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俺は絶対探偵に向いてない ,さくら剛

少し前の書評でかなり評判になっていたのだが、なかなか本屋さんで見つけることができず、ネットで入手して読んでみた。ルポライター出身の著者による初めての小説ということで、最近流行りの異業種参入作家だ。異業種作家の作品は、読者の気持ちを引きつけるのに長けているものが多いので要注意だと思いながら読んだのだが、これが何となくつぼにはまってしまったというか、妙に面白く感じてしまった。本筋は1年間ニートだったダメな主人公がひょんなことから探偵社に入社し、ドタバタしながらも事件を解決していくというよくあるパターンなのだが、何か普通のユーモアミステリーとは違うものを感じる。その他の登場人物もかなり類型化されていて、ライトノベルのテイストに近い。本の帯に「新しいジャンル」というようなことが書かれているが、「他と違うものを感じた」というのは、ある意味それに近いことを読んだ人の多くが感じているということかもしれない。もうすでに続編がでているので、それを読むのが楽しみだ。(「俺は絶対探偵に向いてない」 ,さくら剛、ワニブックス)

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