読んできたし、「スペースオペラの時代」から、80年代のユーロマンサーの衝撃、その後のオーソンスコットガードの新古典ともいうべき作品群などと、ある程度はSFの歴史を語れると思っていたのだが、何故か本書については題名すら知らなかった。世の中は広いというか、自分の視野は狭いということに改めて気付かされた感じだ。内容は、確かに「古典」というだけあって、今のSFのような現実のITの進化を踏まえた精緻な科学的な裏付けを感じさせるようなものではないが、SFが現実社会に突き付けているものは今も昔も変わらないと思わせてくれる作品群だ。収められた作品の1つは、マイベストSFというアンソロジーで読んだことがあった。私としてはこちらがベストワンではないかと思う。 (「フェッセンデンの宇宙」 エドモンド・ハミルトン、河出文庫)



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